学的用語 批評 (critique クリティーク、クリテーク、クリテックの翻訳語)
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哲学研究者(東京大学|元日本学術振興会特別研究員DC1)/専門:リクール哲学|VTuberの哲学/書籍:『独学の思考法』(講談社現代新書、第5刷)、『VTuberの哲学』(春秋社、第3刷)、『VTuber学』(岩波書店、近刊)/日本哲学会優秀論文賞受賞|日仏哲学会若手研究者奨励賞受賞|日本哲学会若手研究者奨励賞佳作
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最近驚いたことの一つとして、「批評」という言葉を「筆者の人格を揶揄したり中傷しながら重箱の隅をつつきまくる(それによって粗を探す)」という意味で理解している人が一部いるみたいなのですが、これ、どういう文脈でこういう使い方をする人たちが現れちゃったんですかね…。一体何の影響なのか…
2022-09-13 20:00:08![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
インターネットカルチャーにどっぷりつかっている人がフリーダムに議論するというのは(明らかな人格否定を伴っていなければ)良いと思うのですが、何らかの対象を精緻に論じたり研究するという時には、アカデミックな作法に則るのが通例なので、そのあたりのギャップは埋まった方が良いなと思います。
2022-09-13 20:00:08![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
よくアカデミズムを引き合いに出すことに対して「権威主義的だ」という声も聞くのですが、「権威の有無」とかではなく、対象を論じる際には正当化可能なアプローチがないと議論自体が空中分解してしまうので、そうした「手続き」的な部分をちゃんと整備・準備した方が良いよねという意味で言っています
2022-09-13 20:00:08![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
学術研究には「対象を精緻に研究する際のアプローチ」が豊富に蓄積されていますので、まずはそこから手段を学んだり、自身の研究手法を吟味したりする方がよほど建設的だし、確実だろう……という趣旨です。 (その際、「哲学研究」というのは対象を分析する際の一つのアプローチでしかありません。)
2022-09-13 20:00:09![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
あとは「アカデミックな作法」には「議論の仕方」も該当すると思っています。これに関しては現場で訓練を積むしかないと思っていて、それを集中的に行える空間が大学や大学院などでのゼミだと思います。もちろん、研究者と共に行う研究会や読書会に参加することで、そこでも訓練を積むことができます。
2022-09-13 20:00:09![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
結局のところ、いかなる研究活動も一人だけでは絶対にできないので、様々な知識や知見を持ち寄ったり、建設的な批判・フィードバックを与え合えるような議論の場を作り、守っていくことが大切なのだと思います。 そうした意味で、私は一緒に読書会をしてくださっている方々にいつも感謝をしています。
2022-09-13 20:00:10![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@setuna_of_fresh 「批判」もそういう意味ではありませんので…
2022-09-13 20:05:38![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@dontasan そうですね…。 あとは、シンプルに勉強不足なのだと思うので(というのも、自分のその段階での知性を圧倒するようば議論の場に参加したことがないということの現れだとも思うので)、ある程度人生経験も関係してきそうです…。
2022-09-13 23:58:19![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Ricoeur1913 批の語源は「相手を打って殺す」(漢辞源)ですもの。 ❶う-つ。 ㋐なぐる。 例批而殺㆑之うチテこれヲころス 訳彼を殴り殺した〈左・荘一二〉 ㋑攻める。攻撃する。 例批㆑亢擣㆑虚こうヲうチきょヲつク 訳急所を攻め手薄の所を攻撃する〈史・孫臏伝〉 ❷排除する。お-す。
2022-09-14 13:25:14![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Ricoeur1913 さらに「評」の語源は、同じく『漢辞源』によれば、 一(動) ❶はか-る。 ㋐是非や価値を品定めする。「講評」「述評」 ㋑欠点や不備の部分を指摘する。「批評」 二
2022-09-14 13:26:44![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@Ricoeur1913 つまり「批評」とは語源からして「相手の欠点や不備をついて相手を叩き殺す」という意味。何の不思議もないと思いますが。ただしcritique : Activité intellectuelle qui consiste à juger les ouvrages de l'esprit, les œuvres littéraires, artistiques.の訳語としてはやや乖離が生じるというだけ。
2022-09-14 13:34:37ヴァリデーション、バリデーション=妥当性確認
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バリデーション 「検証、実証、認可、妥当性」を意味する英単語になります。 例えば、「文書をバリデーション」といった場合には、「記述・入力されたデータが、あらかじめ規定された条件・使用に適合しているか検証・確認する。
2021-03-10 19:27:18![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
バリデーション 検証、実証、認可、妥当性確認などの意味を持つ英単語。 ITの分野では、対象がその仕様や文法などに照らして適切に記述・構築されているか否かを検証するという意味で用いられることが多い。バリデーションとは、検証、実証、認可、妥当性確認などの意味を持つ英単語。
2021-06-28 17:37:08