【冬の魔女ア合同】強襲!暗黒料理人邪苦!奪われた氷結包丁!その2【更新中】

ぼくのかんがえた冬の魔女アストラル合同の参加企画「強襲!暗黒料理人邪苦!奪われた氷結包丁!」  その1は https://togetter.com/li/1302002 4/26(金)更新 次回更新は5/10(金)の予定です 続きを読む
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白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

後はオレ様が決着をつければそれで全て丸く収まる。 親父たちが、たとえ何を言おうと関係ない! そこでオレ様は、改めて声を張り上げた。 「では、伝統にのっとり、審査員としてのこの勝負の結果を発表しよう。 勝者は――」 オレ様の陣営の勝利を告げようとした、ちょうどその時だった。

2024-04-26 23:15:14
白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

バタン、と。 急に、この広間の大扉が開いた。 そして、 「待ってくれ、僕もその審査に加わらせてくれないか?」 なんと、ここへ来てまたもや、待ったがかかったのだ。

2024-04-26 23:15:33
白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

それは、若いスーツの男だった。 上等な仕立ての服装は、その身分の高さを示している。 会うのは久しぶりだが、その顔を忘れるわけがない。 この西方では、まあオレ様の次ぐらいにはイケメンだしな。 「マッザーカ!」 現れたのは、幼なじみだった。

2024-04-26 23:16:41
白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

オレ様やオーミと小さいころはよく一緒に遊んでいた最後の一人。 『新御三家』の息子。 マッザーカ・モスバ。 言わずと知れたモスバの後継者。 「何しにここへ来た? 審判の席はもう全部埋まっているはずだ!」 オレ様の質問に、やつはスカした態度で、答えてみせた。

2024-04-26 23:17:37
白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

「僕がここに来た理由、来なければならなかった事情は、これを見れば理解してもらえるはずだ」 まるで、その言葉の続きの代わりとでも言うように、そいつは左手を持ち上げてみせた。 その指には、大きな指輪がある。 それは、西方で伝統的に婚約に用いられる鉄の焼印リング。

2024-04-26 23:18:04
白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

だが、こいつが婚約したなんて話は聞いたことがない。 そして、いくらオレ様が、長い間西方(ここ)を離れていたといっても、『新御三家』後継者の婚約の情報を耳にしないわけがない。 …正確には、あの頃はまだ息子と認められていなかったんだったか? まあ、それも今は関係ないか。

2024-04-26 23:18:56
白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

今関係あるのは、この場で婚約を発表する、しなければならない理由の方だ。 そうだ、今更だがここは、オレさまとオーミの…婚約相手の不貞をめぐる料理勝負の場だ。 婚約している名家の子女二人は、こうしてここにいる。 役者はそれで、全てそろったはずだった。

2024-04-26 23:19:18
白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

だが、そこにあと一人、ここに顔を出さねばならない関係者がいるとすれば…! 「そうか、そういうことか…!」 「そうだ。 僕こそが、オーミの恋人、新しい婚約者だよ。 そして、久しぶりかついきなりで悪いけど、コーベイ」 そして、その『間男』はぬけぬけと言い放ちやがった。

2024-04-26 23:19:57
白灰@無理せず少しずつ @hakuhai

「僕は君を、告発しなければならない!」

2024-04-26 23:20:03
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