「本格≠本格ミステリ」モデリングから派生した「本格」を野球に例えたツイート(備忘的まとめ)
実は、私はミステリ評論にはスポーツライターのセンスが必要だと考えている。ミステリは作品それ単体で存在出来ないものだからだ。野球やサッカーが分かりやすいが、ホームかアウェーかでジャッジに差が出たり、観客の応援がプレイヤーに力を与えたりと相似している事柄が多い。(続
2011-10-04 06:09:59「本格」を例に考えると作者を投手、読者を打者と仮定した場合、問題になるのはストライクゾーンと球種と投手・打者の素質・経験・技量であろう。ストライクゾーンは3種設定できる。この場合、投手(作者)と打者(読者)と評論家(審判)のゾーンはしばしば一致しない。(続
2011-10-04 06:11:13私的には、読者が打席に立つことが許されるのが「本格」の醍醐味であろうと考えている。むろんスタンドからスター選手(名探偵やレギュラーキャラ)の活躍を応援する立場で読むことも可能ではあるが、打者として投手との駆け引きを楽しみたい欲求に抗える者は少ない。(続
2011-10-04 06:11:44ど真ん中剛速球ばかりではない。フルカウントなのにストライクゾーンからボールになる球で空振りさせたり、魔球(トリック)や、分かってても打てない決め球を持っていたり、球速の違う球で錯覚させたり、読者心理を読み、気が抜けてる時になんでもないストレートでカウントを奪う作者もいる。(続
2011-10-04 06:13:01過去の対戦の経験を基に作者の配球パターンや魔球(トリック)の予測を直感的に判断できる読者も当然いる。その時々の両者の技量の差が読後感を左右することは往々にしてあるだろう。(続
2011-10-04 06:13:34かようにスポーツを類例としてミステリを考えると、ざっと思いつくだけでも妥当な概念モデルを形成することが可能なのだ。うーん…これも「隗」めが色々落ち着いたら試みてみましょうかね。(項了
2011-10-04 06:13:57@jinensai 野球にたとえた解説も面白かったです。その伝でいけば、叙述トリック作品は(謎解きがないと油断し)観客席でのんびり観戦していた読者が、ふと気付くといつの間にか打席に立たされていた!と。いや、むしろ投手と打者を兼ねた作者が観客席を狙い撃ちしたファウルボールか(笑)。
2011-10-04 09:28:28.@junk_land 大学時代サークルメンバーに「ラーメン」に例えて概念説明を試みたものの不完全燃焼に終わって以来、脳の片隅で思考実験を延々と継続している途上で「スポーツ的視点」は分かりやすいと気づき、今現在も進行形で練り練りしてるところです。
2011-10-04 15:17:46.@junk_land ただ、不完全燃焼だったとはいえ自分と異なる感覚・思考法を持つ同士たちと時に口頭で、またある時は手書きコピーの各自発行「個人誌」上でガチに意見を戦わせた経験は得がたいモノでした。考えに詰まると作図してみるのは当時からですね、今思い出しましたが(笑)。
2011-10-04 15:19:23