同人RPGの作り方について何かアドバイスしたほうがいいのかな、と思ったんですが、同人誌を作ったことがほとんどない上に、自分のやることといえば「企画を立てて三輪さんに投げる」なのであまり言えることがないのであった。
2011-10-08 01:42:59@u_kodachi でも、同人に限らずアイデアの出し方、まとめ方、使用しているツールとかは気になりますね。どういう部分から考えて、形にしていくのか、みたいな。私家版システムは沢山あるとお聞きしたので、その辺りの話なども気になります。
2011-10-08 01:50:13ええと、tometanさんからこのようなご質問をいただきましたので、仕事の箸休めがてら、まとめてお答えしたいと思います。まあ、他山の石程度に。
2011-10-08 02:03:03じゃなかったその、まあ、企画の勝利条件を決めて、「そのためには何が必要か」を考えることで出していきます。周辺資料を集めたり、刺激になるものを見たり、他の作品を分析したりですね。
2011-10-08 02:06:33@tometan 勝利条件が定まっているほうが、ケンカはしやすいと思っています。がんばってください。
2011-10-08 02:47:54まとめるのは自分の場合、企画書や台割を書きながらまとめます。というより、ページ数が決まった段階で、設計を考えるともうたいていは余白がありません。足りないんですよページが(脱線)。
2011-10-08 02:07:25使用しているツールは、テキストエディタは一太郎、台割りやレイアウト作成はエクセル、図版はイラストレーター、PDF編集はアクロバットです。
2011-10-08 02:09:15私家版システムは自分しか使わないので、コンセプトワークを定めてそこだけ作って、あとは適当です。基本、とにかく全部完成させてしまうことを考えて、意見はそこから聞きます。とにかく終わらせてしまうことだと思います。
2011-10-08 02:12:15あ、あとあれです。ええと。コツとしては、とにかくひととおり、ワールド、マスタリングガイド、ルールパート、特技、魔法、まあなんでもいいんですが、全部完成するまでテストプレイしたり部外者の意見を聞いたりしないことです。永遠に完成しません。
2011-10-08 02:22:25ちなみに三輪さんが恐ろしいのは、300ページ級のルールブックを、仕事しながらひとりで一ヶ月で書き上げることができることです。あれだけ手の早い人は他にちょっと知りません。
2011-10-08 02:23:56あ、今のはあくまで僕のスタイルで、地道にテストを重ねて完成させる、という手法もあるとは思います。為念。どんな手段でもできあがったものが面白ければいいのです。
2011-10-08 02:29:09TRPGを遊び込むと、「どれだけのページ数でどれだけの情報量が入るか」は体感的に理解できます(できないなら、分析するところから始めてください)
2011-10-08 02:37:58たとえば、天下繚乱基本ルールブックですと、ワールドパートやコミックはだいたい30pです。つまり、30pで表現できる世界観の幅というのはだいたいこの程度、ということになります(もちろん、時代劇、という共通認識に多くを依存していますが)
2011-10-08 02:40:57つまり、ごく大まかにいえば、天下繚乱の1.5倍の情報量を必要とするRPGなら46p程度のワールドパートが必要ですし、ワールドに20pしか入らないならその情報量は2/3にしなければならないのです。
2011-10-08 02:42:20つまり、あなたの本がたとえば180pだとして、天下繚乱と同等の情報量のワールドを入れたら残りは150p。サンプルを10体つけたら20pなので130p、サンプルの読み方に2pとられて128p、10pのシナリオを1本つけたら118p、シート類にだいたい8pは取られるはずなので110p
2011-10-08 02:44:22奥付本書の読み方序文後書きまあそういうものに6pは取られるはずなので104p、このクラスだと索引6pは必要なので98p、万一に備えて予備を10p取って88p、サンプル10種なのでクラス10種類とし、1クラスのデータが2pとして20pだから68p。
2011-10-08 02:45:34というわけで、残り68pでルール、アイテム、エネミー、マスタリングガイド、その他を勘案すればよい、ということになります。こうやって先に設計からやれば、おのずとルールに何p取れるか、データに何p取れるかもわかると思います。
2011-10-08 02:46:23後は、自分の作業ペースを計算すれば、何作業日で完成するかも計算できるはずですし、イラストの点数も算出できると思います。
2011-10-08 02:46:51ちなみに天下繚乱はルールに28p裂かれています。この計算だと、40pが残りますね。ゲームマスターセクションが約30pですから、残る10p程度がアイテムです。あ、いや、キャラメイクのルールが6pほど必要ですね。予備から6p持ってきて予備後4p。まあなんとかなろう。
2011-10-08 02:51:48レイアウトが仮に天下繚乱と同じなら1クラスの特技が2pだと12種類、つまり特技120、装備が1pあたり12個入るので(見出しを計算しなければ)、10pだと120種類。1日に仮に10個のデータを作るとして、実作業24日です。まあ、30日見ればいいんじゃないでしょうか。
2011-10-08 02:54:50というわけで、これくらいのおおざっぱな計算でもやっておくと本を作るのはだいぶ楽になると思いますし、アイデアもまとめやすくなります。たとえばシナリオクラフトはだいたい30-40pは必要なので、このルールブックにはもう入らないことがわかります。フェイズワークも無理ですね。
2011-10-08 02:56:35もちろん、「じゃあルールをもっと増やしたいので予算と作成期間を延ばそう」という発想もありですし、「ルールを増やしたいので他のページを削ろう」という発想もありです。DTPや編集を工夫することでもっと節約できるかもしれません。ともあれ設計図があれば、そういう発想もしやすくなります。
2011-10-08 02:58:49ところで、この例を見ておかしいな、と思われた方がいらっしゃるかもしれません。そうです。天下繚乱は180p級ではなく280p級です。つまり、残り100pはほぼデータなのです。ハハハ。アイラブデータ。
2011-10-08 03:01:02