1.東海大学医学部消化器内科 鈴木孝良 ・大腸の説明 ・カプセル内視鏡について →潰瘍性大腸炎の患者では活動期に小腸側にも炎症がある事が確認された (ただし研究はこれから) (現時点でカプセル内視鏡はUCでは保険未適応)
2011-10-09 09:52:572. ・分布について 欧米が多い、近年増え続けている 20~30歳での発病例が多い 男女比はほぼない、地域別でみると東京が多い (人口が多いからだと思われるけど)
2011-10-09 09:53:093. ・障害の発生部位 UCでは粘膜層を中心にびらん、潰瘍が発生する (CDでは筋肉層への穿孔もみられる) ・UCの定義 主として粘膜を侵し、しばしばびらんや潰瘍を形成する大腸の原因不明のびまん性非特異性炎症である
2011-10-09 09:53:244. ・UCの病因 遺伝的素因、環境因子、腸内細菌、免疫機能の異常等が絡み合って発症する ・診断基準 症状(主として血液検査)・所見(主としてCF)・特異性の否定の三つが必要(CF、問診)
2011-10-09 09:53:395. ・分類について 病期による分類 活動期<->寛かい期 病変範囲による分類 直腸炎型(21.7%)、左側大腸炎型(37.4%)、全大腸炎型(37.9%)、右側または区域性大腸炎型(3%)
2011-10-09 09:54:046. 重症度による分類 (劇症 0.3%)、重症(3%)、中等症(28%)、軽症(53%)、不明(6%) 臨床経過による分類 初回発作型(20%)、再燃寛かい型(50%)、慢性持続型(30%)、急性劇症型(1%)
2011-10-09 09:54:287. 治療反応性に基づく定義 ステロイド抵抗性(プレドニゾロン 1~1.5mg/kg/日の1~2週間投与で効果がない) ステロイド依存性(ステロイド減量中の再燃)
2011-10-09 09:54:408. ・合併症について 大腸出血 中毒性巨大結腸症 狭窄 穿孔 癌 ・腸管外合併症 虹彩炎(目) 関節炎 結節性紅斑(足・すね) 壊疽性膿皮症(足) 成長障害 アフタ性口内炎 肝・胆道系障害(原発性硬化性胆管炎) 腎結石 胆石
2011-10-09 09:54:509. ・潰瘍性大腸炎の治療 5-ASA サラゾピリン(経口・座剤)・ペンタサ(経口・注腸剤)・アサコール →副作用もいくつかある ステロイド(経口・注腸剤) →副作用たっぷり、寛かい維持効果はない
2011-10-09 09:55:0210. 免疫抑制剤・・長期のもの(主として寛かい維持)と短期のもの(主として寛かい導入)がある 長期-アザチオプリン、メルカプトプリン 短期-タクロリムス、シクロスポリン(保険未適応)
2011-10-09 09:55:2611. その他 レミケード(ステロイド抵抗性・依存性等々に有用) GCAP/LCAP(中等症に対してはステロイドと同等程度の寛かい導入率)
2011-10-09 09:55:3612. ・寛かい導入後 薬飲んでないと再燃率上がるぞゴルァ ・外科治療になる率(20年後) 重症度による分類 →軽症10%、中等症20%、重症60%、劇症90% 部位による分類 →直腸7%位、左側10%位、全大腸炎40%位
2011-10-09 09:55:4513. ・これからの治療薬 メサラジンの座剤(ペンタサ座薬かな) 抗TNFα抗体製剤の皮下注射臨床試験中(ヒュミラ???) インテグリン細胞のなんたらかんたら
2011-10-09 09:55:5414. ・経過について 発症10年後の状況・・・20%切除、30%活動期、50%寛かい期 ・大腸癌の発生リスク 欧米では10年で2.1%、15年8.5%、20年17.8% 日本では10年2%未満、10年以上5%前後、20年以降10%以上
2011-10-09 09:56:1315. ・大腸癌危険因子 長期罹患期間、広範な罹患範囲、偽ポリポーシス、原発性硬化性胆管炎の合併、大腸癌の家族歴、炎症の重症度 →定期的なチェックは必須、癌の見分け方はUCだと難しいが技術は向上 ・日常生活で気をつける事 寛かい期には厳しい食事制限はないけど、活動期は注意
2011-10-09 09:56:44