陸自UAVの近接航空支援に関する考察?

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ミラー @miraa1812

2022年も最終日、今年は自衛隊に関してあまりに多くの変革がありすぎて、ついていくのも一苦労でした。 その中で、個人的に衝撃だったのが、AH全廃は仕方ないにしても、その後任をUAVにするという事と、その想定が現状では固定翼機型が担う形になっている事です。

2022-12-31 18:42:44
ミラー @miraa1812

過去に、まとめをすでに作成した様に、固定翼型UAVと回転翼型との差異として、滞空高度の違いや陸上部隊と隣接する距離の違いから、即時交戦能力にやや間が空くといった、ポイントは抑えておく必要はあります。 そのうえで、今後の運用を考察してみようと思います。

2022-12-31 18:42:44
ミラー @miraa1812

まず、参考となるのは情報収集・警戒監視・偵察・ターゲティングの各種機能強化としての無人機運用です。 ただ、ここで目新しいのはスタンド・オフ能力に記載のある目標観測弾くらいでしょうか。 pic.twitter.com/tBpC2uhJ8W

2022-12-31 18:42:45
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他のアセットは従来の手段の延長で、強いて言うなら滞空型無人機が新しいと言えなくはないですが、これも哨戒機の延長と言えるでしょう。 pic.twitter.com/Cc7pMxjaOj

2022-12-31 18:42:46
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ただ、それらは今回の話の趣旨からそれるので、今回は敢えて外します。 今回、話題として取り上げるのは、「各種攻撃機能を持つ無人アセットの整備」として記載のある、多用途/攻撃用UAVと小型攻撃用UAVの配備とその配備先になる陸自がどう運用するかの考察になります。

2022-12-31 18:42:46
ミラー @miraa1812

毎度の事ながら断片的な情報で勝手に想像しているだけなので、そこはご了承下さい。 (またかなり主観的な部分もあるのはご容赦下さい。)

2022-12-31 18:42:47
ミラー @miraa1812

では、本題に入りますが、まずは小型攻撃用UAVから考えていきます。 こちらの運用コンセプトは明確で、徘徊型弾薬としての運用になる訳ですが、これはすでに自衛隊に類似装備があります。 96式多目的誘導弾です。 pic.twitter.com/t3E0fbUfjk

2022-12-31 18:42:47
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96MPMSは光ファイバーを経由した画像情報を元に手動誘導するタイプの誘導弾で、同規模の弾薬としてはかなり長い射程を持っています。

2022-12-31 18:42:48
ミラー @miraa1812

後継として現在配備の進む中距離多目的誘導弾MMPMも長い射程を持ちますが、誘導方式が光波・電波誘導となり、画像誘導として射手が自由に視点を変えれるMPMSより情報量は少なくなります。 pic.twitter.com/R6IuNb2Xb2

2022-12-31 18:42:48
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MPMSは比較的自由に飛翔し、簡易な観測手段としても使える訳です。ただ、それも弾速と飛距離の関係で限度があります。(ただでさえケーブルを引っ張って飛ぶので) そこで、小型攻撃用UAVの出番となるのです。

2022-12-31 18:42:49
ミラー @miraa1812

今回想定されている小型攻撃用UAVはいわゆる自爆型の本体が突入するタイプになる可能性が考慮できます。 先ほどの目標観測弾と異なり、小型UAVとして飛翔するので、射出手段も簡易的なもので済むでしょう。 pic.twitter.com/VvAgZjZTwi

2022-12-31 18:42:50
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そして、UAVとして運用する重点に、敵の探知識別ができる事が挙げられており、徘徊可能な滞空時間を持つことが想定されます。 これは純粋にMPMSの強化版で、技術の進歩によりシステム構成の簡易化小型化も考慮でき、より効果的な装備になるでしょう。

2022-12-31 18:42:50
ミラー @miraa1812

小型攻撃用UAVは誘導弾の延長として、高速で飛翔するMMPMや島嶼間滑空弾、或いは巡行ミサイルと異なる運用装備として、期待出来る装備だと考えています。

2022-12-31 18:42:51
ミラー @miraa1812

そして、個人的に運用が従来のAHとガラリと変わり、本当に後継を果たせるかやや心配なのが多用途/攻撃用UAVです。 想定ではMQ-9の様な固定翼機型であるのがその理由ではあります。 pic.twitter.com/ZWTF0SmRL5

2022-12-31 18:42:51
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戦闘ヘリに関しては、そもそも後継が存在しない状態だったので、UH-2の武装化でお茶を濁す必要があるのはどうしようもない事実でしょう。 無いものはどうしようもありません。 攻撃用UAVに関しては、これから入手可能な範囲で検証するという話なので、回転翼型がない状態というのもありますが。 pic.twitter.com/TDPkNuEdJE

2022-12-31 18:42:52
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固定翼機型UAVが陸自の近接航空支援手段として使われる場合、間違いなく精密打撃力としての運用以上の運用は厳しいでしょう。 それは搭載する装備と飛行特性の問題なので、どうしようもありません。

2022-12-31 18:42:53
ミラー @miraa1812

固定翼型は小型低速で比較的レーダーなどに捉え難いという特性があり、高度を上げられるなら高高度から敵情を探りつつ打撃するという運用が可能というメリットがあります。 特に誘導弾を多数搭載するタイプは目標を探しつつ、敵防空火力や電子妨害を受けるまで叩き続ける事が出来るでしょう。

2022-12-31 18:42:53
ミラー @miraa1812

陸自が想定する運用も、複数の攻撃型UAVを航空優勢の確保とUAVへの妨害要素を排除した上で滞空させ、逐一発見した敵をミサイルで打撃していくという運用になるでしょう。 敵の近接防空火力を避けつつ、航空支援火力を発揮させるという意味で非常に有効です。人的損害も気にしなくて良いでしょう。

2022-12-31 18:42:54
ミラー @miraa1812

AHの想定している任務のうち、敵の火点を打撃したり、対戦車攻撃を行うという用途の代替はできます。 しかし、ヘリボーンに同行して制圧射撃をLZに行ったり、陸上部隊上空に留まり火力支援するという運用ではどうしても見劣りしています。 pic.twitter.com/BQYAQdBGrI

2022-12-31 18:42:54
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まず、AHに出来たロケット弾による広域のLZ制圧、または機関砲火力による持続的な火力支援が難しく、ヘリの様に一点に留まれない関係で飛び方によっては敵防空火力の視野に入る危険もあります。 陸上部隊上空での火力支援も同様です。

2022-12-31 18:42:55
ミラー @miraa1812

また、いくら人的損害は出なくても、作戦機の損失は簡単に補充できるものではありません。 多数の機体を運用するとなると、相応の支援体制も必要で、人的資源の節用という意味では正直微妙かもしれません。それでも人的損害を抑えられるのは大きいですが。

2022-12-31 18:42:56
ミラー @miraa1812

更に、回転翼型UAVなら補給をAHの様に前線の簡易ヘリパッドや護衛艦を利用するという方法もありますが、固定翼型ではそれなりの滑走路を持つ施設が必要です。 運用の軽便性という意味では、せめて回転翼型の検討が必要だなと思う次第です。 pic.twitter.com/vmsGu3vTeo

2022-12-31 18:42:56
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ミラー @miraa1812

これを補う為に、陸自が運用上想定すると考えられる要素がいくつかあります。 1,回転翼型UAVないしは高速な新型AHの採用検討、武装UHでの代替。または軽攻撃ヘリの検討。 2,攻撃型UAVの数を揃え、滞空している作戦機の常時確保による間隙の低減。 3,陸上部隊の装甲化、火力増強。 pic.twitter.com/5OVV4cJbp0

2022-12-31 18:42:58
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ミラー @miraa1812

これらの想定は、実際に予算に盛り込まれている内容ともそこまで逸れている訳ではなく、AHがなくなった後にどうやって役割を埋めていくかを考えていない訳ではないと考えています。 今回の考察は年末の残り僅かな時間の合間に書いたので、やや薄い内容になってしまいました。

2022-12-31 18:42:59
ミラー @miraa1812

※いや、流石に軽攻撃ヘリ検討は考慮されてないですね() 今後出てくる高速・ティルト機の攻撃型検討も現段階ではないです() 来年こそは、小説更新も含めて頑張るぞ!

2022-12-31 18:42:59