三国志こばなし集 2023年1月号

正史三国志をベースにしたなんでもありのこばなしや現パロのまとめです! 恋愛シミュレーションネタもあるよ!
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三国志こばなし集 @omikanboy3594

厳格だけど皆に優しいから、誰からも程公と慕われている程普。 そんな程普は、なぜか主人公にだけは当たりがちょっと強い。 そんな主人公に、程普をよく知る韓当が「あいつにも理由があるから嫌わないでやってくれないか」とお願いされます。 あなたは程普の抱える理由を知ることができるでしょうか。

2023-01-18 08:58:20
三国志こばなし集 @omikanboy3594

「やれやれ」 今日はなんだか、朱治さんのため息が多い気がする。 いつも飄々と仕事を終わらせて、くたびれたそぶりも見せない朱治さんが。 「何かあったんですか?」 「あったといえば、あったかな」 顔こそ笑っているように見えるけど、私には朱治さんが困っているように見えた。 【どうしますか】

2023-01-18 18:13:58
三国志こばなし集 @omikanboy3594

①「そういうこともありますよね」 ②「毎日お疲れ様です」 ③「お話聞きますよ?」

2023-01-18 18:13:58
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①「そういうこともありますよね」 「ああ。生きていればそういうことの連続だ」 そう言った朱治さんは、軽く伸びをして言った。 「少し表を散歩してくる。連絡が来たら後で折り返しするって伝えておいてくれるかな」 「分かりました」 外に出ていく朱治さんの背中は、心なし小さく見えた。

2023-01-18 18:47:18
三国志こばなし集 @omikanboy3594

②「毎日お疲れ様です」 「ああ。君も毎日お疲れ様」 そう言った朱治さんは、焼菓子を手渡してくれた。 「いかがかな?」 「いいんですか?」 「今この場で食べるならあげよう」 「いただきます!」 こんなに美味しそうなお菓子を私が食べない訳がない! 「君も共犯だぞ」 朱治さんがニヤリと笑った。

2023-01-18 18:51:42
三国志こばなし集 @omikanboy3594

③「お話聞きますよ?」 私がそう言うと、朱治さんは意外そうな顔をした。 「君が?」 「朱治さんのため息って、聞いたことがないから心配で」 「そんなにしていたかな?」 「私が気づくくらいですから」 そう言ったら朱治さんは、少し笑った。 「気づいてくれたのは、君が初めてだよ。ありがとう」

2023-01-18 18:33:58
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【朱治の好感度がぐーんと上がった】

2023-01-18 18:33:58
三国志こばなし集 @omikanboy3594

「なぜ俺に、構う?」 「どういうこと?」 無口な周泰さんが、少し間を置いて言った。 「俺は、話すのが上手くない」 「それが?」 「顔の傷も、嫌ではないのか?」 「全然?」 周泰さんが俯いて、顔を上げない。 「どうしたの?」 「あまり、そういう事を、言われたことはない」 もしかして照れてる?

2023-01-19 20:20:50
三国志こばなし集 @omikanboy3594

「あ〜あ」 「どうした?」 「私があの蒙ちゃんに、お勉強教えてもらうようになるなんてな〜って」 「うるさい」 「どうしてそんなに勉強できるようになったの?」 「勉強したからだ」 私は思わず吹き出してしまった。 「なにがおかしいんだよ」 「だって、いかにも蒙ちゃんって感じの答えだったから」

2023-01-19 21:49:02
三国志こばなし集 @omikanboy3594

「張紘さんって本当に穏やかですよね」 「それは?」 「だって張昭さんなんて、いつもガミガミしてるじゃないですか」 「…ここだけの話ですがね」 張紘さんがニヤッとする。 「ニ張って言われますが、実はそんなに仲良くないんですよ」 「そうなんですか!」 「ガミガミ言うのは好きじゃないんでね」

2023-01-19 21:57:51
三国志こばなし集 @omikanboy3594

久しぶりに行けるのが嬉しくて、へたくそな鼻唄が止まらない。 今日はどんな髪型にしてもらえるんだろう。 「やあ。いらっしゃい」 出迎えた周魴さんの髪型を見て、思わず立ちすくむ私。 「どうしたんですか!?」 「ああ、髪?こういうのもいいだろ?」 私が憧れる長髪の周魴さんが、坊主になっていた。

2023-01-19 22:26:46
三国志こばなし集 @omikanboy3594

歌が好きだ。 唄うことほど好きなことは、この世にないほど。 今日も一人で唄っていたら、誰かが振り向いた。 構わず唄っていたけど、その人が私の所にやって来る。 驚くような美青年だ。 「上手いじゃないか」 なにを言ったらいいか、分からない。 「半音外してたけどな」 彼は悪戯っぽく笑っていた。

2023-01-20 00:25:29
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孫権「一番憂鬱な時間だ」 張昭「早く乗りなされ」 孫「分かってる」 張紘「それではお着物を」 孫「…」 虞翻「うわっ」 孫「虞翻」 虞「頑固な脂肪ですなあ。誰に似たのやら」 孫「それは教えてほしいな。優秀なる我が脂肪たちよ」 昭「我らが張子房とは、そんな」 虞「嫌味を言われてるんですが?」

2023-01-20 09:16:38
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紘「体重は減少傾向ですが、体脂肪の落ちが芳しくないですな」 孫「脂肪ではなく、心身に大切なものをみるみる損なっているからな」 昭「それは由々しい…」 孫「この腹をなんとかしたい気持ちは私が一番持っているだろう」 紘「…」 孫「だが、あまりにも我慢を強いらされすぎているのではないか?」

2023-01-20 09:16:38
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虞「この程度の試練を我慢できねば、呉を統治するなぞ夢のまた夢ですぞ」 孫「お前は主君への嫌味な言動を我慢しろ」 紘「最終計量の日まで残り少なくなりましたからなあ」 昭「あの狂児が次に何を考えてくることやら」 孫「まだ何かやらされるのか?」 虞「脂肪を燃やすために腹に蝋燭を」 孫「虞翻」

2023-01-20 09:16:39
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孫権…空腹やらストレスやらでだいぶ怒りの導火線が短くなっている。 張昭…孫権のためを思っているようだが、どうも的外れ感が否めない。 張紘…健康に痩せないと意味がないのではと思ってくれる、数少ない良識派。 虞翻…主君の怒りを察知すると自慢の健脚ですぐに逃げ出す。

2023-01-20 09:16:41
三国志こばなし集 @omikanboy3594

魏延「楊儀…」 楊儀「…」 費禕「まあまあ魏延殿」 魏「費禕か」 費「とりあえず、剣は下ろしましょう」 魏「…チッ」 楊「すぐに剣で私を脅す蛮族め!」 魏「俺が剣を下ろした瞬間、強気になる貴様が一番気に食わんのだかな」 楊「なんのことだ!」 費(そこに無自覚なところは本当にすごいと思う…)

2023-01-20 12:06:55
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費「それで、今日は何を言い争っていたのです?」 魏「大切なことだ」 楊「言い争いで負けそうになったら、こいつは剣を突きつけたのだ!」 費「次の北伐の進軍経路とか?」 魏「茸と筍を模した菓子があるだろう」 費「…はあ」 魏「それで意見が対立したのだ」 楊「こいつの舌は狂っているぞ、費禕」

2023-01-20 12:06:55
三国志こばなし集 @omikanboy3594

費「どちらがどちらなのです?」 魏「俺は茸」 楊「私は茸」 費「…対立していないではないですか」 楊「この蛮族は茸の軸部分が一番美味いとほざくのでな」 魏「チョコなんぞで覆われた部分を一番好む貴様は女子供だ」 費「…」 楊「どう思う、費禕?」 費「…私は筍が好きなのですが」 魏・楊「!?」

2023-01-20 12:06:56
三国志こばなし集 @omikanboy3594

魏延…蜀一番の将軍。それは誰もが認めるところだけど、いかんせん頑固すぎるところが大きな欠点。 楊儀…兵站や軍編成などの仕事は抜群だが、蜀文官嫌な奴ランキング殿堂入りを果たしている。 費禕…尋常じゃない仕事量でも必ず定時までに終わらせて帰って遊びに行く自由人。

2023-01-20 12:06:59
三国志こばなし集 @omikanboy3594

蒋琬「丞相!」 孔明「…あの怒鳴り声と金切り声は」 蒋「いつもの二人です」 孔「費禕はいないのですか?」 蒋「定時で帰ろうとしたところを来敏殿に捕まっていました」 孔「そちらも面倒そうですね」 蒋「丞相を煩わせるのも心が痛むのですが…」 孔「構いません、蒋琬」 蒋「それでは参りましょう」

2023-01-20 14:47:02
三国志こばなし集 @omikanboy3594

魏延「楊儀…」 楊儀「…」 蒋「剣を下ろしてくだされ、魏延殿!」 魏「蒋琬と…」 孔「全くあなたたちは…」 魏「丞相!」 楊「さっさと剣を下ろせ!」 魏「チッ!」 楊「剣で脅さないと議論もできぬのか!」 魏「貴様は丞相らがいないと口も聞けぬではないか」 楊「馬鹿を言うな蛮族め!」 孔「…」

2023-01-20 14:47:03
三国志こばなし集 @omikanboy3594

蒋「何事でしたか?」 魏「丞相が考案した饅頭があるだろう」 孔「村祭りの供物ですね」 魏「祭りの最後に河へ流すことになっているが」 蒋「ええ」 魏「この饅頭の顔を見てくだされ」 楊「自意識過剰だ!」 孔「私には魏延に似ているように見えます」 楊「丞相!?」 魏「この饅頭を踏んでおりました」

2023-01-20 14:47:04
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