核燃料サイクルに関する斗ヶ沢記者の意見

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核燃料サイクル コスト2倍に(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111026/t10013509631000.html

存続・中止微妙な値 核燃サイクル費用(朝日新聞)http://mytown.asahi.com/aomori/news.php?k_id=02000001110260003

核燃サイクル 「費用だけの議論しないで」(読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20111026-OYT8T00028.htm

原発事故コスト:「上乗せ1.2円」…他燃料より「割安」(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20111025k0000e040025000c.html

斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

昨日10月25日に内閣府原子力政策担当室による「核燃料サイクルコストの試算」が明らかになりました。核燃料サイクルは、軽水炉(既存の原発)の使用済み核燃料を再処理して、ウランやプルトニウムを取り出し、高速増殖炉や軽水炉の燃料に使うというシステムです。

2011-10-26 17:02:27
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

この核燃料サイクルに、私は一貫して反対してきました。尊敬する高木仁三郎さん(故人、元原子力資料情報室代表)の著書「核燃料サイクル批判」を読み、高木さんのお話を詳しく聞いて、核燃料サイクルには多くの問題点があると知ったからです。

2011-10-26 17:11:50
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

今回の試算では、全量再処理した場合のコストは1キロワット時当たり1・98円で、再処理せずに直接処分した場合1キロワット時当たり1・00~1・02円を大きく上回ることが示されました。核燃料サイクルは経済的に見合わないという以前からの批判は的を射ていると言えましょう。

2011-10-26 17:23:28
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

核燃料サイクルの要となる六ヶ所村の再処理工場は着工以来20年以上経つのに、まだ運転開始に至っていません(20世紀中に完成するはずだった)。総工費は当初の7000億円から、その約3倍に膨れ上がっています。再処理技術の複雑さが工事の遅れを招いているのでしょう。

2011-10-26 17:27:17
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

再処理工場は日常的に原発よりもはるかに多くの放射性物質を放出するという問題もあります。技術的には放出をかなり抑えられるはずですが、経済的な理由からそれをせず、放射能を持つ希ガスを放出することを容認するのです。

2011-10-26 17:30:33
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

再処理工場は放射能の高い使用済み核燃料を化学処理するので、膨大な放射性物質を扱います。それが漏れる事故が発生する可能性は、少なからずあります。外国の再処理工場の例をみても明らかです。

2011-10-26 17:32:41
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

再処理工場は放射能の高い使用済み核燃料を化学処理するので、膨大な放射性物質を扱います。それが漏れる事故が発生する可能性は、少なからずあります。外国の再処理工場の例をみても明らかです。

2011-10-26 17:32:41
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

再処理工場とともにサイクルの要となる高速増殖炉も、「技術的な難しさ」「安全性への懸念」は再処理工場と違いがありません。高速増殖炉原型炉「もんじゅ」はナトリウム火災事故を起こし、事故現場を撮影したビデオを隠していたことが社会問題となり、長期間にわたり運転停止になりました。

2011-10-26 17:35:35
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

再処理工場とともにサイクルの要となる高速増殖炉も、「技術的な難しさ」「安全性への懸念」は再処理工場と違いがありません。高速増殖炉原型炉「もんじゅ」はナトリウム火災事故を起こし、事故現場を撮影したビデオを隠していたことが社会問題となり、長期間にわたり運転停止になりました。

2011-10-26 17:35:35
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

ちなみに、もんじゅ事故のときには、私は敦賀市にあるもんじゅに数日間行って、取材をしていました(懐かしいです)。運転が再開された後も、トラブルが続いています。もんじゅというのは、原型炉という段階の炉で、これからより大型の実証炉を経て、ようやく商業炉になります。

2011-10-26 17:38:09
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

ちなみに、もんじゅ事故のときには、私は敦賀市にあるもんじゅに数日間行って、取材をしていました(懐かしいです)。運転が再開された後も、トラブルが続いています。もんじゅというのは、原型炉という段階の炉で、これからより大型の実証炉を経て、ようやく商業炉になります。

2011-10-26 17:38:09
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

もんじゅは原型炉という段階の炉で、実用化のためにはより大きな実証炉をつくった後、ようやく商業炉になります。原型炉すら満足に運転できないのが原子力業界の実力だと言えます。金属ナトリウムを冷却材に使う(軽水炉は軽水=普通の水=を冷却材にする)ことが技術的困難を招いています。

2011-10-26 17:45:22
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

もんじゅは原型炉という段階の炉で、実用化のためにはより大きな実証炉をつくった後、ようやく商業炉になります。原型炉すら満足に運転できないのが原子力業界の実力だと言えます。金属ナトリウムを冷却材に使う(軽水炉は軽水=普通の水=を冷却材にする)ことが技術的困難を招いています。

2011-10-26 17:45:22
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

核燃料サイクルの要の設備が難航しているし、安全性に疑問がある。しかも、経済的に見合わない。それを続ける必要はないはずです。いま、原発の運転を再開するかどうかや、脱原発の是非が国民的な議論になっています。これは国や地域の経済と絡むので、難しい問題です。

2011-10-26 17:48:58
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

しかし、「核燃料サイクルをやめる」という政策決定に反対する人はほとんどいないはずです。核燃料サイクルを続けるということは、今後、少なくとも数十年、あるいは100年単位で原子力利用を続けることを意味します。高速増殖炉の実用化は2050年以降で、そこから本格化するのですから。

2011-10-26 17:52:55
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

いま、原発を廃止することには反対の人でも、多くの人は「いずれは原発に頼らない社会を」と考えていると思われます。核燃料サイクル路線の継続は、「いつまでも原発のある社会」をつくることになるのです。

2011-10-26 17:55:13
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

いま、原発を廃止することには反対の人でも、多くの人は「いずれは原発に頼らない社会を」と考えていると思われます。核燃料サイクル路線の継続は、「いつまでも原発のある社会」をつくることになるのです。

2011-10-26 17:55:13
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

核燃料サイクルをやめることは、ほとんどの人が同意することだと思われますし、やめることにより、これから発生する無駄を防ぐことができます。政府・民主党はすぐに実行すべきだと思うのですが、どうしてそのことに思い至らないのか、不思議でなりません。

2011-10-26 17:58:38
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

なお、再処理をやめようという主張をすると、推進派から必ず返ってくる問いは「では、使用済み燃料をどうするのか」ということです。私は「原発のサイトで長期間管理する」という以外に選択肢はないと考えます。

2011-10-26 18:00:42
斗ヶ沢秀俊(4月からの職を探しています) @hidetoga

核分裂生成物や放射性廃棄物の処分場を、どこか人の少ない地域に押し付けるというのは、できるだけしたくないことであり、今では受け入れる自治体は少ないでしょう。札束にものを言わせるという旧来の手法はもう通用しにくいと思います。サイトで長期保管する技術を開発すべきでしょう。

2011-10-26 18:03:43