ナイト・エニグマティック・ナイト #5

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ドーモ」レイジもまた、両の指先をピンと伸ばして腿の横に当て、ニンジャ本能的な動作を取っていた「はじめまして、ブラックドラゴン=サン。……シャドウ……ウィーヴ……です!」。「イヤーッ!」オジギ終了からわずかコンマ2秒!ブラックドラゴンの腕が鞭のようにしなり、スリケンが投擲! 49

2011-10-30 01:56:52
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「えっ?」オジギから顔を上げたレイジの顔の横を、凄まじい切れ味のスリケンが飛んでいく。それは、数十メートル後方のビルの屋上に展開を始めていたスナイパー・デッカーの額に深々と突き刺さった。後ろを見たレイジは、その光景を鮮明に見ていた。夜の闇が自らに味方しているようだった。 50

2011-10-30 02:02:44
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ザイバツに来るか?」とブラックドラゴンは言った。「何ですかそれは?」レイジが問う。「真のニンジャの世界だ。世界の真の姿を見せてやる。そして来るべき理想世界を。答えろ。来るか?」「……ヨロコンデー!」レイジは叫んだ。彼は生まれて初めて、尊敬に値する相手を見つけたのだ。 51

2011-10-30 02:05:20
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ならば急げ!お前のジツには未来がある!」ブラックドラゴンは恐るべき速度で駆け出した。「ハイ!」レイジは大穴の下にいるヨモギに、そして見えないほど遠くに居る家族に、心の中でサヨナラを告げた。ガイオン市警の武装ヘリ部隊が彼方から迫り、威圧的なサーチライトを照射し始めていた。 52

2011-10-30 02:08:18
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

夜のガイオン市街を、2つの闇が走り抜ける。ビルの屋上からビルの屋上を、2人のニンジャが飛びわたる。「お前はジャドーギルドの入団儀式を受けねばならん」「ハイ!」漢字サーチライトをかいくぐり、駆ける。「人間性に別れを告げろ、人間はすべてクズだ!」「ハイ!」五重塔へと大きく跳躍! 53

2011-10-30 02:11:35
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

そして数十メートルのネオン街を超え五重塔の屋根に着地!レイジは意外な顔を作った。跳べるはずがないと思っていた五重塔に、今立っている。そして駆けている。「俺は狂ったのか…?」ふと呟いた。「お前は狂っていない」先を走るブラックドラゴンが力強く言った「お前はニンジャになったのだ」 54

2011-10-30 02:14:57
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

(「ナイト・エニグマティック・ナイト」終)

2011-10-30 02:16:33
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

(親愛なる読者の皆さんへ:本日の連載の中に深刻なタイプミスがありました。No53の「ジャドーギルド」は「シャドーギルド」の誤りです。クライマックスシーンにあるまじきウカツさです。担当者はしめやかにケジメしてフートンに入りました)

2011-10-30 02:18:54