ISD条項もやってたから「新報道2001」(10/30)を文字起こししたよ
- toshihiro36
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<ナレーション> アメリカはTPPにも収まらない中国をも取り込んだ、巨大なアジア太平洋自由貿易圏構想・通称FTAAPを目論んでいる。日本へのラブコールは中国を振り向かせるためのステップに過ぎないというのだ。TPP交渉参加の意向を固めた野田総理。最後に誰と付き合えばいいのだろうか。
2011-10-31 09:15:11スタジオに戻ります
吉田:さて、こちらはですね世界各地域の人口推移を示したものです。圧倒的な伸びが予想されているのがアジア。その中心は中国をなんですが、福山さん、中国はTPPに参加していないんですが、その中国をどう巻き込んでいくのかが今後のカギになると思うんですが。
2011-10-31 09:19:33福山:いま日本政府は日中韓のFTAの研究をしています。年内にその共同研究は仕上がる予定で、その後、日中韓のFTA締結に向けて動き出そうとしております。先ほど申し上げたように、TPPと中国との関係は相反するものではありません。将来的にFTAAPの構想、 (続く)
2011-10-31 09:24:29福山:アジア太平洋の自由貿易圏を作ることについては中国もコミットしています。その中で、日本はEUとも...これは自民党政権は全くできなかったんですが、スコーピングというFTAの交渉の手前までいっています。で、日中韓の共同研究は年内に終わるように準備をしています。 (続く)
2011-10-31 09:29:15福山:それと並行して、このTPPと。日本は自由貿易の中で、これからも発展していかなければいけませんし、先ほどお示しいただいたグラフですけれども、アジアがあれだけ人口が増えてきます。あのアジアの成長を日本が取り込んでいくというのは...国内ではずっと需給ギャップで (続く)
2011-10-31 09:32:49福山:デフレに苦しんでいる日本からすれば、当然日本の戦略としては必要なことだと思いますし。今申し上げたように、日中韓そしてTPPそしてEUとのFTA。これを多層的・重層的に重ね合わせることで、日本の経済的環境をより強靭にしていきたいと。それが我々の今の考えです。
2011-10-31 09:37:47須田:その中国との向き合い方なんですけど、野口さん、TPPをいま進めていくことによって、中国とどういう関係になるのかということなんですが。
2011-10-31 09:39:54野口:まずTPPがアメリカのアジア戦略であるということは間違いないですね。一方、中国の側から見てTPPあるいはアメリカとのFTAに入るインセンティブはあるかということを考えると、ないんですね。つまり、それは日本と同じですが・・・
2011-10-31 09:44:13野口:アメリカの関税はすでに低いですから、入ったところで中国の輸出が伸びるわけではない。もともと中国のアメリカに対する輸出はものすごい勢いで伸びているんです。それ以外に、先ほど議論のあったISDですけれども、これは中国にとっては大問題ですね。 (続く)
2011-10-31 09:48:47野口:まず、グーグルが中国政府を間違いなく提訴しますよ。それから、知財権の問題もある。中国の国内はメチャメチャになっちゃうです。中国は全くメリットがないと思います。しかも日本とアメリカが結んでTPPを作ってたところに、中国が頭を下げて「入れて下さい」と言ってくることは、 (続く)
2011-10-31 09:54:26野口:とても考えられないです。もし仮に、私が中国の政策担当者だったとしたら、私はEUと結びますね。EUの関税は低くないですから、関税を下げることは・・・
2011-10-31 09:56:46野口:ええ、特にドイツなんですよ。ドイツは日本のライバルなんです、中国市場における。つまり、資本財を輸出する企業として日本とドイツが中国で競争しているんですね。これまでは経済危機前まではユーロが高かったので、あまりドイツのプレゼンスが目立たなかったんですが、 (続く)
2011-10-31 10:02:24野口:経済危機後かなり目立ってきていますね。仮に中国とEUがFTAを結べば、中国の市場はドイツに席巻されると思いますね。日本の製造業は壊滅ですね。と私は思います。ですから、非常に危険なことですね。
2011-10-31 10:05:32梅澤:中国はきわめて実利をとる国だと私は思います。そういう意味において、中国はもちろんヨーロッパからも技術導入を加速したいし、日本からも技術導入を加速したい。これは絶対、揺るがないと思います。そうだとすると、今のストーリーで唯一、私が違うと思うのは (続く)
2011-10-31 10:09:50梅澤:中国とEUがより近づくということは、当然起こるでしょう。ですが、中国は日本とも緊密な関係は維持をしたい。特に日本からの投資を加速して、日本からの技術吸収はしたい。これは全く変わらないという風に思います。だから、さっき福山さんがおっしゃったように、 (続く)
2011-10-31 10:13:49梅澤:日本が日中韓でやっているという布石を打っているということであれば、別に私はそれがTPPをやることに対しての心配材料にはならないと・・・
2011-10-31 10:16:18福山:私は野口先生のご指摘は大層そうだと思うんですけど、ひとつだけ、EUと中国が例えばFTAを結ぶにしても、EUはそんなに知的財産の問題とか金融の問題について、そんなに甘い集団ではありません。EUの二十数カ国の中であれだけ調整しながら作り上げてきた地域ですから、 (続く)
2011-10-31 10:24:01福山:ですから、逆に言うと中国がやるということは、それだけTPPとかそういうところの一定の共通ルールに中国がそれなりに近づいてくるということで、国際社会としては大歓迎すべきことだと思います。
2011-10-31 10:27:07小野寺:一点だけよろしいですか。先ほど自民党の時にはEUとのEPA・FTAのことをあまりやらなかったとお話しされていますが、相当議論をしていました。詰めてました。その時に反対したのが当時の民主党。私たちは反対いたしません。十分やるべきだと思っています。
2011-10-31 10:31:18須田:最後になりましたけど、福山さん、小野寺さんからも指摘がありました。「民主党内がこれだけまとまらないというのはどうなんだ」という指摘があったんですが、党内をまとめるのは誰ですか?
2011-10-31 10:33:53