私の１０年間の恋とその結末

かこにょ @downer_ututuxxx

福島に行く筈なのに、東京で就職活動を始めた。「福島行くんじゃないの？」と言っても濁された。 今までは、新しい行きつけのお店やお気に入りの店員さんができると話してくれたのに、何も話してくれなくなった。明らかにおかしかった。

かこにょ @downer_ututuxxx

Twitterで、メイドバーのメイドと仲良くしている事を知った。 彼の返信はそっけないけれど、明らかに何かおかしかった。メイドの方も、明らかに好意が見えた。 だから、彼に聞いてみた。

かこにょ @downer_ututuxxx

「皆で飲んで飲み足りない時に行くのに中野で遅くまでやってて都合がいい」「週に1～2度しかいかない」「Twitterは勝手にバレた」「彼女がいるって言ってあるから大丈夫」「厨房の小林さんと仲がいいだけで仲良しの特定メイドなんていない」「酒のみに行ってるからメイドなんてどうでもいい」

かこにょ @downer_ututuxxx

でも、Twitterでのやりとりを見てると明らかにおかしい。噛み合わない。絶対に嘘だと確信した。「嘘つかずに浮気なら言って。本気なら考えるから」と告げても「そんなことありえない」「興味ない」と笑って「麻紗子が好きだ」と言ってくれた。 でも、私はそれも嘘だとわかっていた。

かこにょ @downer_ututuxxx

嘘だとわかってるから、早く本当の事を言って楽にしてと何度言っても、本当のことは言ってくれなかった。 我慢のできなくなった私は、別れを切り出した。彼は家にはいたくないので外で会おうというので車でお話した。 今思えば、もう彼は彼女の家で暮らしていたからなのだろう。

かこにょ @downer_ututuxxx

別れを切り出すと彼は号泣して、車外で何度も戻していた。 私は、辛かったんだろうなと思っていたのだけど、今思えば「やっと解放された」と、それだけだったのだろうと思う。 私はその時点で嘘を突き続ける彼が許せなくて病んでいたから。

かこにょ @downer_ututuxxx

そうして、その後に私は真実の一端を知った。 彼は、もうずっと前から彼女に惹かれており、逢瀬を重ねていた。

かこにょ @downer_ututuxxx

それは私と会う直前だったり、私と会い「メイドのことなんてどうも思ってないから」と笑い、私に好きだと言い、私を抱いた後だったりもした。 彼は、徹頭徹尾、私に嘘をついていたのだ。

かこにょ @downer_ututuxxx

あまりにも辛くなり、このアカウントを作ったら、本アカウントでもフォローしているクロのアイコンの方にフォローされた。 本アカウントでのフォローは一切気にしておらず、どこいつアイコンも普通なのでスルーしていたのだが、作ったと宣言しただけでアカウント名もどこにもあげてないのに何故？と

かこにょ @downer_ututuxxx

疑問に思い、その人のホームに行ってみた。 よくよく見ればそのアイコンは彼の部屋に置かれていたクロのぬいぐるみで。でもそのクロの背景は彼の部屋ではなくて。

かこにょ @downer_ututuxxx

いつも私が抱き締めていたクロが、彼の部屋でない所にあると気づいて。 そして、タイムラインを追うと、どう考えても彼の事が書かれている。一緒に暮らしていること。とても幸せそうなこと。最近ご飯が食べられるようになったとハシャいでいること、二人の幸せな生活が記されている。

かこにょ @downer_ututuxxx

日付を確認すると、私との逢瀬を重ねていたころから二人はもう付き合っていて、お互いに愛し合って、そうして暮らしていたみたいだ。 私にはあれだけ違うと言っておいて、現実はこれだったのだ。

かこにょ @downer_ututuxxx

そのアカウントを見た事をメールして、しばらくしてから電話をした。 ずっと拒否されていたけれど、その時は素直に出た。 大事な話なので会って話したいと言ったけれど、体調が悪いと拒否をされたので電話で話をした。

かこにょ @downer_ututuxxx

「愛情はあったけど、なくなった」「いつからか負担になっていた」 ここらへんは、まだいい。 もう愛情をもたれてないこと、ストーカーじみた私が負担になっていたことは自覚していたから。

かこにょ @downer_ututuxxx

今は行かないだけで、体調が落ち着いたら行くのかもしれないけれど。「今は行かない」でなく「行かない」と言ったこと。 「原発作業員は入れ墨禁止が多くて見つからないんだ」と言っていたのに更に入れ墨を増やしたこと。彼女と同棲を初めていること。 ……もう、行かないのだろうな、と。

かこにょ @downer_ututuxxx

「どうして嘘をついていたの？」「どうしてだろうね」 「福島には行かないの？」「行かない」 この二つが、きつかった。 震災の日、私は彼と一緒にいた。彼は福島を愛していて、今すぐにでも何かをしに行きたいと嘆いていた。何もできないと泣いていた。

かこにょ @downer_ututuxxx

「いわきの復興をしたい」だから仕事を辞めると言った時は応援した。 彼の身体は心配だし、離れるのは辛いし、仕事が長続きしない彼がやっと一人前になってきたのにやめてしまうことも色々と不安だったけれど、どれだけ福島を愛しているか知っていたから。

かこにょ @downer_ututuxxx

彼の本当の気持ちは私にはわからない。10年も一緒にいたのにわからない。 後半は嘘で塗り固められ、私も彼も疑心暗鬼に陥っていたから。 でも、私という十年の重責から解放され、新しい彼女ができ、幸せいっぱいな時に誰が原発作業員になんてなるだろうか？

かこにょ @downer_ututuxxx

やっぱりまた口先だけだったのか。そう、思ってしまった。 原発作業員になって欲しいわけじゃない。身体が心配だ。とても危ない。 けれど、だったら最初からそんなこと言わなければいいのに。メイドの件もだけれど。

かこにょ @downer_ututuxxx

どうして嘘をつくんだ。そしてその嘘を守る為に余計に嘘をついて。 つかなくていい嘘を重ねてどんどん破綻して。つじつまが合わなくなって。それがバレて。

かこにょ @downer_ututuxxx

彼という人間はとても大好きだ。とっつきにくいところもあるし、わかりづらいところもあるけれど、とても魅力的だ。 でも、今は最低だと思っている。 疑心暗鬼にさせたのも、追いつめたのも私なのだけれど、それでも、最低だと思っている。最低の行いをしたと思っている。

かこにょ @downer_ututuxxx

彼女さんのツイートを見なければ、私は真実を知る事はなかっただろう。今でも彼を想っていただろう。いつまでも現実に戻ってくることはできなかっただろう。 彼が本当の真実を全て言ってくれたとしても、私は何も信じる事はできないから。

かこにょ @downer_ututuxxx

彼を苦しめた私に対する敵意もあるのだろうが、彼女さんが真実を教えてくれて本当に良かった。 そのおかげで私はこうして立ち直れている。 彼を奪ったと憎悪したけれど、今では本当に感謝している。

かこにょ @downer_ututuxxx

そして、晩年は苦しめて苦しめられてきたけれど、それまでは本当に幸せだった。愛して愛されていた。 きっと、私が今後の人生であそこまで人を愛する事はないだろうと思う。それくらいに愛していた。 だから、そんな彼に幸せになって欲しいと純粋に願う。

かこにょ @downer_ututuxxx

最低だと軽蔑しているのにそんなのは詭弁だと言われるかもしれない。 でも、本当にそう思うんだ。