3月23日、イギリスは同国の保有する主力戦車チャレンジャーのウクライナへの供与にあわせ、主砲弾として劣化ウラン弾の供与を表明した。
ロシアはこれに対し反発した。
英、ウクライナに劣化ウラン弾供与へ 露は「核の要素」と反発 sankei.com/article/202303… 劣化ウラン弾は通常兵器だが、ロシアは「核の要素を備えた兵器だ」と主張。英国防省は「核兵器とは関係がない」と説明し、ロシアは故意に誤った情報を流そうとしていると警戒する
2023-03-23 16:51:40劣化ウラン弾は名前の通り劣化ウランを使用した弾体である。
放射性物質を使用するのか、と初見の人は驚くところだが、放射性物質としての効果を狙ったものではない点に注意が必要だ。
放射性物質を使用している事による影響は副次的なものとなる。
劣化ウラン弾は陣営の東西を問わず採用されているが、放射性物質としての影響を懸念し採用していない軍もまた少なくない。
ここで、見当違いなツイートが登場する。
くっそ! 劣化ウランによる健康への影響を報告しているWHOのページが削除されている! アメリカは自分の戦争犯罪だとよく自覚している pic.twitter.com/l6Uw4r6dn5
2023-03-23 19:56:39存在していたはずのページのURLがツイートに貼られていない(=消えている証拠を提示していない)時点でしょーもないが、URLをデタラメに入れれば表示できるエラーページのスクリーンショットを貼ることで釣ろうとしているのがまた浅はかだ。
絶対にWHOに元から無さそうなURLを提示するのでアクセスしてみてほしい。
WHOのサイトに日本語版はないため、翻訳機能を使うと同様の画面が現れる。
https://www.who.int/unchi_morimori_moriohgai
リプ欄には釣られたアカウントが押し寄せる中、ちゃんと検索してきて指摘している人も散見される。
劣化ウラン : 発生源、曝露、および健康への影響
"劣化ウランに関するこの科学的レビューは、WHO が進行中の、化学的、物理的、および生物学的因子への曝露による健康への影響の可能性を評価するプロセスの一部です。劣化ウラン弾が使用された紛争地域に住む人々の健康への影響の可能性についての懸念は、このモノグラフで取り上げられている多くの重要な環境衛生問題を提起しています。"
@trappedsoldier 2001年の報告書だとなんの問題があるか分からないけど、検索したページのURL教えてよ
2023-03-23 23:17:39なお、本人はすっとぼけて無視した上で核兵器だと騒ぎ立て続けている。
核兵器を何だと思っているのか。
イギリスの国防次官が、ウクライナに劣化ウラン弾を送ると公表し、大騒ぎになっているのに折鶴? 和平を拒否して戦え! 広島が応援する! 劣化ウラン弾で核攻撃だ! twitter.com/shiomura/statu…
2023-03-24 00:56:06あとは折り鶴ランプをお土産にお渡ししたようですね。こちらも広島出身なら、折り鶴のお土産は平和の象徴としてお馴染み。 激励と、平和の祈念。 そんなお土産セレクト。 否定的に取る人も多いようですが、広島出身だとそうではない中年も少なくない。様々な意見があるなと思いました。
2023-03-23 21:45:39ちなみに、より包括的・継続的な報告や決議はWHOではなくUNODA(国連軍縮部)により、WHO、UNEP、IAEAからの情報提供を受けてまとめられている。
これは劣化ウラン弾の問題が単なる健康被害だけではないこと、また放射性物質にかかわる案件だからだと考えられる。
"劣化ウラン (DU) は有毒な重金属であり、ウラン濃縮の主な副産物です。これは、核燃料や核兵器に使用するためにウランの高放射性同位体のほとんどが除去されたときに残る物質です。DU は、ウランと同じ化学毒性を持っていますが、放射線毒性は低いです。
DU は、鉛の約 2 倍の高密度であるため、装甲板を貫通するように設計された軍需品に使用されてきました。戦車などの軍用車両の強化にも使用できます。DU を含む軍需品は、衝突時に爆発し、酸化ウランの粉塵を放出します。
1990 年代の紛争をきっかけに、DU を含む兵器や弾薬の使用による健康や環境への影響の可能性に注目が集まっています。
総会は 2007 年に初めてこの問題に取り組み、2008 年以降、2 年ごとに取り上げています。
事務総長は、このテーマに関する報告書に、世界保健機関、国連環境計画、および国際原子力機関から提供された情報を含めるよう努めています。"
劣化ウラン弾の問題に本当に興味があるのであれば、こちらに掲載されている報告書を一読することをオススメする。
もちろん、戦争による環境破壊は何も劣化ウランだけが問題ではないことは、過去の戦争からも明らかだ。