ロシア軍がWW2の自走ロケットランチャーを持ち出す可能性はあるのか?

(ほとんど)ないです
6

3月26日、ロシアで深夜に移動しているある車両の映像が話題になった。

(((Tendar))) @Tendar

Russians are moving Katyusha rocket launchers on Zis-151 or Zil-157 trucks from 1940s or 1950s, headed by even older Zis-6 trucks from 1930s. Source: t.me/The3rdForceUA/… #Russia #Ukraine pic.twitter.com/n1oF5l8jbj

2023-03-26 16:05:41

"ロシア人は、1940 年代または 1950 年代の Zis-151 または Zil-157 トラックでカチューシャ ロケット発射装置を移動させており、1930 年代のさらに古い Zis-6 トラックが先頭に立っています。"

リンク Wikipedia カチューシャ (兵器) カチューシャ(ロシア語:Катюша, ラテン文字表記:Katyusha)は、第二次世界大戦においてソビエト連邦が開発・使用した世界最初の自走式多連装ロケット砲。制式名は82mm BM-8(БМ-8:ベーエーム・ヴォースィェミ)および132mm BM-13(БМ-13:ベーエーム・トリナーッツァチ)である。 なお、自走式多連装ロケットランチャーを指す俗称としてこの名が用いられることがある(#広義のカチューシャを参照)。 カチューシャは公式名称ではないが、前線に配備されると間もなく赤軍兵士たちの間で広まった 12 users 16

触れられていないが、牽引されている野砲はZiS-3に見える。

リンク Wikipedia ZiS-3 76mm野砲 76mm師団砲M1942 (ZiS-3)(ロシア語: 76-мм дивизионная пушка образца 1942 года (ЗИС-3))は、第二次世界大戦中にソビエト連邦が開発した師団砲兵用軽カノン砲(野砲)である。この砲は、ドイツの88mm高射砲と同様に対戦車砲としても高い性能を有していたため、対戦車砲としての知名度も高い。 1940年、赤軍はそれまで保有していたF-22(M1936) 76mm野砲とF-22USV(M1939) 76mm野砲よりも軽量かつ低コストな76mm野砲の開発を 2 users

先日T-54/55の輸送が話題になったためか、更に古い兵器を持ち出すのかと話題になった。

まとめ ロシア軍、T-54/55戦車を投入へ? 去年まではネタだったのに…… 5862 pv 2 2 users

が、こういう指摘も。

實松昌恭 @smasayasu97

@karategin 野砲あたりの兵器は普通に使えると思いますが、トラックがいくらなんでも古すぎ(その辺にいくらでもある現役商用トラックの方が遥かに高性能)なので、式典用ではないでしょうか、やはり。

2023-03-27 09:47:57

式典用でなくても博物館の展示品移動にすぎないという説もある。
そもそもどこからどこへ向かっている物か不明な映像なのだ。

それはそれとして、実際にロシア軍がカチューシャを持ち出す可能性はあるのか考えてみよう。

カチューシャに適合している弾薬はM8またはM13だ。
元々空対空ロケット弾として開発されたRS-82の派生型となる。
もちろん当時の弾薬なので相当古いものだ。

リンク Wikipedia RS-82 (ロケット弾) RS-82(ロシア語:РС-82, Реактивный Снаряд)は、第二次世界大戦中にソ連で使用された空対空および空対地無誘導ロケット弾である。 なお、この項目では RS-82 と同時に開発された RS-132 についても述べる。 RS-82 と RS-132 の設計は、1930年代初期にゲオルギー・ランゲマクが率いるチームによって開始された。ロケット弾の直径としては82mmと132mmが選ばれたが、これは当時の標準的な直径24mmの無煙火薬の炸薬を7つ束ねると丁度直径82mmになったためである。

最近の使用例として、イエメン内戦にてフーシ派が使用している様子が度々撮影されている。

" #Houtis 132mm M13 カチューシャ ロケット & PM-43 122MM 迫撃砲 #AlJouf #イエメン "

ZOKA @200_zoka

Just a 132-mm M-13 rocket-propelled grenade, which was used during the Second World War by the BM-13 Katyusha MLRS, is launched by Houthis from a stationary launcher in Saada province. pic.twitter.com/FM7hI2eGe2

2021-06-04 00:47:11
拡大

"第二次世界大戦中に BM-13 カチューシャ MLRS によって使用された 132 mm M-13 ロケット推進手榴弾だけが、サアダ州の固定ランチャーからフーシ派によって発射されました。"

フーシ派にはロシアの軍事支援が流れているという話もあるため、M13ロケット弾の在庫自体はどこかにあるのかもしれない。
ランチャー自体単純なレールであるため、現有のロケット弾も少しの工夫で使用できるようになる可能性も一応否定はしない。

さて、弾薬はあるとして、問題はわざわざこの古いベース車両を使う理由があるのか、だ。

ウクライナ側の話になるが、戦力の不足する彼らは過去、様々な自走ロケット車両を装甲・非装甲問わず即席で製作している。

Chronology @Chronology22

Mad Max forces of Ukraine are preparing for counter-offensive - Improvised MLRS fitted on Mitsubishi pickup cars. The MLRSs are firing 80 mm unguided aircraft rockets S-8. #MadMax #Ukrainewar #Ukraine #MLRS #S8 #Counteroffensive pic.twitter.com/gWwhQdLQlY

2022-08-09 14:43:04
Chronology @Chronology22

The Mad Max Forces of Ukraine - Rocket pod for 80 mm unguided aircraft rockets S-8 fitted in a trailer and towed by a pickup car (June 17, 2022). #Ukrainewar #UkraineWillWin #UkraineRussiaWar #MadMax pic.twitter.com/AJH9p65Eln

2022-08-15 18:04:02