☾·̩͙⋆第四章【魔法少女は夢を紡いで】

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【完結】魔法少女は夢を紡いで @mg8_zzz

普段ずっと閉じていた眼が見開かれたのは、この時がはじめてだった。

2022-07-17 20:31:29
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「お嬢様がそれで良いのなら、僕は従うまでです。ああいえ、もうこの状況なら“お嬢様”ではない?」

2022-07-17 20:31:56
【完結】魔法少女は夢を紡いで @mg8_zzz

____きっともう戻れない。 皆と笑い合うことすら叶わない。

2022-07-17 20:32:44
【完結】魔法少女は夢を紡いで @mg8_zzz

だけど、後悔をする権利だって残ってはいないんだ。

2022-07-17 20:32:56
【完結】魔法少女は夢を紡いで @mg8_zzz

...どうしたって、変われなかったのだから。

2022-07-17 20:33:07
【完結】魔法少女は夢を紡いで @mg8_zzz

「や、そんな、...そんなの、無理です。勘弁してくださいです」

2022-07-17 20:34:39
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小さく、なにかを抉る音。 その声はいつもみたいに柔らかかったのに、別人みたいに尖った声だった。

2022-07-17 20:35:04
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そして声量をきゅっと絞った後、彼女は投げつけるように言葉を続ける。

2022-07-17 20:35:26
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「いつも、いつもそうですよね、そうやって信頼してるみたいな素振りで。」

2022-07-17 20:35:45
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「…どうせ、ねぇ、つぐちゃんも一緒なんですよ」

2022-07-17 20:36:23
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「ターシャ、には...、ッ結局、貴女のことを信頼なんて、できっこないんですよ」 pic.twitter.com/uhCiroDDGa

2022-07-17 20:36:57
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声の方向を辿ると、白い髪の毛がふわりと舞ってそのまま踵をめぐらせていた。その白に包まれる表情は真っ青で、アタシが咄嗟に用意した言葉の行き場を潰す。

2022-07-17 20:37:30
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彼女の目はひどく何かを後悔していて、 そして、その瞬間は何もかもを拒絶していた。

2022-07-17 20:37:57
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暫く呆然としていると、つぐが膝から崩れ落ちる音がする。いつも通りの澄んだ表情が破れそうなほど悲しそうな表情を浮かべていて、思わずそっと名を呼んでしまった。

2022-07-17 20:38:27
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「ぁ、えと」 戸惑いながら、彼女は俯いてしまう。 そして、彼女なりの歪んだ笑顔で笑って見せようとするのだ。

2022-07-17 20:38:45
【完結】魔法少女は夢を紡いで @mg8_zzz

「………気にしないで、くださいね」

2022-07-17 20:39:02
【完結】魔法少女は夢を紡いで @mg8_zzz

無理です、 勘弁してください、 できっこないんです、

2022-07-17 20:40:58
【完結】魔法少女は夢を紡いで @mg8_zzz

頭の中が白に侵食されていく。 考える度に頭が思考を止めようとする。

2022-07-17 20:41:35
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