目の前には既に敵がいて、それは戦闘が開始している事を意味していた。人数だって減っている、ターシャひとりが手を抜いただけでも厳しいのに。 戦いどころじゃないという程吐き気が襲ってくる。
2022-07-17 20:42:00ターシャはつぐちゃんの全部を知っているわけじゃないんです。同じように、つぐちゃんだってターシャの全部を理解していないんですよ。 なのに、なんであんな。
2022-07-17 20:42:31「あたしはたーしゃのことは信頼してるから、たーしゃもあたしたちのこと信頼して大丈夫だからね」 ____だなんて、ねぇ、そんな言葉誰が求めたの?
2022-07-17 20:43:05つぐちゃんの方に視線をやると、一瞬だけ目が合ってしまった。彼女は小さく口を動かそうとして、目を伏せて、そのまま敵の方へと向いてしまって。
2022-07-17 20:43:52なんでそんな思考に至るの?言ってどうなるか、もう少し考えられないの?ターシャが受け入れる前提で話したのはなんで? ターシャが何を思うかも知らないのに、なんで簡単に信頼なんてできてしまうの?
2022-07-17 20:45:19第一、なんでつぐちゃんはそうやって人に信頼を寄せていると公言できるのに、ターシャにはできないの?死ぬまでずっとこれ?
2022-07-17 20:46:13考えがうまくまとまらない。 当たり前のように表情が作れない。 もしかしたらさっきこちらを見ていたのは、ターシャが信頼するのを拒絶したことをバラすタイミングを伺っていたりしたのかな。そうじゃないなんて確証、ありませんし。
2022-07-17 20:46:50そうなんだとしたら、ずっとターシャはつぐちゃんから、馬鹿にされてたんですかね?「冗談で言ったのに拒むだなんて」みたいな。 部員の皆もターシャがいない時に何話しているんでしょうか?陰口じゃない保証は誰がしてくれるんですか?
2022-07-17 20:47:47根拠のない被害妄想。「?」で真っ黒になる頭。でも、それにどこか縋ってしまっている自分が憎い。 全部、全部きらい。
2022-07-17 20:48:52「…宜しいですが、戦闘中ですよ?お嬢様」 「そんなのは知っているのです。それを踏まえた上での提案を聞いてくれませんか」 「ええ、勿論…どうぞ」
2022-07-17 20:50:58