ビースト・オブ・マッポーカリプス 後編 #5

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【このアカウントは】 サイバーパンクニンジャアクション小説「ニンジャスレイヤー」の最新話をTwitter連載しています。 小説なので安全だしForbesにも紹介された当アカウントは最新のエンタテインメントです。是非フォローして体験してね。 通し番号つきのTweetが連続している時は小説の連載です。 pic.twitter.com/juLLbLzcQX

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【ニンジャスレイヤーは】 コミカライズが出ており、数日前に最新刊が発売されています。 これもなにかのご縁です。このTweetを見たら、今買ってほしい。読むと、少しわかる！時にはそんなランダムな出会いも！ amazon.co.jp/%E3%83%8B%E3%8… pic.twitter.com/diL0n0yGQT

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【ニンジャとは】 超人的身体能力を持った闇の存在。ある日突然、ニンジャソウルを身に宿し、ニンジャとなる。 【リアルニンジャとは】 神話時代・平安時代をカラテで支配した闇の存在。修業によってニンジャとなった彼らは、今も歴史の闇で暗躍を続けている。 pic.twitter.com/u84KAYMAfJ

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【現在のニンジャスレイヤー】 21世紀も折り返し地点。世界は邪悪なる古代ニンジャの侵略を受けつつあった。 ニンジャスレイヤー＝マスラダ・カイは、ニンジャ始祖の力を覚醒させてネオサイタマを緑に沈めた「アヴァリス」と、マルノウチ・スゴイタカイビルで一騎打ちする。 一方、フジキドは。 pic.twitter.com/GgRjpsK2CT

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シーズン4最終話【ビースト・オブ・マッポーカリプス後編】#5 pic.twitter.com/XsbPLYINB8

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フジキド・ケンジ＝サツバツナイトは、ユカノ＝ドラゴン・ニンジャ、長い眠りより覚めた神秘のハッカー＝ナンシー・リンと共に、ダークカラテエンパイアの恐るべき古代ニンジャ＝セトの陰謀を打ち砕くべく、セトのフロント企業たるエネアド社に突入した。深部で待ち受けていたのは、カラテだった。 1

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大門を守るセンチネルとサイバーファラオは、さながらブッダテンプルのア像とウン像を思わせる双璧の巨人。巨体にくわえ伸縮自在の腕で攻撃するセンチネル、サイバネティクスで獲得した巨体で襲いかかるサイバーファラオ。極めて手強い相手だった。だが殺した。 2

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第一の広間で待ち受けたアビスマルは、蜃気楼を操り、セトの使役獣を模した質量ある幻像を無限に呼び出す、極めて強力なニンジャだった。だが殺した。ドラゴン・ニンジャの秘技イエ・モトが、アビスマルの欺瞞的能力を丸裸にしたのだ。 3

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第二の広間で待ち受けたサンドクロウは、サイバースコーピオンの下半身を持つ大型のサイバネニンジャ。砂の広間でドトン・ジツを繰り返すフーリンカザンで彼らを苦しめた。だが殺した。ナンシーのハッキング支援でオシリス・コアが装甲外へ露出。そこをフジキドがインペイラー・ツキで破壊したのだ。 4

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中層の吹き抜けエリアで襲いかかったシャイニングアイビスは、翼めいて広がる刃の鎧を用いて滑空し、空中からカギ爪攻撃を仕掛けてくるニンジャだった。だが殺した。フジキドは音速のアンブッシュに背中を裂かれながら、ヘルタツマキの面制圧で翼を破壊。ユカノのドラゴン・トビゲリで仕留めたのだ。 5

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螺旋階段の先の広間で待ち受けたサイクフィンクスは、ファラオめいた黄金の頭と杖を持つニンジャ。キネシス・ジツとマインドブラスト・ジツを相乗させる強敵。だが殺した。二人の同時チャドー呼吸が精神攻撃を遮断。フジキドの怒りのストレートが首を720度回転せしめ、ネジ切らせしめたのだ。 6

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「……ハアーッ！」フジキドはザンシン姿勢から崩れ、片膝をついた。「フジキド」ユカノが駆け寄った。彼女も無事ではない。強制セプクさせられかかった際に、脇腹に自らチョップを突き刺している。ダブルチャドーの閃きなくば、あわや、この二忍がいちどきに仕留められる悲劇もあったやもしれぬ。 7

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「あなた達の呼吸で、傷は治せないの？」メディ・キットによる応急治療を手伝いながら、ナンシー・リンが尋ねた。フジキドは眉間に皺寄せ、首を振った。ユカノが答えた。「連戦が続いている。スシの摂取とメディテーションが必要です。しかし既にカリュドーンが始まっています。急がねば……」　8

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「さすがはセトと認めざるを得ぬな」フジキドは呼吸を整え、立ち上がった。「厚い守りだ。今のサイクフィンクスのジツ……！」フジキドは頭を押さえる。「破りはしたが……！」「侵入者のあらゆる特性に対応したニンジャを配備し、最終的には消耗の果てに仕留める。セトは周到です」「進むのみだ」　9

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「背中の傷」ナンシーは気遣った。フジキドは首を振った。「筋肉で止血した。当面のイクサには支障なし……！」「リアルニンジャのパワーというわけ？」ナンシーは肩をすくめた。「でも……そうね。進むしかない」「然りだ。ティアマトとセトの陰謀を私は追跡してきた。国際探偵として、見過ごさぬ」10

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「苦しい戦いですが、ただ闇雲に無限のイクサを強いられているわけではありません」と、ユカノ。「畢竟、ここはあくまで建造物。有限なのです。ならばこれは城攻めです。包囲されているのは我らにあらず。攻めるは我らにあり」「フフッ……」ナンシーはユカノの決断的表情に笑みを浮かべた。　11

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「直接的戦闘では、私はほとんど役立たず。もどかしいけれど、道中は護ってもらうわ」ナンシーは現在地点とワイヤフレーム地図データを補正しながら言った。フジキドは頷いた。「うむ。必ずや、メインフレームまで送り届ける。そこが攻撃地点となろう」「そういう事ね。そこからが本番……！」　12

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突き進んだ彼らを待ち受けた次なるガーディアンは、グラビトンワジェット。遠目にはピラミッドそのものだったが、実際それはオシリス・コアの力で人間の形を完全に放棄したサイバネティクスだった。最適増幅されたマグネ・ジツが重力場を形成。接近するフジキドとユカノにのしかかった。だが殺した。13

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一歩。一歩。進むたびにフジキドの足元は亀裂を生じた。彼は目鼻から血を流しながらフックロープを投擲し、滑らかなグラビトンワジェットの三角ボディに噛ませた。もはや四つん這いとなった彼の上にユカノは強引に這い登り、フジキドの腕からロープを外して掴んだ。そして巻き上げながら接近した。　14

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ユカノはグラビトンワジェットの身体にはりつき、フックロープ鈎が噛んだ箇所へ執拗に掌打を打ち込み続けた。衝撃波が滑らかなエメツ合金を伝い、やがて内部のオシリス・コアの誤作動を誘発。マグネ・ジツが弱まった瞬間、押さえ込まれていたフジキドがバネ仕掛けめいてトビゲリ射出。貫通したのだ。15

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上層階。傷ついた彼らの前に立ちはだかったガーディアンの名は、インヴィンシブル。オシリス・コア駆動する彼のナノテク鋼鉄ボディは、あらゆる攻撃を跳ね返すムテキ・アティチュードにカラテを運用しながら積極的に攻勢に出る事を可能とする完全無欠の能力を実現させていた。だが殺した。　16

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自身を五感遮断状態に置き、ムテキ・アティチュードの維持に全力を注ぎながら、オシリス・コア駆動のボディがニューロン反射で攻撃。いわば、装甲に自律的に攻撃させる。それがインヴィンシブルの無敵のからくりだ。フジキドとユカノ、二人がかりの近接戦の中でナンシーが機序を電子的に分析・看破。17

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インヴィンシブルの攻撃は正確無比であったが、それゆえフジキドは対処した。彼は全てのカラテを防御した。想定を上回る打撃数のオーバーフロー補正の為にコンマ数秒の隙が生じた時、ユカノのドラゴン・アッパーカットが決まった。顎先から振動衝撃波が伝搬。脳髄がカラテを受け拒絶反応を起こした。18

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立て続けに、フジキドは肩から背中にかけて広い面積を衝突させるボディチェックを当て、ムテキ・アティチュード維持の負荷を最大化。ユカノは背後から接触し、決死のチャドーを行った。本来は対象を助けるチャドー・ヒーリングが、インヴィンシブルの心と身体を分断。過負荷爆発四散せしめたのだ。 19