仕事とは、一言で言えば社会への参加だ。自分の営みを社会に参加させ経済的な接点を作ること。それにより報酬を得ると同時に成果は自分一人の物ではなくなる。これがポイント。
2011-11-13 08:56:38好きな事を仕事にすべきかどうかは、それを自分一人の世界に留めたいか、他人と共有したいか、にかかってくる。仕事にする事の素晴らしさがそこにあるし、一方で仕事にする事の悩みもある。
2011-11-13 08:59:53例えばぼくの場合、プラネタリウムは多くの人に見せたい喜ばせたい、という目的は仕事にする事によって満たされた。一方、自分のプラネタリウムを家に置いて女の子を連れ込む等は出来なくなった。何故なら一人のものでなく会社のものみんなのものだから。
2011-11-13 09:04:16あとは、どういう物を作るか、が自分一人で決められなくなる。客先の要望に合わせないといけない。それどころか、どうあるか、ですら自分で決められなくなる事もある。例えば出資を受けたりしがらみなどで。(僕はこの点の自由は守ってるつもり、その自由を失う危機は何度もあったのでこれは戦い)
2011-11-13 09:12:44仕事だから、個別の案件は客先に合わせるのは当然だけど、自分のスタンスの自由を守れてるのは稀だと思う。少なくとも製造業では。個人の私費で作った物が大規模に手を加えずにお金を生む事ができたから。いや、ITでは当たり前かな?
2011-11-13 09:17:56そう考えると仕事にする事のジレンマが浮かびあがって来るし、好きな事を一人の世界に留める理も見えて来るけど、それでも、より多くの人が好きな事を仕事にする世の中であって欲しいのだな。その方がトータルで皆が幸せになる気がするから。
2011-11-13 09:22:30好きな事を仕事にする人へのアドバイスは、その仕事に対する自分のスタンスを明確にし、100%は無理だけど、ある程度の「自由」を維持することだ。好きな事であるほど、自分のアイデンティティに占める割合が大きいほど、自己決定権を失った時、自分自身を喪失する割合も大きくなるからね。
2011-11-13 09:33:40貴方の仕事に値打ちがあればあるほど、それを支配しようとする人も多く出てくる。知らないうちにしがらみが増えて、やりたいことが出来なくなってくる。それはある程度はやむを得ない。全てを守ったら仕事にならない。けれど守るべき部分と譲ってもいい部分は、自分の中で整理しておくといい。
2011-11-13 09:38:46好きな事を仕事にするということはプロになるという事だ。アマとは自分の好きな事を好きなようにやること。プロとは社会や相手の需要に応じたサービスを提供して報酬を受け取ること。昔はそれでよかった。しかし今はプロはそれだけでは通用しなくなっている。それはどういうことか?
2011-11-13 09:51:58相手の需要に応えるだけでは今まで通りの物を作り出す事はできても社会を変える、新しい物は生み出しにくい。作り手の内面にある問題意識、造りたいという本能的な衝動。革新はそういうところから生まれる事が多い。「仕事ですから」とうそぶく「旧プロ」にはこれができないのだ。
2011-11-13 09:55:15プロにも、プロだからこそアマチュア性が求められる時代。プロとしてのある種の成熟に加え、アマチュアらしい自由度とアイデンティティの維持。好きな事を仕事にするなら、それを意識するといい。それはあなた自身の幸せのためでもあり、なおかつ革新を生み出し社会により深く貢献するためでもある。
2011-11-13 10:00:22客先の要望にひたすらに応える事に徹するプロもいる。言われた事を言われた通りにきちんとやる。望まれた通りに間違いなくこなす。それもまた重要で値打ちがある。世の中の労働の大半はそういうものではないかと思う。プロとはクリエイティブなものとは限らない。
2011-11-13 12:45:58ただ、好きな事を仕事にするなら、自分らしさ、主体性の核を自分の中に維持できないと辛いのではと思う。この辺が、仕事を自分の中のどこに位置付けるかにかかってくる。収入を得るための手段と割りきりきちんと義務をこなすか、仕事自体に自分自身を投影するか。どちらの生き方もあり。選択だと思う。
2011-11-13 12:49:37