トラウマいろいろ

johnkoki5679 @johnkoki5679

学校くらい出ないとろくな大人になれないと言う方がいる。私は医師になれても東大を出ても不倫やハラスメントにうつつを抜かす残念な人になっているかつての同窓生を山のように知っている。向学心の前提条件は生きていてもいいし大丈夫だと言う安心感だ。社会で自らを活かす道は色々ある。 #不登校

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トラウマ臨床という視点を持たない精神科医や心理士に関わることは、複雑性PTSDや境界性パーソナリティ障害と見立てられている方々は避けた方がいいと思う。恐らくかなりの割合の精神疾患はトラウマや愛着の傷と関係がある。BPDや統合失調症等と誤診されている被害者の如何に多い事か。 #複雑性PTSD

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トラウマ臨床について研鑽を怠らないDr.や心理士でも、治療場面での失敗を完全に避ける事は難しい。治療者側が患者の生育歴の背後に布置する血の涙に満ちたトラウマを見抜けずにミスをおかした時に、率直に患者に自らの非力を詫びるようなDr.が私の知人にいる。こういう精神科医は珍しい。 #複雑性PTSD

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トラウマに苦悩する方々にしたら、主治医に治療場面での医師の至らなさを詫びられても仕方ないと思われるかも知れないが、医師や心理士と患者との間の治療関係が治療同盟にまで深まる契機は、しばしば治療者の率直な誠実さではないだろうか。私の知人はBPDという視点は古いと言い切る。 #複雑性PTSD

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名うての精神科医である林直樹先生は「パーソナリティ障害はパーソナリティの障害ではない」と述べておられるが、そもそもパーソナリティの正常いかんが文化のパラダイムに拠る処が大きい以上、パーソナリティ障害と言う観点を包括的にトラウマ論から批判的に再考したいと思う。 #複雑性PTSD #トラウマ

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パーソナリティ障害と言う観点から再考したいものに、犯罪心理学で言うサイコパスがあるだろう。サイコパスは脳科学的に脳に異常な構造を持つことが分かっており、しかも中には平気で性的虐待、しかも近親姦や殺人にすら手を染める者もいる。彼らは反社会性パーソナリティ障害ではないと私は思う。

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私の娘たちは保育園にお世話になっているが、担任の保育士さんが代わってから園でかなりいじめられるようになったので、今は園長先生と話し合いながら、娘たちを自宅でのびのびと過ごさせている。自閉スペクトラム症の長女は読書とちゃれんじの学習と音楽に夢中だ。そんなわが子が私達には愛おしい。

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複雑性PTSDや解離性障害の方にグラウンディングやリラクゼーション、呼吸法等を先ず心理教育(？)する医師や心理士がいるが、そのような介入は慎重にすべきだと思う。「今ここ」を意識する余裕がない方に対しては、まず患者さんに対する敬意を治療者が自らのはらわたに抱える必要がある。 #複雑性PTSD

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勿論、複雑性PTSDや解離性障害の方にグラウンディングや呼吸法が無益だとか暴論を言っているのではない。心身魂をズタズタに切り裂かれた末に受診した患者さんには、先ずは患者さんに対するリスペクトは不可欠であり、リスペクト抜きに患者さんを操作するのはしばしばトラウマの再演になりかねない。

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いわゆる毒親のもとで、しばしばヤングケアラーの役割すら背負わされて、様々な虐待を生き抜いてきた患者さんが今ここで治療者の目の前にお越しになった事実を如何に内心労りつつ治療同盟迄治療関係を深めるか？治療者がトラウマの現象学や臨床について絶えざる研鑽と自己錬磨を積むしかない。 #毒親

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人は見かけによらない。虐待サバイバーの気も知らずに「あなたは悩みがなさそうだね」等とマウントを取る援助職がいて驚く事がある。過適応、躁的防衛、基底欠損等の苦痛を思えない援助職には悲しみを覚える。援助職が自らのメサイアコンプレックスと距離が取れていない場合に有ることだ。 #複雑性PTSD

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完璧な医師や心理士等存在する訳がないし、間違わず逆転移もしない援助職等絵に描いた餅ですよね。だからこそ治療者が教育分析を受けて、一度患者になる意義があります。治療者が自らの病理性を洞察しある程度それを克服して初めて、人様のお役に少しは立ち得るのではないでしょうか。 #複雑性PTSD

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カール・グスタフ・ユングの言葉に曰く、治療者と言えども自ら個性化してたどり着いた地点までしか患者さんを癒す事は出来ない。これは言い当て妙ですが、まさにこの癒しの技の科学的再現性の不安定さが精神医学や臨床心理学が自然科学とは異なる所以です。援助職が神の座を占めてはいけないのです。

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精神科医や心理士が患者さんに投影して生じる逆転移も治療上有効に使い得るというが、治療者が自らの病理に振り回されずに治療的な逆転移(変容的逆転移)を使いこなすのは至難の技です。治療のエビデンスを重視するあまりに精神療法の個別性や職人技の錬磨を忘れない方が望ましいです。 #複雑性PTSD

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複雑性PTSDのトラウマ対応策にはEMDRや自我飽和療法、向精神薬の少量処方と漢方薬の組み合わせ等があるが、その大前提は治療者が患者さんに対する「あなたはよくぞ今まで生き抜かれましたね」と言う畏敬の念を腹の底に忍ばせる事でしょう。激動の人生を生きてきた人にはそれは見抜けます。 #複雑性PTSD

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フラッシュバックに処方される神田橋処方は、胃腸のセロトニンを整え調子を改善する桂枝加芍薬湯と脳の血流を改善する四物湯の組み合わせを基本とし、体質に合わせて漢方薬を調整するというものです。フラッシュバックに対して絶対的な有効性はないですが、有益な事は多々ありますね。 #複雑性PTSD

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治療の「文脈」ということで言えば、境界性パーソナリティ障害と診断される患者の中には、複雑性PTSDとして、そのトラウマ的な文脈を重視した方がはるかに治療効果があがる人たちがいる。ーー精神科医・水島広子先生の言葉より #境界性パーソナリティ障害 #複雑性PTSD

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支援者は支援の専門職ではありますが、当事者の人生の専門家ではありません。当事者の人生の専門家はその人自身なのです。ーー精神科医・白川美也子先生の言葉より。 #境界性パーソナリティ障害 #複雑性PTSD #トラウマ

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パーソナリティ障害を因子分析を用いて評定するなら、パーソナリティ障害はパーソナリティが通常状態との連続性が保たれているパーソナリティ機能の障害であるという理解をするのだろうが、パーソナリティ機能の障害を見立てるのが人間である以上、そこには精神科医のバイアスが混入してしまうだろう。

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しかもつい少し前まで、パーソナリティ障害は日本の精神病理学では「人格障害」と翻訳され、例えばBPDの方には「境界性人格障害」という診断名を下していたのです。精神科医が患者さんより患者さんの生育歴を知っている訳でもないのに、人格障害とはまた物凄い診断名を付けていたものですね。

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神田橋処方:桂枝加芍薬湯(または桂枝加竜骨牡蛎湯か小建中湯)と四物湯(または十全大補湯)の二剤を併用。神田橋処方で期待されうるのは、主にフラッシュバックや悪夢等が減り、生活の質が改善する事だとされている。漢方薬は患者さんの体質や証により医師が臨機応変に使う必要があります。 #神田橋処方

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神田橋処方の主な留意点ですが、 ①イライラが強ければ桂枝竜骨牡蛎湯を使う。 ②小建中湯は桂枝芍薬湯にオリゴ糖を含んだ水飴を足したもので、飲みやすい。 ③お腹がもたれるなど違和感が出やすい方には、四物湯の代わりに十全大補湯を使う。 もっとも、神田橋処方も万人に著効がある訳ではないです。

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「虚栄と誇りは違う。虚栄を満たすためには他者を必要とするが、誇りは他者を必要としない。」ーー精神科医ビクトール・フランクル 少数派だが、志を持って医師になる人もいる。健康な誇りと自己愛を持つ医師は、自らの治療の至らなさを率直に患者さんに詫びる事が出来、それは大きな治療効果を持つ。

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治療者が複雑性PTSDや愛着障害の方の診察中に無性に腹が立ったり無力感に苛まれたなら、それは患者さんの絶望だと治療者が気付く必要がある。すると、治療者はこの苛立ちや怒りや悲しみこそ患者さんが言えずに内心抱えている絶望だと洞察出来るし、そこから治療が仕切り直し出来ると思う。 #複雑性PTSD

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私は治療者が患者さんに媚びを売るように治療場面での失敗を詫びたら良いとは思わない。それはむしろ偽善的な虚栄心の産物だろう。治療者が無闇に苛ついたりする時こそ患者さんのスティグマや悲しみを洞察する契機だし、健康な誇りを持つ精神科医ならそこで解釈の投与としても詫びる事が出来ると思う。