- hachisu716
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でもレミリアがクリスマス翌日に妖精メイドや咲夜達をねぎらっておやすみ与えてるのとかいいよね。だから使用人たちの本番はクリスマスの次の日。 妖精メイドが朝うきうきベッドから起き出して、わーってレミリアの用意したプレゼントの山に殺到して、わいわい箱を開けながら何もらった?って言ってる
2020-12-26 13:35:19プレゼントボックスに入ってためちゃ長いマフラーを体中に巻いてみてケラケラ笑ってたり、 かわいいお人形さんが入ってた子はさっそく集まっておままごとしてるし、 やんちゃな子はおもちゃの木剣でたたかってるし、 おっとりした子はねじ式オルゴールを回してじっと耳をすませている。
2020-12-26 13:37:56アリスの匂いがするー。アリスがつくったのかな? とかぬいぐるみに顔うめて言ってたり、 クッキーの詰め合わせをぽりぽりかじってる子もいれば、 ぶたさんの顔のキッチンミトンをはめて喜んでる子もいる。 きれいな花のつめあわせのポプリや花茶の詰め合わせを用意したのは美鈴。
2020-12-26 13:41:50ひとつひとつの箱には、レミリアの直筆で、使用人の名前とねぎらいの言葉が入ったカードがつけられていて、それぞれの個性によってプレゼントが用意されていてかわいいといい。 幼稚園の園長先生みたい。
2020-12-26 13:48:11そんでプレゼントを用意するのを毎年手伝ってるアリスとかが26日は遊びに来るので「アリスー! ありがとおーっ」って察しのいい妖精たちはわらわら集まってアリスの腰に抱きつく。 アリスも抱きつきにくるの知ってるから遊びに来るとかがんで両手を広げる。
2020-12-26 16:23:10ボクシングデイはプレゼントをもらえるし、遊んでいいし遊んでもらっていい日なので、いつもチルノは門のところで遊んでもらってていいなあとか羨ましがってる妖精たちもこの日は美鈴を独占して抱っこしてもらったり肩車してもらったり、腕にぶら下がって遊んだりできる。
2020-12-26 16:24:56咲夜も美鈴ももちろん使用人としてお休みをもらえるんだけど、妖精たちが賑やかなので26日は最低限の仕事をしたり妖精にたっぷりのお菓子と紅茶を振る舞ったりなどして、 さらに翌27日、ずらして休暇をもらえるというかんじかな? 今度はたっぷり遊んだ妖精メイドたちががんばってくれる。
2020-12-26 16:30:16紅魔館が豪雪で雪でうまったら、美鈴が早朝いつもより早めにでてきて、まだ夜同然に暗いうちから、黙々とシャベルで雪かきしてたりするのかなーとか思ってしまった。
2021-01-25 07:32:10そうすると ザッ ザッ てシャベルで雪をすくってる音で妖精メイドたちも起きてきて、わらわらと窓に集まってそっとカーテンから覗いて、みんなで美鈴を見てるのかな、と。 めいりんだ。 めいりんだね。 なにしてるの? ゆきをほってる。 ゆきだるまかな? ゆきのおうちをつくるのかな?
2021-01-25 07:35:50まだ夜が明けないうちは大声でおしゃべりしちゃいけませんとメイド長に言われているのを守って、ひそひそと声をひそめて囁きかわすちび妖精たち。 その後ろから少し年嵩な妖精が現れて、 あれはね、雪をどかしてるんだよ。庭が埋まっちゃってるから。 どうして? 道がないと歩きにくいもの。
2021-01-25 07:40:10どうして、道がないと歩きにくいの? だって、みんな飛べるのに。 ピンと張った自分の背中の透明な翅を見やりながら首をかしげるちび妖精のひとり。 めいどちょうも、ちょうちょのはねがないけどとべるよ。 めいりんもとべるよ。 まじょさまもはねがなくてもとべるね。 近くの者と囁きあう。
2021-01-25 07:44:05メイド長のこと、メイド長って概念がないせいでちょうちょの妖精の一種だと思ってる妖精メイドの子がけっこういるの可愛くない??? メイド蝶。
2021-01-25 07:47:11飛べないニンゲンが来るかもしれない。それに、見栄えが悪いし。 ミバエってどんなハエ? 虫じゃないよ。見栄え。うーん、つまりね、見てくれがいいかどうか。キミがもし、パジャマがしわだらけのぐちゃぐちゃ、ねぐせがぼさぼさのくりんくりんだったら、見栄えが悪いってこと。おちびさん。
2021-01-25 07:52:39年嵩の妖精がそう言って頭を撫でると、はっとしてちび妖精が慌てて手櫛で髪を梳かし、寝間着の裾を手で伸ばす。それを見ていた他の幼い妖精たちも、みばえ。みばえだって。みばえだよ。と口々に言って互いの髪を梳いたり、服のシワをチェックする。
2021-01-25 07:55:07くすりと笑う年長の妖精。 つまりね、お庭が雪で埋まっちゃってると、こおんな大きなお屋敷なのに、誰も手入れをしてくれないんだ、きっとここに住んでる一番偉い人は、大したことないんだ、誰もお世話をしてくれないんだな、なんて、思っちゃうでしょう? だから、メイリンはお掃除してくれるのよ。
2021-01-25 07:59:11ふうん。 そおなんだー。 おそうじなんだ。 おそうじだね。 そよぐ木々の葉擦れの音のように、さやさやと囁きかわす妖精たち。 その中のひとりが、ふと呟く。 おそうじって、わたしたちのおしごとじゃない? その言葉に、きょとんと互いを見合わせた妖精たちが、一拍おいて口を開く。
2021-01-25 08:02:29そうだ。 そうだよ。 おそうじ。 おしごと。 わたしたちのおしごと。 じゃあ、おんなじことやってもいいの? めいりんとおそうじできる? あつめたゆきのうえにすわって、おしりですべってもいい? ゆきだるまつくれる? ゆきのおうちも?
2021-01-25 08:04:39穏やかな葉擦れの囁きだったのが、急に風が強まったときのような、昂奮めいたさざめきに変わる。 おそうじだからね。 おそうじだからめいりんとあそんでもいいね。 あそぶんじゃないよ、だって、おそうじはおしごとだもん。 おしごとはおそうじだもん。 そうだ。 そうだね。
2021-01-25 08:07:40囁きが熱を帯びて、期待に輝いたそれぞれの目が、年長の妖精を見上げる。 年長の妖精は順繰りにちび妖精たちを見下ろしてから、微笑んでゆっくりと頷いた。 みんなで美鈴を手伝ってあげたら、きっとひとりより早く終わるね? ワッと歓声をあげた妖精たちが、それぞれの部屋に駆け込んでいく。
2021-01-25 08:11:51急いで寝間着を着替えて、手袋やマフラーや毛糸の帽子をかぶる。 冬妖精たちは冬が大好きなので、普段通りの恰好で。 寒さが苦手で、もともと冬は木のうろや土の中で眠っているはずの春妖精や夏妖精、秋妖精や虫の妖精たちは、アリスがプレゼントした防寒具一式を身に着けて。
2021-01-25 08:18:11それぞれの身だしなみをみばえ、みばえと覚えた言葉を繰り返してチェックしながら、うんと頷いて、窓を開く。 それぞれの薄い翅が、ピンと暗がりの中に広がった。 よいしょと窓枠に膝をかけ、一斉に飛び出していく。 「めいりーーん!」 「わたしたちもてつだうーー!」 「ゆきのおそうじするーー!」
2021-01-25 08:22:24窓から元気よく飛び出していった妖精たちが、一直線に美鈴へと飛び込んでゆく。 それに気づいた美鈴はシャベルを雪にさし、少し驚いた様子で両腕を広げた。 ちび妖精たちはその胸元へとみんなわらわらと飛び込んでゆき、大きく広げた美鈴の腕が受け止める。 ちょっと後ろにのけぞりながら。
2021-01-25 08:28:02しーっ! しーっ! と比較的しっかりしたひとりが思い出したように人差し指を口にあて、他の妖精たちも互いを見合わせて同じように指をあてる。 あとから、ふわりふわりと年長妖精たちが大きな蝶の翅を広げながらでてきて、美鈴に抱きつきじゃれつくちびたちを、何人かで手分けして腕に引き取る。
2021-01-25 08:32:40「お手伝いします。道具も持ってきました」 「何をしましょう。指示がお手間でしたら、こちらでお邪魔にならないように考えます。この子たちにも、お庭や花壇は傷つけないように言い聞かせますから」 咲夜の教育がしっかりと身に着いた者たちが、如才なくそう言って、道具を見せる。
2021-01-25 08:39:16美鈴「ありがとう。助かります」 ほっと白い息をついた美鈴が微笑む。 一番小さなちび妖精が嬉しそうにくっついて離れないのを、片腕に座らせるように抱っこして揺すってやりながら、空いた腕で、進み出た年長妖精のひとりの、うっすらと積もった肩の雪をはらう。
2021-01-25 08:43:24