作り物の牛を川に投げ込む「牛淵雨乞い祭」の結果がすごい →やばい時にはお坊さんを投げ込む地域も…?

本当に雨が降り出すのがびっくりです。
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幣束 @goshuinchou

静岡県御殿場市深沢にて「鮎沢川の雨乞い祭り」を拝観した。 牛渕と呼ばれる鮎沢川の淵に作り物の牛を投げ込み五穀豊穣と地区の平穏を祈る神事。 かつて我が国の各地で行われた「牛や馬を殺し(切った首を投げ込むのが多い)滝壺や川に投げ込んで降雨を祈る雨乞い儀式」の遺風を留める貴重な祭礼である twitter.com/i/web/status/1… pic.twitter.com/PGzwPvd8If

2023-08-07 17:59:10
幣束 @goshuinchou

「牛や馬を殺し投げ込む」のは、雨乞いを色々試してもどうしても雨が降らなかった時の最終手段とされる事が多かったという。その行為の意としては、滝壺や淵などの水神の棲む清浄な水場に血と死穢に塗れた牛馬の死体(牛馬の神聖性もあるだろう)を投げ込む事により水神を怒らせ雨を降らせるという理屈。 pic.twitter.com/JpYcCyZpGl

2023-08-07 18:20:07
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幣束 @goshuinchou

しかし史書を紐解けば日本書紀には皇極天皇代に「人々が雨を呼ぶ為に牛馬を殺し社の神に祈った」という記事があり、原意は純粋に貴重な動物を神に贄として捧げる供犠としての雨乞いの系譜なのだろう。 深沢地区ではかつては藁の牛を投げてたが今は金属と発泡スチロールで作った立派な牛を使用している pic.twitter.com/7XhnV4MT4w

2023-08-07 18:29:41
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八月甲申朔。天皇幸南淵河上。跪拜四方。仰天而祈。即雷大雨。遂雨五日。溥潤天下。(或本云。五日連雨。九穀登熟。)於是。天下百姓倶稱萬歳曰至徳天皇。
ここあたりの記述が該当するっぽいです

幣束 @goshuinchou

神事が行なわれる牛淵は鮎沢川の流れが緩やかに落ち込む場所で、由来として江戸時代に地区の家で飼っていた牛が突如暴れ出して村人はこれを追い、牛はこの淵に飛び込んだら七日七夜の大雨となった。以来牛淵と呼ばれここに藁の牛を投げる雨乞い祭が行なわれるようになった。との事であるがこの由来の→ pic.twitter.com/NVIcLQGIkF

2023-08-07 18:43:33
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幣束 @goshuinchou

背景に本物の牛を投げ込んだ雨乞いが行なわれそれが伝説化した、と見る事も可能かと思う。 牛馬を殺す雨乞いは各地に事例があり、兵庫県宝塚市の馬淵、和歌山県白浜町の牛屋谷、大阪府箕面市の箕面滝などが挙げられる。また御殿場から近い山梨各地にも藁の牛馬を川や湖に沈める雨乞いが行われたようだ pic.twitter.com/CYolFdvnFD

2023-08-07 18:54:26
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幣束 @goshuinchou

現在、この鮎沢川の雨乞い祭りは8月の上旬に行なわれる。江戸時代からの祭りだがかなり中断の時期があったようだが昭和54年に地区主催の祭礼として再開。市内の一幣司浅間神社の宮司さんが神事を執り行う。切麻(清浄な紙片)を撒いて淵を浄め、参列した地区の人が牛を投げ込んだ。 twitter.com/i/web/status/1… pic.twitter.com/qN0PPmlXMT

2023-08-07 19:06:30
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幣束 @goshuinchou

投げ込んだ後の水面に浮かぶ牛さんが見たかったのだが、投げ込んだらすぐに回収するので見れなかった。まあ沖(?)の方に行っちゃったら回収大変だもんな。そしてこの牛、作り物だが20kg以上の体重があるとの事、けっこうな重さなのだ。縄で上げる際も一苦労である。毎年この1日だけの水神への捧げ物だ twitter.com/i/web/status/1… pic.twitter.com/drZHJcxIrP

2023-08-07 19:15:28
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幣束 @goshuinchou

これで牛さんの今年の仕事は終わり。牛さんは深沢地区で管理してるのでトラックに載せられ運ばれる。写真撮れなかったけど完全にドナドナな光景であったが来年もがんばってほしい。最後、また神事が行われ終了。参列者に直会のお弁当が渡される。正味30分程の短い、規模の小さな祭礼である。 pic.twitter.com/KxLnoUZJtp

2023-08-07 19:21:52
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幣束 @goshuinchou

さて「牛や馬を殺しこれを捧げる」というのは特異に感じるであろうが、今我々の当たり前の文化として「絵馬」というものがある。その発祥は奈良の丹生川上神社に雨を祈る時は黒馬を、晴れを祈る時は白馬を奉納するのが絵に変わった、とされるがこの「奉納」に馬を殺し捧げる意があるとする見方がある。 pic.twitter.com/hEopmLmPFA

2023-08-07 19:44:16
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幣束 @goshuinchou

そういう事を考えていくと、鮎沢川の牛を投げ込む雨乞い祭りは、我が国の信仰に於いて、大切なモノを神へ贄として捧げる伝統的な、そして究極的な祭儀の姿を伝えているし、稲作の為の雨を願うという切実な祈りの形を今に見ることができる貴重な神事祭礼と捉える事ができると思う。 pic.twitter.com/YrMcqJvrE8

2023-08-07 19:54:15
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幣束 @goshuinchou

主催の鮎沢川漁業協同組合長さんは、是非この祭りをこれからも伝えていきたいと仰有られていた。 そして、真夏の朝9時からの神事が終わった頃にちょうど雨が降り始めた。なるほど、作り物であるが牛の贄の雨乞いは強力である。雨を乞うた先人達と自分が繋がったような、貴重な良い祭礼体験だった。終 pic.twitter.com/jfa8ZwpyUI

2023-08-07 20:03:45
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リンク Wikipedia 雨乞い 雨乞い(あまごい)とは、旱魃(かんばつ)が続いた際に雨を降らせるため行う呪術的・宗教的な儀礼のこと。祈雨(きう)ともいう。世界各地で見られるが、熱帯乾燥地域で特に盛んに行われる。 世界の多くの文化圏に「雨は神からの贈り物であり、それが途絶えるのは神の罰である」という観念があった。方法は違えど、世界中の雨乞いの儀式は神の注意を惹き、喜ばせ、同情を買う目的で行われる。雨乞いには実際に旱魃になった時に行うものと、定期的に行われるものがある。 雨乞いは部族の中で賢者として尊敬を集めている人物が儀式を取り仕切り、神 2 users 94
リンク i-gotemba.com 鮎沢川と牛淵雨乞い祭:御殿場の魅力発掘隊 静岡県御殿場市,歴史
リンク 富田林市公式ウェブサイト 雨乞いの祭り
詠み人知らず @yomibitoshirazu

@goshuinchou 某映画の解説をしてくれた神主の知人が血は穢れなので神様は雨で流そうとすることがあるんだよと言っていたのを思い出した。本当にそれを前提とした祭礼もあるんですね😲

2023-08-07 23:52:18
奈良漬 @narazukeLU6U

@goshuinchou 今でもおこなっている場所があるんですねー😮

2023-08-07 18:02:34

牛ではなくお坊様を投げ込む地域も...?

蝉丸P@「住職という生き方」「つれづれ仏教講座」発売中 @semimaruP

お、某所で「お坊様はありがたいんじゃ!」って力説するお爺さんに話を聞いたら、明治の末あたりに川の氾濫を何とかする為に僧侶を投げ込んだ的な話をされ「こいつ⋯なんぞあったら俺を投げ込む気か!」って背筋が冷えた話の出番か! >RT

2023-08-07 19:11:36
遠藤海成 @minakichijapon

@semimaruP 蝉丸さん、阪神の優勝を願って道頓堀に投げ込まれてしまうの?

2023-08-07 19:24:10
蝉丸P@「住職という生き方」「つれづれ仏教講座」発売中 @semimaruP

@minakichijapon 阪神の贄となると坊主一人では足りますまい(おや、誰かきたようだ)

2023-08-07 19:50:40
Vail=Visconti✝️🐍 @Vail_Visconti

@semimaruP 投げ込まれるのを長柄と鈍器で全力で抵抗する御坊の姿が見られるのねw

2023-08-07 19:31:12