中島さん「スーパーモデルに学べ!」より歩法についての覚書

半身動作研究会主催の中島章夫氏による歩法の考察と覚書
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中島章夫 @naka_naka_g

NHKBSプレミアム「アインシュタインの眼 スーパーモデルに学べ!正しく歩いて健康に」について1いくつかの覚書。【アイ・モデ1】ダメモデルのリポーター氏もトレーナー女史も理学療法先生も、骨盤後傾が手付かずのため、皆が筋力で歩くことになる。

2011-12-01 16:24:09
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ2】壁に踵、尻、肩甲骨、後頭部を付けて立てば腰椎が反ってしまう。これでは腰痛が起きるからだろう、掌が入る程度に腰椎を壁に近づけさせる。それには下腹に力を入れて、骨盤を後傾させることになる。腹筋を縮めることと骨盤後傾の関係がはっきり見えておもしろい。

2011-12-01 16:24:34
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ3】その姿勢を基準に歩けば、当然重心は後ろに残るためトレーナー女史は最後の最後まで後ろの足の指で床を押し、重心を前に送る努力をする。脚はすらりと伸びるが常に踵に体重が乗ることになる。

2011-12-01 16:24:56
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ4】しかし踵接地を前提とすると悪い歩き方ではない。本人が「床を押す」みたいな言い方をするほどには押しておらず、重心を移動させるために後ろの膝を伸ばしている。レポーター氏のように踵接地なのに後ろの膝が早く折れてしまうと、重心を前に送るのに足首や膝の力を使うしかない。

2011-12-01 16:27:18
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ5】ただ踵接地の歩きというのは、踵を護る靴と平らな地面が前提となる都市という狭い地域での歩き方である。山野や田畑、砂地では通用しない歩法である。地面がでこぼこしたり不安定な場所では足指先を利かせたフラット接地でないと通用しない。

2011-12-01 16:27:46
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ6】では山歩きなどのフラット接地が古い歩法で、都市部での踵接地歩きがより進化した歩きなのだろうか。そんなことはないのは都市で雪が積もれば踵接地歩きが困難であることをみればすぐにわかるだろう。山での歩き方の方が都市部でもそのまま通用するということである。

2011-12-01 16:30:20
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ7】フラット接地であれば、リポーター氏の後ろにある脚の膝が折れてしまう歩き方でも、接地した時点で体重が前に置いた足裏にほとんどすべて乗ってしまうため、後ろに残した足は軽くなり「ただ持ち上げて前に出すだけ」なのである。

2011-12-01 16:30:41
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ8】つまり踵接地よりフラット接地(あるいは足指先接地してからフラット)の方が、より根源的な歩きであり、骨格構造に沿っていると考えるべきである。踵接地は舗装や踵付靴などの装置を装備して可能になるため、自然な骨格構造を崩している可能性が高い。

2011-12-01 16:31:06
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ9】ところがフラット接地で歩くには、前に出した足裏に体重を乗せることが必要だ。そのためには「重心を前に置くこと」が必須であり、ここに骨盤をおこすことの意味が出てくる。胸と頭の位置は「骨盤より前」になくてはならず、壁の前に立ったとき肩甲骨と頭と壁の間に空間ができる。

2011-12-01 16:33:15
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ10】結局テレビの踵接地歩法は壁に寄りかかった「止めた胴体」を足の力で運んでいるのであり、フラット接地歩法は「前方への動く胴体」をただ前に置いた足の上に移動しているだけなのである。それが骨格構造にあった歩行だと半身動作研究会では今のところ、考えている。

2011-12-01 16:33:41
中島章夫 @naka_naka_g

以上、NHKBSプレミアム「アインシュタインの眼 スーパーモデルに学べ!正しく歩いて健康に」についてのいくつかの覚書(【アイ・モデ】1~10)でした。

2011-12-01 16:37:40
中島章夫 @naka_naka_g

【アイ・モデ】シリーズに補足。要は骨盤後傾を勘定に入れずに動作を考えると、複雑になっちゃうってことだと思った。骨盤立位から動作を考えると、とてもシンプル。だけど骨盤後傾の人が骨盤立位からの動作をするのは、根気がいるということだけは言っておこう。

2011-12-01 17:11:38