国産RPG第一号は[スペースコプラ 最終兵器]?

まとめました
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横川淳(まこと) @fmvtowns

長富蓮実P。9割デレマスのRT。わずかな自身のツイートは9割その他の趣味から。モバマス(ID:65605098)、デレステ(PCS、柑奈、千佳、蓮実、担当)、アニメ、ガンダム、メイルゲーム(PBM)、TRPG、SLG(ボード)、旅行(廃線/遺構)、自転車(GIOS)、PC(98/TOWNS)

profcard.info/u/dG7fXxckJyd7…

横川淳(まこと) @fmvtowns

スペースコブラのファンだったか?と聞かれると否としか言えない。(少し私の年齢が足りなかったのだと思う) ただTRPGゲーマーとして見ると、あのタイミングでブームが来ていて良かったのだろうな、と。 国産TRPG第一号(TACTICS誌3号のドンキーコマンドは除く) 旧SIMULATOR誌を読む限りでは1982年発売 pic.twitter.com/kIl9UPys2o

2023-09-12 02:48:10
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横川淳(まこと) @fmvtowns

リツイートといいねありがとうございます。 幾つかの質問等への答えを書いていきたいと思います。 文章下手な人間が日本のTRPG黎明期の事を知りうる限り語ろうとしています。 その為に冗長な文になっていると思いますのでそれを覚悟しつつ、寛容な気持ちで読んでいただけると幸いです。

2023-09-15 21:37:56
横川淳(まこと) @fmvtowns

まずはブームについてから話していきます。 日本での1980年代初めにボードゲームスタイルのシミュレーションゲーム(以後SLG)のブームがありました。TRPGもその流れの中でボードゲームのひとつとして誕生しています。

2023-09-15 21:38:02
横川淳(まこと) @fmvtowns

このブームの発端がなんだったかまでは知らないのですが、アメリカでは70年代からブームが起こっていて、確か木屋通商なる会社がアバロンヒルのSLGに日本語翻訳ルールブックを付けて販売したのが始まりだったかも?(木屋の翻訳付きSLGは詳細全く分かりません) pic.twitter.com/MVaYAZvqNR

2023-09-15 21:38:17
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横川淳(まこと) @fmvtowns

国産SLGは最初バンダイが牽引しました。 エポック、ツクダホビーもバンダイと同じく自社開発のゲームで続きました。最初は木屋と同じスタイルで日本語翻訳付き米産SLGの販売をしていたホビージャパン(以降HJ)も、この四社では最後に自社開発を始め国産SLG市場に加わりました。

2023-09-15 21:38:18
横川淳(まこと) @fmvtowns

模型情報誌ホビージャパンがガンプラブームに乗っかる形に誌面を構成し始めた頃(1981~)既に紙面後半にSLGの広告を打つホビーショップが出始めています。 HJ誌もSLGの記事を入れ始め、1982年頭(81年末?)にSLG専門J誌TACTICSを創刊(隔月刊)しました。 pic.twitter.com/nCyJ6d2BRR

2023-09-15 21:38:31
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横川淳(まこと) @fmvtowns

TSCTICS第3号にはもう「RPG紹介記事と、(国産初のRPGともされる)ドンキーコマンド」が掲載されました。 個人的には「ドンキーコマンドはRPGではない」と考えますが。 pic.twitter.com/FXm4uby4dn

2023-09-15 21:38:48
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横川淳(まこと) @fmvtowns

旧シミュレーター誌の創刊は1982年秋。 第一号は同人誌的な出自で、その編集に主にエポックでゲームのデザインを担当していたレックカンパニーが参加した第二号(1983年1月15日発売)から商業誌の体を成しました。 pic.twitter.com/ORW2na33WE

2023-09-15 21:39:03
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横川淳(まこと) @fmvtowns

その第二号にバンダイのスペースコブラが発売されたという記事が載っています。 第三号(1983年3月15日発売)には「スペースコブラを買ってきた」という台詞で始まるリプレイ記事が。 リプレイは引き続き四号にも掲載。 pic.twitter.com/yX0zp4d68O

2023-09-15 21:39:14
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横川淳(まこと) @fmvtowns

14号まで続いた旧シミュレータ誌をリニューアルし新シミュレーター誌として再出発した刷新第一号(1985年6月)に載ったローズトゥロードのリプレイ記事「七つの祭壇」が(コンプティーク誌に載ったD&Dのシステムを用いたロードス島戦記のリプレイ記事(1986年9月~) twitter.com/fmvtowns/statu…

2023-09-15 21:51:00
横川淳(まこと) @fmvtowns

#TRPG関連の骨董品晒す リプレイ関係。 最古のTRPGリプレイ記事、シミュレーションゲーム専門誌シミュレイターリニューアル第1号(1985/06)掲載「七つの祭壇」(ローズトゥロード) ロードス島戦記II途中からのコンプティーク誌切り抜き。 IIはコピー取らせてもらって全部読んだが、Iはいまだ未読。 pic.twitter.com/2xMMEnx3OM

2018-10-29 15:07:11
横川淳(まこと) @fmvtowns

よりも古いという事実をもって、TRPGのリプレイ記事の)最古とも言われますが、商業TRPGを遊ぶ様子をそのまま描くというスタイルのリプレイとしてはこのコブラの記事が正真正銘の最古だと思われます。 続いて、バンダイのスペースコブラ最終兵器が国産TRPG第一号とする理由について書いていきます。

2023-09-15 21:52:29
横川淳(まこと) @fmvtowns

写真は旧シミュレーター誌第三号(1983年3月15日発売)で告知された「SLG人気投票」でエントリーされた「1982年の年末までに国内で発売されたSLG」のリストです。 83年を「バンダイも三年目」とした記述も見られたのでバンダイ第一号SLGとされる連合艦隊は1981年発売なのだと思われます。 pic.twitter.com/2IWKz9q2ur

2023-09-15 22:49:08
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横川淳(まこと) @fmvtowns

リストを見てもらうとわかる通りバンダイのラインナップが尋常ではありません。単純な数だけでなく幅も広くアバロンヒルのラインナップも参考にして商品展開をした様子がうかがえます。 投票結果は四号に掲載。 注目して欲しいのはこの第三号のリストにコブラが含まれている事です。 pic.twitter.com/IzJPOcJzP2

2023-09-15 22:53:41
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横川淳(まこと) @fmvtowns

第三号の発売日は1983年3月15日。この発売日は同号に載るコンベンション等のイベントの日程や読者投稿の締切日の設定等から考えて、実際に3月15日前後に発売されている事(3月15日発売を前提に記事が書かれている事)が分かります。 pic.twitter.com/qFG7F4M0bi

2023-09-15 23:02:41
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横川淳(まこと) @fmvtowns

発売日に注目してもらったのはこの号の記事が前号(1月15日が発売日の第二号)発売以降に書かれているであろう事を示す為です。 1983年になってから書かれたであろう「82年年末迄に国内で発売されたゲームの人気投票をしよう」という内容の記事に、スペースコブラが含まれているという事実です。

2023-09-15 23:04:08
横川淳(まこと) @fmvtowns

これが仮に1月15日発売の第二号に載った記事であれば、記事が書かれたのは年を越す前の82年12月と予想され、実際には遅れて83年1月に発売されたゲームも「82年中に発売されたゲーム群(予定を含む)」と条件付きでリストに含まれていたかもしれないところですが、

2023-09-15 23:05:09
横川淳(まこと) @fmvtowns

3月15日発売の第三号に掲載された記事であることで、このリストが正しく「82年年末までに発売されたゲーム一覧」であることの信憑性が高いと考えられます。

2023-09-15 23:05:41
横川淳(まこと) @fmvtowns

私個人はクラッシャージョウと幻魔大戦をほぼリアルタイムで購入してTRPG入門をした人間です。 その為にこの二作がアニメ映画の公開とタイアップして企画されたゲームであることを知っています。 この二作の公開が83年春です。 pic.twitter.com/C5ikBsNNsy

2023-09-15 23:08:55
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横川淳(まこと) @fmvtowns

スペースコブラも劇場版アニメが公開されています。それが82年夏でした。その後の82年秋からTVアニメも放送されています。 いずれにせよクラッシャージョウや幻魔大戦より商品化企画が先に動き始めたであろう事は確実です。

2023-09-15 23:12:16
横川淳(まこと) @fmvtowns

旧シミュレータ誌やTACTICS誌を読んでも上で書いたコブラ関連の記述よりこの二作が先に発売されたと匂わせる要素はゼロでした。 コブラの記事が先行しており、コブラのリプレイ記事(発売した商品を買って記事が書かれている)と後の二作品の記事が同時、というタイミング。

2023-09-15 23:18:58
横川淳(まこと) @fmvtowns

クラッシャージョウとほぼ同システムのスタートレックが、クラッシャージョウよりは少し早く発売されたという記述は見受けられます。 ツクダホビーのガンダム三部作から始まるSLGシリーズは81年末開始。そこから14番15番の番号がふられたゲームが83年春以前に発売された可能性は低いと考えます。 pic.twitter.com/taYdj3wwNp

2023-09-15 23:25:05
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横川淳(まこと) @fmvtowns

私はツクダホビーのゲームの信者に近いツクダホビー贔屓のゲーマーだったので、そんな月一作以上のハイペースで新作が出て、予想、予定より早く発売するツクダホビーは知りません(笑)

2023-09-15 23:27:40
横川淳(まこと) @fmvtowns

幻魔大戦を含むバンダイのイメージプレイゲームDOシリーズの最初の5作も、旧シミュレータ誌の第三号に「83年2月ゲーム見本市で発表」、四号に「83年GWにバンダイのコンベンションが開かれ、if、DO合わせて先着50人が参加」とかなり具体的に書かれています。 こちらも春以前発売の目は無さそうです。 pic.twitter.com/B7C6exu9Pj

2023-09-15 23:37:46
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横川淳(まこと) @fmvtowns

そしてTACTICS 3号のドンキーコマンドは実際にプレイすれば分かりますが、現代日本で言うところの"TRPG"ではありません。 コンピューターRPGとの区別で付けられた"T"、テーブルトーク要素はゼロです。

2023-09-15 23:38:46