国民国家とグローバル経済

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内田樹 @levinassien

心理的には「いまさら、国民国家なんていう時代遅れのシステムに肩入れするしかないのかよ・・・」という知識人たちの気鬱が、今起きている世界史的なフリクション(富と国家が矛盾するという史上はじめての事態)の説明をおしとどめている。

2011-12-04 19:14:57
内田樹 @levinassien

構成員はヘッジファンドに巨額の資金運用を委ねることのできる一握りの富裕層。そんな「グローバル独立圏」が国民国家という”近代の遺制”と確執している。富と権力と情報がグローバル企業の構成員に一極集中し、99%の人間は”遺制”のうちに取り残される。

2011-12-04 19:12:52
内田樹 @levinassien

グローバルな経済競争で勝つためには、「国民国家というハンディ」をふり捨てなければいけない。でも、勝ったグローバル企業は誰についても扶養義務も支援義務も持たず、どの政府からも忠誠を求められないある種の「独立国」となります。

2011-12-04 19:10:57
内田樹 @levinassien

国民経済という「被扶養者」を抱えている企業と、株主の利益だけ配慮していればよいグローバルな無国籍企業が同じルールで競争したら、今の市場ではグローバル企業が圧勝します。

2011-12-04 19:07:56
内田樹 @levinassien

グローバル企業は国民国家の若い同胞の雇用の心配をしたり、地域経済への「トリクルダウン」を気遣ったり、創業した国の政府に法人税を納めたり、「故郷に錦を飾ったり」、同郷の若者に奨学金を出したりする義務がありません。

2011-12-04 19:05:48