長野・戸隠山を登山中に目前で滑落事故が起き、通報者になった人が「早期救助に役立つことを祈って」まとめた貴重な通報記録

事故に遭われた方のご冥福を祈りつつ、情報共有に感謝します
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Miki▲ @Miki_Yama17

登山⛰️八ヶ岳Love / 稀にアルパイン / 日帰りメイン、小屋泊縦走・テントも / 大阪住 / 標準CT一般ハイカー / 猫🐈 / 雪の富士山登頂を目指してます!❄️ 最近身体の不調が多い… / たまにリプ漏れします🙏 FBは仲良くなった方を。 タメ口・突然のDM、ご遠慮ください❎

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蟻の塔渡りで前の方が落ちた。まさか自分が滑落事故の通報者になると思わなかった。 今日はもうここを渡る元気がなかったので、迂回路から部分的にだけ通ってとりあえず反対まで来た。 気をつけて下山する。 pic.twitter.com/5yLJFTblDR

2023-10-08 10:03:33
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リンク Yahoo!ニュース 戸隠山の難所「蟻の塔渡り」を200m滑落 登山者が通報 長野県警ヘリが男性を救助も心肺停止状態 (NBS長野放送) - Yahoo!ニュース 8日午前8時半頃、長野市の戸隠山で男性が滑落したと後続の登山者が警察に通報しました。 長野県警のヘリコプターが午後1時に登山道から約200m滑落した男性を救助し長野市内の病院に搬送しましたが心肺停 1 user 35
リンク テレ朝news 道幅1m未満の難所「蟻の塔渡り」で…約200m滑落し50代男性が死亡 8日午前8時半ごろ、長野県・戸隠山の「蟻の塔渡り」で登山中の50代の男性が滑落したのを、別の登山者が目撃し警察に通報しました。 男性は岩を乗り越えようとしてバランスを崩し、およそ200メートル滑落。午後1時ごろ、県警のヘリコプターが男性を救助し長野市内の病院へ搬送しましたが、死亡が確認されました。 「蟻の塔渡り」は全長20メートルほど、道幅は1メートルに満たない登山道で、難所として知られています。 実際に登ったことがある登山家は、次のように話しました。 登山家 鈴木良史さん:「足場は結構しっかりした岩なん 5

長野県・戸隠山の「蟻の塔渡り」とは

道幅数十センチと非常に狭く、しかも道の両端は崖のため、道中の疲労とあいまって事故が多い難所だそう。

動画があったので観てみましたが、非常に危険な場所のようです。

リンク souraku.jp 創楽 戸隠山(④蟻の塔渡り・剣の刃渡り)ルート詳細 紹介|創楽・登山 戸隠山・登山 蟻の塔渡り・剣の刃渡りを多くの写真を使用して初心者でも分かり易く詳細に紹介します。核心部の危険な区間などが把握できると思います。迂回路についても掲載【創楽・登山】 1 user 66

関係者の許諾を得て、事故発生直後の様子を伝える

Miki▲ @Miki_Yama17

関係者のご許可を得て、蟻の塔渡り滑落事故現場での通報の流れを記載します。 私がスムーズに動けたのは過去に事故に遭遇した際にどう動いたらよいか、情報をまとめてくださったものを見た結果ですので、この情報がまた早期救助のために役に立つことを祈りつつ書きます。 長くなります。

2023-10-09 15:35:56
Miki▲ @Miki_Yama17

事故発生直後、まず私たちは声かけを行いましたが応答がなかったため、即時に110番通報をしました。通報先は110番でも119番でもよいようです。 電話に出た方の第一声は「事故ですか?事件ですか?」だったと記憶していますが、記憶していた情報に沿って最初に「事故です、山岳遭難です」と伝えました。

2023-10-09 15:38:43
Miki▲ @Miki_Yama17

山岳遭難ということが伝わらないと、通報元・先で状況想定の不一致が起こり、無駄に時間を要してしまうという話を聞いたことがありました。 発生現場が街ではなく山と認識いただいた上で、以降は警察の方のヒアリングに沿って、山域・事故発生場所、自身の氏名、生年月日・年齢、住所を伝えました。

2023-10-09 15:40:36
Miki▲ @Miki_Yama17

その過程で私自身の安否・安全な場所にいるのかも確認して下さいました。 同行者が安全な場所に座るよう誘導してくれたため私は大丈夫でしたが、最初は崖の縁で叫んでいたため、気が動転して自分自身が滑落して二重事故もあり得ると思います。通報時の身の安全は気をつけないといけないと感じました。

2023-10-09 15:43:29
Miki▲ @Miki_Yama17

途中で通話先が長野県警に変わり、再度の内容確認と、具体的な事故の経緯、ご本人が単独かパーティか、年齢層、服装(上・下・ザック・ヘルメットの色)、先行後続の関係、現地の天気・体感の気温・風等の確認を受けました。 特に単独か否かと先行後続関係、落下の方向性は念入りに確認を受けました。

2023-10-09 15:45:37
Miki▲ @Miki_Yama17

また、細かい位置情報の確認がありました。 具体的には、Google MAPを開いて、現在地情報の下部にある緯度・経度の数字情報を読み上げるよう指示を受けました。 今回、事故発生場所は稜線上で電波が1-2本立っていたため、その場を動かずに通報することができ、ほぼ正確な座標を伝えられました。

2023-10-09 15:46:57
Miki▲ @Miki_Yama17

ですが、現地に電波がないケースは位置情報の共有が困難と考えられ、こういうケースでどうするのが最善なのかは、どなたか分かれば教えていただきたく思います。 まず場所を移動しなければ通報自体が難しい状況かと考えます。

2023-10-09 15:48:39
Miki▲ @Miki_Yama17

※事故に遭われた方の服装は、その時点で思い出せなかったのですが、風景として映り込んでいた写真が何枚かありましたので、カメラで画像を確認しつつ特徴を読み上げました。 ※これらは私の記憶に基づくもので、多少、前後関係の相違や情報の漏れがあるかもしれません。

2023-10-09 15:49:38
Miki▲ @Miki_Yama17

一通りの確認を経て救助の話が進んだようで、電話を切る流れになりました。 当日は予備バッテリーを持参しており、そこまでほぼ機内モードで運用してきてスマホのバッテリー残にも余裕があったため、その後も連絡が着きやすいように機内モード解除で山行を続けることで警察の方と話がまとまりました。

2023-10-09 15:50:18
Miki▲ @Miki_Yama17

下山時点ですでに救助は済んでいましたが、再確認のため同行者とともに警察の方に改めて状況供述しました。 その際、ご家族への写真の提供を申し出、本日お会いしてデータをお渡ししました。 普段から意味もなく風景や鎖場を記録として撮っていたものが、非常に残念な形ではありますが役に立ちました。

2023-10-09 15:52:52
Miki▲ @Miki_Yama17

以上が今回の事故に居合わせた際の対応の流れです。 警察の方からも今回の通報の流れについて問題なかった旨のコメントを頂きました。 今後の山行にて有事の際にお役立てください。 また、色々な状況が想定されると思いますので、状況を思い描いて備えることも大切かと思います。

2023-10-09 15:55:02

対応を終えて…

Miki▲ @Miki_Yama17

私の場合、事故直後は落ち着いて対応ができましたが、そのあと現地での対応がひと段落して気持ちを整えるために後続の混雑が落ち着くのを待っているとき、急に恐怖感が増してきて足が震え出してしまいました。 同行者は直後が一番動揺、少しずつ落ち着いたようだったので、これは人によると思います。

2023-10-09 17:21:51
Miki▲ @Miki_Yama17

このまま停滞し続けると体が硬直して動けなくなるかもしれないと考え、山行を再開することにしました。 進むか引くか同行者と相談しましたが、そこまで登ってきた鎖場の数は多くそれなりに斜度もあり、後続とのすれ違いを考えると、まだ進んで核心部を越えるほうがマシだろうという結論に至りました。

2023-10-09 17:24:38