「タイルの世界」ノート

レトロかわいいタイルの世界/和製マジョリカタイルと懐かしモザイクタイル/坂倉準三の新宿西口広場とニュー新橋ビル/実はタイルの聖地、京都観光案内
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加藤郁美 @katoikumi

「マツコの知らないタイルの世界」放送終わってほっとしております。面白く企画編集してくださった番組スタッフのみなさま、撮影にご協力くださったみなさまへの感謝の気持ちでいっぱいです。かわいいタイル、目にも楽しいですが、焼き物ですので実際に触ると癒やしの世界…ぜひ現地で触ってください! pic.twitter.com/vXHm0hNsmb

2023-11-07 23:23:18
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加藤郁美 @katoikumi

武雄温泉・家老湯のこの和製マジョリカタイル、大好きなのですが、外国のオークションなどにほとんど出てきません。藍1色で同じもの(瀬戸の本業タイル?)を見たことがあるので、日本オリジナルのデザインなのかもしれません。湯船に浸かりながら、このマジョリカ階段を見上げるのは、最高です! pic.twitter.com/hunrw8oHko

2023-11-08 10:45:31
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加藤郁美 @katoikumi

武雄温泉・十銭湯の和製マジョリカタイルは国内でも国外でも大人気のデザイン。こちらじつはイギリスのピルキントン社(板ガラスを開発した名門メーカー)のタイルを完コピしたもの。でも、真ん中のお花を日本人に身近な「梅」にしちゃってるところがすこぶる可愛いのでした! pic.twitter.com/7esErk0rdg

2023-11-08 11:22:00
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加藤郁美 @katoikumi

武雄温泉、きわめつけは大正天皇のために造られた浴室。たいへん珍しくすばらしく美しい有田焼タイル〜冴えた藍のモザイクタイル〜シックな和製マジョリカタイルの三段並びがひじょうにモダンです。有田焼タイルも絵柄は和風の花鳥画ですが、八角タイルと四角タイルを組み合わせて全体としては洋式です pic.twitter.com/6wmst5NtQV

2023-11-08 21:13:50
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加藤郁美 @katoikumi

鶴岡市新茶屋さんは創業およそ250年。建物は明治39年竣工の見事な和建築です。撮影と若女将への取材を終わっていただいたお料理、よく料理漫画にある「ひとくち食べて…ほわぁ」になってしまいました。一品一品味がしっかりしていて、しかも味がきれい。すべてご当主とご家族、従業員さんたちの手作り pic.twitter.com/WW9UF6n3At

2023-11-07 14:02:05
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加藤郁美 @katoikumi

鶴岡・新茶屋さんには四角い和製マジョリカタイルだけではなく、朝顔の形に切り取られた「形象タイル」というとても珍しいマジョリカタイルがあります。台湾では見つかっていましたが、今のところ日本国内では唯一発見された現存施工例。男性小便器を「朝顔」と呼ぶので、タイル駄洒落としても貴重😆 twitter.com/katoikumi/stat… pic.twitter.com/z7YnExYJSF

2023-11-10 07:29:32
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加藤郁美 @katoikumi

鶴岡・新茶屋さんの形象タイルは、深井明比古先生が「発見」なさってタイルマニア騒然!だったのですが、同所に貼られた四角い和製マジョリカタイルに淡陶社の裏印が確認されたこと、大正〜昭和初期の「淡陶カタログ」に同じ形象タイルが記載されていることから、淡陶の製品とされています。 pic.twitter.com/2upJJxyqtK

2023-11-10 08:12:37
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加藤郁美 @katoikumi

こちら西荻トリトリさんから入手させていただいた形象タイルのセット。和菓子みたいに可愛いですが、手に取るとずっしりと重く、やはりタイルなのでした。東北の古物商さんから出たということで、鶴岡・鳥茶屋さんといい、形象タイルと東北の繋がりが気にナル…。 pic.twitter.com/Gmc0shUuvk

2023-11-10 08:17:23
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加藤郁美 @katoikumi

鶴岡市の老舗料亭・新茶屋さんの建物篇、参ります!…2階大宴会場のトイレ、こちらにも羊の角のような不思議な造形。1階の同型のものは「人造石研ぎ出し」で納得の質感でしたが、こちらは滑らかさといい、色彩といい、もう何だかわからない感じ。いったいこれは! pic.twitter.com/ggF9ALLQPj

2023-11-07 08:13:31
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加藤郁美 @katoikumi

腰壁は役物づかいの白タイル、床は無釉モザイクのヘキサゴン、段の上は八角と四角を組み合わせた古典的デザイン。落ち着いた色だけれど、清潔なはなやかさがあります。 pic.twitter.com/tY19xJr1LS

2023-11-07 08:23:07
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加藤郁美 @katoikumi

手洗い場は改修されていて昭和の美濃焼きモザイクタイル。側面、釉薬が斑になっている黒褐色のタイルに白タイルを配してキリッと引き締め。底のタイル組は、端まで濃い緑のタイル、ふちの色が薄くなっているグラデーションタイル、さらに淡くぼかされたタイル…と並べられていて、とても凝っています。 twitter.com/katoikumi/stat… pic.twitter.com/uINgnSiJDd

2023-11-07 11:06:55
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加藤郁美 @katoikumi

明治維新後、近代化する鶴岡では、官公庁や教育機関も整備され、会社も多く設立されて、政治家や官吏、実業家の会合も増え、新茶屋さんの見事な老松を中心に据えた広大な庭にも鶴岡要人のエピソードの数々が。 pic.twitter.com/kbdg3yv20y

2023-11-07 14:49:55
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加藤郁美 @katoikumi

このように、純和風、端正極まる鶴岡・新茶屋さんの宴会場の片隅に、このような擬洋風の漆喰飾りのアーチが!…これが驚きの、新茶屋さんと鶴岡近代洋風建築との繋がりのよすが?? pic.twitter.com/jOhdRtJFnm

2023-11-07 17:35:18
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加藤郁美 @katoikumi

鶴岡・新茶屋さんに伺ったお話によると、新茶屋建築を請け負ったのは幸町の大工棟梁・小林昌徳(当時35歳)であり、この人はなんと、現在鶴岡城址に聳え、鶴岡観光の目玉になっている3つの擬洋風建築のひとつ、「大寳館」の棟梁でもあるというのです。 twitter.com/katoikumi/stat… pic.twitter.com/kIES8UNWav

2023-11-07 20:28:26
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加藤郁美 @katoikumi

そして小林昌徳の大寳館のそばに移築されているのが、小林の師であり、横浜で西洋建築を学んだ高橋兼吉が棟梁を務めた西田川郡役場(明治14年竣工)です。純和式の新茶屋さんに、和製マジョリカタイルのトイレが増築されているのは不思議でしたが、こうした棟梁像から考えると不思議ではないのかも…。 pic.twitter.com/Et7rttYLdp

2023-11-07 20:29:08
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加藤郁美 @katoikumi

いわゆる昭和の懐かしタイル=美濃焼きモザイクタイルの創製者、多治見市笠原町の山内逸三のタイル。逸三は京都の陶磁器試験所に学び、若くして宇野製陶所のテラコッタ工場長を務めた後、モダニズム建築家・藤井厚二の書生として、庶民の家々を彩るタイル、大量生産でき、良質なタイルの研究をしました pic.twitter.com/gDVQSSEmoJ

2023-11-08 21:39:57
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加藤郁美 @katoikumi

28歳で美濃焼きモザイクタイルの製法を確立した山内逸三は、故郷・多治見市笠原町の窯業仲間たちに惜しげも無くその技術を分け与え、笠原町は一気に日本一のタイルの町となり、全国シェア8割を占めました。(…ふたつくっついちゃっているのは焼成失敗品で「ペケ」と呼ばれます…集めてます😆好き) pic.twitter.com/UcwZvvY8OD

2023-11-08 21:50:44
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加藤郁美 @katoikumi

美濃焼きタイル、やはり織部色が絶品です。特に30年代のものは、色の深み、透明感があってすばらしー。特に空豆のような豆タイル! pic.twitter.com/N8DRThwtDs

2023-11-08 21:56:38
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加藤郁美 @katoikumi

笠原町の美濃焼きタイルにはデザイナーがいませんでした。窯元のお父さんお母さんが、売れるものを作ろうと工夫をこらして考え出していました。丸石タイルや葉っぱのタイルは、目地で埋めるスキマが多くて、タイル原料費も輸送費も安く済みました。可愛いに潜む経済性。こんな産地のお話も面白いです。 pic.twitter.com/f6WqtkAIru

2023-11-08 22:02:44
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加藤郁美 @katoikumi

懐かし昭和モザイクタイルの魅力にクラクラの多治見市モザイクタイルミュージアムのリポート再掲です。むちゃくちゃ可愛い楽しいので、ぜひぜひ!「藤森照信先生設計の建物と、ありえないほどかわいいモザイクタイルのお風呂etcレポートvol.1」 togetter.com/li/983725 #Togetter @togetter_jpより

2023-11-08 22:11:37
加藤郁美 @katoikumi

こちらは、山内逸三と藤井厚二の繋がりまとめです/竹中工務店が、モダニズム建築の名品京都山崎の「聴竹居」を取得と発表。聴竹居と多治見市笠原町のモザイクタイルミュージアムの意外な繋がりとは? togetter.com/li/1071725 #Togetter @togetter_jpより

2023-11-08 22:19:58
加藤郁美 @katoikumi

新宿西口広場については、『建築家・坂倉準三「輝く都市をめざして』が感動的でした。このアーバン・プロジェクトにあっての坂倉準三のコンセプトは「通行者にそこが地下であることを感じさせないこと」だったと。タイルで覆われた2本の円筒形の換気塔案を突破口に、「太陽と水のある地下広場」を実現 pic.twitter.com/f1U83V3O6a

2023-11-09 13:31:49
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加藤郁美 @katoikumi

坂倉準三は「タイルは一つの窯で焼いたもので微妙な色違いが出るものを使用」と指定。目地を埋める寸前に現場を見に来た際「黒いタイルが多すぎる」と指摘、若いスタッフで黒いタイルの2割ほどをチョークで印を付け、明るい色のタイルに貼り替えてもらったという秘話に胸アツ。明るい空間への意思。 twitter.com/katoikumi/stat… pic.twitter.com/conWk63TZS

2023-11-09 13:46:14
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加藤郁美 @katoikumi

スロープの両側には「ブルーを主とした円形のモザイクタイル張りで小さな噴水のある池があり、青の中に照明灯がある」と。この池はいつ埋められてしまったんだろう。坂倉準三が好んで使用した大仏ブルーのタイル池が生きていたら、新宿西口広場の印象はまた違っていたと思います(写真は新建築写真部) pic.twitter.com/twJIhW9AeX

2023-11-09 14:05:10
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加藤郁美 @katoikumi

新宿駅の人流の激しさをどっしりと受け止める特別製作の特大役物タイル。…そして、まるで蚊に刺された子どものほっぺのように柔らかなピンク。 pic.twitter.com/Dikx3Aldv4

2023-11-09 14:09:24
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