【紅魔館🇬🇧】妖精たちが消えるとき

ハチ🐾 @hachisu716

昨日ふと思ったんだけど、東方で外の世界の妖怪が存在を否定されてしまったとき妖怪が消えてしまうのだとして、 もしレミリアたちが外の世界で暮らしていて、暮らしの中でだんだん妖精メイドが消えていってたら、どういう風に消えてったんだろうなって

ハチ🐾 @hachisu716

妖精たちたぶんそんなに細かいこと気にしないから、最初は数減ってもお互い「いないなー？」くらいでいたんかなって。 そもそも自然の化身だから広い意味では死なないし、消えるってことに人間の死ほどの恐怖感も抱いてない気がするから、 朝起きたらなんかちょっと減ってる、を繰り返してたのかな

ハチ🐾 @hachisu716

「消失」は突然やってきて、ある日箒を持って歌いながら掃き掃除をしていたら「いなくなる」。 箒だけが残されているのを、一緒に掃除をしていた別の妖精が、廊下の曲がり角からひょこっと顔を出して見つけるんだけど、 深くは考えないから、その箒を拾って自分が掃き掃除を始める。

ハチ🐾 @hachisu716

一緒に掃除をしてたのにどっか行っちゃったのかなー、くらいでみんな深くは考えない。歌は、突然やんだのに。 そうして、「その日」はもうゆっくりと、どの妖精にも訪れ始めているんだけど、気づかないまま、考えられないまま、数が減っていく。

ハチ🐾 @hachisu716

もう少し深く考える賢い子がいたら……作業の途中で残された道具たち、お花の刺繍を気に入って好んで身につけていたエプロンが、そこに残されるさまを不審に思えたら、 消えた妖精たちがメイドごっこをしに「来なくなった」のではなく、「いなくなった」のだって気づいてしまったかもしれないけど。

ハチ🐾 @hachisu716

あるいは、レミリアたちがそれを見つけていたら気がついたかもしれないけれど、妖精たちは残されていたものを深く考えずに、おそうじおそうじと掃除ごっこをしているつもりで片付けてしまうから、けっこう数が減っていくまで気づけなかった。

ハチ🐾 @hachisu716

ある日、比較的仲の良い妖精に庭いじりを手伝ってもらっていた（というより、意味なく土をスコップで掘り返して穴ぽこを量産するのに任せて好きに遊ばせていた）美鈴が、その子が消えたことにとうとう気づいてしまう。 突然やんだ笑い声。 花壇の縁にぶつかってカランと音を立てたスコップ。

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なによりその瞬間まで、美鈴とおしゃべりをしていた。次の季節はどんな花を植えようかとか。なに色の花がどんな匂いがしておすすめとか。 美鈴が花の様子を見て視線を落としているうちに、ふっとその声が消えてしまったので、どのようにしてその場からいなくなったのかは分からないけれど。

ハチ🐾 @hachisu716

妖精たちが数を減らしていくのをなんとなく不審に思う気持ちは美鈴にもレミリアにもあったけど、もし予感が正しければ妖怪全体の問題でもあったから、漠然とした不穏を言葉には出来ないまま、口には出さなかったり。 でも、とうとうその場に居合わせてしまった美鈴がようやく確信する。

ハチ🐾 @hachisu716

そうか。 このようにして妖怪は消えていくのか。 でレミリアやパチュリーに共有して、どうするかという話になるけれども、消えていく妖精たちを守る手段を、いずれ同じ立場になる妖怪の我々も持ち合わせていないし、 現状のまま妖精たちには好きにさせておくのが一番ではないか、という結論に至る。

ハチ🐾 @hachisu716

わざわざ話して怖がらせることもあるまい。 自然は自然のまま、そこにあるがまま時を過ごせばよいだろう、という話になって、 今日も「あの子がいないねー」「遊びたくなくなっちゃったのかなー」とささやき交わす妖精の声を聞きながら、切ない日々を過ごしてたのかな、とか思ったら切なかった。

ハチ🐾 @hachisu716

最後まで残ってたお互いに仲の良い妖精がふたりいて、そこまで減っても妖精はあんまり深いこと考えないから、なんだか優しい顔でかまってくれる美鈴やレミリアに喜びながら、 みんなここで遊ぶのやめちゃったけど、わたしたちはまだやめないよ。不思議だねえ。こんなに楽しいのにねえ。

ハチ🐾 @hachisu716

と言い合ってきゃいきゃいメイドごっこで拙い家事をしてくれるんだけど、 最後のその子たちも、朝、レミリアがキッチンに行ったらとうとういなくなってたら寂しいなって。 朝食の準備をしてたのか色んなものがキッチン出ていて。 鍋もミトンも出ていて。 食べかけのチョコレートもそこにあって。

ハチ🐾 @hachisu716

隣り合って残されたエプロン、並べられているコップのオレンジジュース。 混乱のあとは、少なくともないように思えた。 ふたり同時に消えてしまったんだろうか。 だったらまだ、マシかな。とレミリアは思う。 消えてしまった友達を見たたったひとりが残されて、怖い思いをしなかったらいい。

ハチ🐾 @hachisu716

残された子供用の小さなエプロンをふたつ手にとったレミリアが、顔を押し付けるようにぎゅっと抱えてたら辛い。 桜の甘い香りがする。鼻先を近づけたときの、柔らかな髪の匂いと同じ。 春の妖精だったな、と思い出す。 最後まで残って、可愛がっていたふたり。 「……ごめんね」 と呟くレミリア、、、

ハチ🐾 @hachisu716

あ、、、、、あ～～～～～～～～～～～～～～😭😭😭😭 ってなってたけどそんな話はない

ハチ🐾 @hachisu716

っていう幻覚を寒い部屋で凍死しそうになりながら見てた