創隊以来の「北方重視」
北海道に生まれ育ってた自分には、コレは幼い頃から疑問に思ってて、素朴に色んな人に聞いてきた話なんだよな。 ざっくり言うと、距離が近すぎるのと米軍の戦闘加入無しで独力対処できるだけの陸地的縦深と兵力配備が進められたからって感じらしい。 twitter.com/m16a_hayabusa/…
2023-12-26 15:09:05じゃあ何で北海道には沖縄みたいに米軍の海兵隊もいないし、特に目立った大規模な米軍基地が無いんだよ?冷戦時代にソ連にいちばん近かったのに。この件に対して地政学的な見解を言ってくれないか? twitter.com/pigsoup58/stat…
2023-12-25 22:39:31当時のシナリオとしては、ソ連の上陸船団の集結地がサハリンのコルサコフ。主攻として稚内、陽動として猿払から浜頓別にかけての海岸線を想定。上陸規模としては、戦闘開始から2日間でソ連機械化旅団2個が揚陸される想定されてた。例の如く、専守防衛なんで、戦闘行為が行われる迄は手出し出来ない。
2023-12-26 15:19:02一応事前の情報から、稚内に向けて第2師団が前進配備されるけど、どうしても初動は受身になる故に、ある程度の分散配備を余儀なくされて、戦線を構築できずに遅滞防御を強いられるって想定。
2023-12-26 15:26:02稚内方面に重点配備しすぎて、サロベツ方面からの助攻戦力に退路遮断するのを恐れて、稚内からの40号と浜頓別からの275号の合流点である音威子府で戦線を構築する想定だった。でも、ある程度の距離まで陸上部隊が侵攻すると、音威子府にソ連が空中強襲や空挺降下を図る危険もあった。
2023-12-26 15:30:00で、その頃は千歳基地は空襲とミサイル攻撃で壊滅、各港湾も同様で航空優勢はおろか、本土からの増援も困難といった状況。陸上戦も圧倒的なソ連の機械化部隊に押されまくって、ジリジリと後退を続けて、旭川が陥落ってシナリオだった。
2023-12-26 15:37:06旭川の陥落前後で、上陸機材が手薄になったソ連の水陸両用機械化部隊が留萌に上陸、内陸に向けて前進を開始。旭川方面からの退路遮断と、千歳の7師団が北上しての増援と戦闘加入を阻止する目的。その頃には第2師団は壊滅判定で、遊撃戦に移行。
2023-12-26 15:41:30帯広の第5師団(当時)は北方領土方面からの上陸と、浜頓別方面からの南下に備えて、釘付け。札幌の第11師団も、石狩湾防備と札幌市周辺への空挺降下を恐れて分散配備という感じで纏まった戦力を増援出来ない状況。ジワジワと自衛隊は後退を続けるしかない。
2023-12-26 15:47:52決戦兵力としての7師団だけど、北海道方面での戦略予備がない状況で、一回の戦闘に投入して勝利を得たとしても完全に消耗し尽くす判定で、攻勢転移出来ない状況からでの停戦は難しいって感じだったらしい。そこで期待されるのが、日米安保発動での米軍来援。
2023-12-26 15:52:08米軍の海兵隊や正規師団が来援するとなると、それを予備兵力として活用できるので7師団を決戦兵力として投入できるし、米海軍の戦力的に制海権も得られるので、本土師団の増援も期待できると。でも、当時の自衛隊幹部はその辺が懐疑的だった様で。
2023-12-26 15:55:33たかが北海道の為に全面核戦争の危険を犯して日米安保発動されるのか?って。道民的には悲劇的な観測ですよね。米軍の来援がないシナリオではそのまま7師団は逐次投入されて、遅滞防御。岩見沢辺りまでソ連軍が南下したら、石狩湾にソ連軍が牽制的な連隊規模の上陸、札幌は無防備都市宣言して放棄。
2023-12-26 16:00:03以下ズルズルと、北海道の全域占領って感じの悲劇的なシナリオでした。 で、そんなとこに米軍が駐屯しないのは?って言うのは、本道とソ連が近すぎるから。海兵隊なんぞ駐屯したら、サハリンや北方領土奪還か?とソ連をいたく刺激しすぎるそうで。
2023-12-26 16:03:01当時のソ連は攻撃的な癖に被害者意識も強くて、被害妄想に陥って予防的防衛侵攻ってやつを、仕掛けてくると。近すぎる故に配備したくないという理由が一つ。そして、いきなりの米ソ直接対決を避ける為の政治的配慮(出来るだけ自分でやってね)という理由がもう一つとのこと。
2023-12-26 16:06:49で、北海道の戦略的価値も微妙な感じだった故に、米軍の大兵力は配備されなかったと。というわけで、自衛隊の本道戦力は北方重視で拡張を続ける訳です。石を投げれば自衛隊に当たる北海道はこういう状況で始まります。
2023-12-26 16:14:14まず、着上陸船団の水際撃破に、対舟艇対戦車部隊が増え始めます。弾頭デカ目の誘導ミサイルを装備した部隊で、今はガンガン縮小されていますがね。沿岸部から避退した後は、ソ連の機械化部隊を相手にします。
2023-12-26 16:16:13とにかく怖いソ連機甲部隊。でも戦車は不足、予算もないってことで、装軌車両やジープに積載した無反動砲を装備した、対戦車隊。ひたすら待ち伏せでの消耗狙っている部隊です。今はやはり縮小されてきてますし、無反動砲は誘導ミサイルに置き換えられてきてます。
2023-12-26 16:19:50地味な感じですが、巨大な施設科部隊。水際障害物や地雷埋設(当時は対人地雷もあった)、そして陣地構築。掩体構築の坑道中隊とか、陣地化要塞化するための部隊が拡充されていきます。
2023-12-26 16:23:38そしてどんなシナリオでも組織的抵抗ができなきなるまで使い潰され、その後も遊撃戦を強いられる第2師団。精強な普通科隊員が集められ、定数を必死で充足。隊員の多くがレンジャー持ち。そして普通科師団では唯一の戦車連隊を奢られてます。
2023-12-26 16:28:21航空戦力では三沢の第3航空団。支援戦闘機として、F-1やF-2が割り当てられ、ソ連海軍の着上陸船団の阻止攻撃に当たります。同部隊の早期警戒機は道内各所のレーダーサイトが潰された後の広域警戒に従事します。
2023-12-26 16:33:35千歳の第2航空団は、最新鋭のF-15を2個飛行隊配備。三沢への避退も視野には入れてますが、当時は世界最強の戦闘機で、ソ連極東空軍も膨大な損害を被ると希望的な観測をされてました。
2023-12-26 16:36:30海上自衛隊は、余市にミサイル艇を配備。北海道の日本海側沿岸のソ連海軍の活動を阻害します。ソ連軍艦を相手にまともな戦闘は難しいでしょうが、当時のレーダー能力で沿岸部を背景にした際の隠匿性と、ミサイルの長射程、快速性、そして安価なミサイルキャリアーとして期待されてました。
2023-12-26 16:40:53この様に一段落した頃に、第7師団の戦車連隊3個体制が整います。師団隷下の普通科連隊は完全機械化部隊になります。信じられない様ですが、当時の普通科はトラック乗車でも全員が乗車できず、自動車化はおろか文字どうりの歩兵だった部隊が殆どでした。
2023-12-26 16:44:10帯広に第1対戦車ヘリコプター連隊。当時は歩兵携行の対空火器が発達しておらず、対戦車ヘリと戦車の損害交換比率は1対16とまで言われてました。ソ連機甲部隊を相手にできます。
2023-12-26 16:46:46北千歳を皮切りに、地対艦ミサイル連隊。内陸部の隠匿陣地から、ソ連海軍の撃破を狙います。以前まで地対艦ミサイル連隊の近傍施設科に坑道中隊があったのですが、コレは地対艦ミサイルの洞窟陣地を構築するのも視野に入れてのことでした。
2023-12-26 16:49:56