歌人による、本とお金の話。電子書籍周辺から。
- toiimasunomo
- 15440
- 31
- 5
- 1
いまは稿料なしの仕事をお断わりしている私も、短歌を始めたばかりのころは「稿料の代わりに掲載誌が届くだけ」の仕事を引き受けたことがある。『かんたん短歌の作り方』(筑摩書房)の「作品集」に連作をお願いした新鋭歌人には私の印税から稿料を払った。今後ますますちゃんと考えたい。お金問題は。
2011-12-20 21:36:31ちなみに本になるあてのなかった最新刊『すれちがうとき聴いた歌』(リトルモア)は、イラストの會本久美子さんと装幀の篠田直樹さんに「きっと版元を見つけます」と無報酬で仕事をお願いし、レイアウトまで仕上げてから版元をさがした。雑誌連載終了から刊行まで四年。レイアウトは結局やりなおした。
2011-12-20 21:49:12きっと映画や演劇の現場なんて、もっと「お金問題」に問題があるんだろう。私が関わらせてもらった映画や演劇は、そのへん、ちゃんとしていたと思う。星新一のショートショートに、だれもかれもが芸術家になり、互いの作品を褒め合わなくてはならない未来を描いた一編がある。その未来、いまなのかも。
2011-12-20 21:57:31と、ツイッターで無報酬で文章をどんどん書いてしまうことにも、葛藤はもちろんあります。『くじけな』(文藝春秋)が刊行されたり、わからないことを皆さんにおしえてもらったり、この場にお世話になってる感謝の気持ちがあって続けてますが。でも愛してるのはメルマガ読者。 #kurukeredo
2011-12-20 22:10:21@toiimasunomo 「●●新聞より」がデカく入ってるのは、向こうも端からそれが目当てというのがわかってるし、それでその作品が売れればいいと思うので全然いいですが、筆者名が抜け落ちてるのはひどいですね。最低限の礼儀に欠ける。
2011-12-20 22:33:13本は読まれなければ死ぬ。自分が書いた本はどんな形であれ読んでもらわなければメディアとして認識されない。最初が自炊でも違法コピーでも図書館でも立ち読みでも、最後まで読んで貰えれば作家の勝ちだ。次の本を買ってくれなかったら、それだけの価値を認めさせられなかったこっちの負けだ。
2011-12-20 23:30:16だからねー、どんな手段使ってもまずは読んでもらわないことには商売にならないのよ。商売に出来なきゃこっちにそれだけの腕がなかったって事。自炊や違法コピーがいっぱい出回ったら、宣伝になった、読者が増えるって皮算用するのが作家だぜ。
2011-12-20 23:32:41@toiimasunomo どうぞよろしくお願いしますのときはただやりたくてやらせてもらえることになってまさか本にしてもらえて、いやらしい話お金までもらえると思いませんでした。鳩よ!とどうぞよろしくお願いしますの現物もいただけたし。ただのフリーターだったのに。うまく言えませんが。
2011-12-20 23:49:27次に金を払ってもらえるような作品をつくれ、って意見は美しい。でも何作も無料で読んで観て聴いて当たり前と思っている人を幾人も見ました。電子時代の複写は手軽すぎるから罪悪感も薄くなる。死体処理が簡単だったら殺人は増えると思う。人間は私を含めてそんなにご立派じゃなく易きに流れるものだ。
2011-12-20 23:57:08@toiimasunomo私は電子書籍にはまったく興味が持てないのですが…。やっぱり手にとって読みたいけどなあ…。佇まいごと作品が好きだから。
2011-12-21 00:02:12最近の枡野さんのツィター乗っている感じで面白いRT @toiimasunomo 次に金を払ってもらえるような作品をつくれ、って意見は美しい。でも何作も無料で読んで観て聴いて当たり前と思っている人を幾人も見ました。電子時代の複写は手軽すぎるから罪悪感も薄くなる。死体処理が簡単だった
2011-12-21 00:03:19感情教育のようなものを孕み得るのかアートだと思うから、それだけは手放したくないと、枡野さんのつぶやき見て感じた。そういう問題じゃないことは承知しているけど。
2011-12-21 00:04:40Twitterで「××という本が面白い」と呟いて、その本が少しでも多く売れてくれたら嬉しい。でも、その嬉しい気持ちと同じくらいの不安がある。結局多くの人は「△△という人がすすめる××という本」という無料の情報が欲しいだけなんじゃないかと。
2011-12-21 00:05:27ひとは「△△という人がすすめる××という本」という無料の情報を必要としているだけで、なので、わたしや他の書評関係の原稿を書いている人がTwitterで無闇におすすめ本の情報を出すことが、もしかすると書評文化の衰退につながらないか、そんな不安もわたしにはあります。
2011-12-21 00:08:45@kasumiasakura 1000円で靴下でも買おうーサンタさんにプレゼント入れてもらう用の。私とても正直に言うと生活がかかっているので買って読んでほしいけど、買わなくてもいいから人目に触れたいんですよねえ…
2011-12-21 00:30:23もちろん、問題となるべきは前者と思います RT @ohyeah1101 ネット記事とテレビニュースの会見しか見てないのですが、「データ流出・著作権侵害」という問題と「本に愛情を持って。裁断された本を見るのは辛い」という問題を一緒に語るのはやや疑問//後者はまた別の話//
2011-12-21 00:34:54@ha_na_4 「表現欲(みたいなもの)」と「生活」の折り合いがねえ、なかなか。あんまり売れないと仕事なくなりますからねえ。
2011-12-21 00:34:58@toiimasunomo 確かにごもっともな正論だとは思いますが、例えば立ち読み大歓迎の大型書店で新刊を読破したらアウトですか?公共図書館は?ネットカフェは?今回の出版業界がやろうとしている事は、ゼロ年代の音楽業界CCCD騒動から何一つ学習していないという印象を受けますね。
2011-12-21 01:01:45http://t.co/dkM0f6IN @Yuki_Omoi そのへんのこと、過去にさんざん話して疲れました。http://t.co/haint8HZ このあたりの不毛なやりとりでも見て、苦笑してみてください。こういうのは「正論」というより、「生き方」の問題のような気もします。
2011-12-21 03:29:23http://t.co/fOygHGTI の続き。一作のヒット作を出して沈黙を続ける作家がいたとして、その一作のデータがネットに出回ってしまった場合に、「次に金を払ってもらえるような作品をつくれ」って言うのは変だと思う。次々と売れる新作をつくれる作者だけが生き残る世界は息苦しい。
2011-12-21 03:44:55