ハンナ・アレントの科学技術論

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あらら @A_laragi

@hirakawah アレントの議論の場合、原子力はworkで保護されている人間的活動の領域に、核の力という究極の自然力がバックドアから入り込んでくる、という話なので、抽象的というにはあまりに生々しい話だと思いますが。 @taketake_bon @hannamasako

2011-12-23 18:50:36
@taketake_bon

@A_laragi @hirakawah @hannamasako そういった生々しい点を探して、強調し、そこに注目しながら自説を展開するという形にすれば、ともすれば抽象論で終わりがちな、アレントの議論をうまく生かせると思います。

2011-12-23 18:53:35
@taketake_bon

私のアレントの読みが浅い可能性があることがわかった。ただ、『人間の条件』は非常に緻密に読み解かないと、応用は難しいと言うことも再確認できた。

2011-12-23 18:56:11
あらら @A_laragi

(というかまあ、アレントは元々具体的問題に自分の議論を直接適用すべきでないと、常々強調していたわけで、にもかかわらず、現実の方が抽象論に追いついてしまって、生々しくなってしまった。これは本当は手遅れなんですよ。)

2011-12-23 19:04:46
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あらら @A_laragi

手遅れ感というか、ここまで来てしまっているという緊張感が、足りない気がする。

2011-12-23 19:17:26
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

.@A_laragi @taketake_bon @hannamasako Workにより耐久性を与えられる人工物の世界に、actionという「始める力」によって、人工的世界の耐久性を破壊し、その帰結を制御しきれない自然力としての核の力を入れたというわけですね。見事にリアルです。

2011-12-23 21:26:02
@taketake_bon

@hirakawah @A_laragi @hannamasako なるほど、その平川先生のまとめはしっくり来ますね。actionには「予測が不可能な」という含意もありますので、これも現在の状況にうまく当てはまりますね。

2011-12-23 21:29:59
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

.@taketake_bon @A_laragi @hannamasako ええ、アレントは「始める力」としてのactionの特徴として帰結の「予測不能性」をあげました。他にも帰結の「不可逆性」や帰結が広がる範囲の「無制約性」など。

2011-12-23 21:47:36
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

.@taketake_bon @A_laragi @hannamasako アレントの議論で面白いのは、予測不能性と不可逆性というactionの「困難」は、前者は「約束」、後者は「赦し」という行為により人間世界では救済しうるが、自然の中へactする時はそれがないとしたことです。

2011-12-23 21:52:18
@taketake_bon

@hirakawah @A_laragi @hannamasako 『人間の条件』の科学とactionの結びつきのところはやや錯綜しているように思われましたので、私は、あまり重点を置いていませんでした。しかし平川先生の御指摘によって、福島の件も理論的背骨を与えられそうですね。

2011-12-23 21:53:56
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

.@taketake_bon @A_laragi @hannamasako さらにいうと、約束や赦しという行為も「新しいことを始める力」としてのactionの一部だと考えていたこと、actionの困難からの救済はactionによってもたらされうるという点も興味深いとこです。

2011-12-23 21:58:26
@taketake_bon

@hirakawah @A_laragi @hannamasako 非常に興味深い御指摘です。本来はworkが自然に対する働きかけに当たるのでしょうが、actionが自然に直接働きかけることにより、巨大なリスクが生じ得るというのが、現代の科学技術の特徴といえそうですね。

2011-12-23 22:00:43
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

.@taketake_bon @A_laragi @hannamasako そして自然へのaction (action into nature)による困難は、workによってもactionによっても救済が与えられないことが核技術に代表される現代科学技術の問題だとしたわけです。

2011-12-23 22:01:45
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

まさにそういう指摘と理解してます。RT @taketake_bon: @平 @A_laragi @hannamasako 本来はworkが自然に対する働きかけに当たるのでしょうが、actionが自然に直接働きかけることにより、巨大なリスクが生じ得るというのが、現代の科学技術の特徴

2011-12-23 22:02:50
@taketake_bon

@hirakawah @A_laragi @hannamasako と言うことはactionによって生じた科学技術のリスクは、actionによって新たに創設された政治によって解決の可能性が得られる、と言いたくなりますね。ただ、この見解はやや楽観的すぎるようにも思われますが…。

2011-12-23 22:03:32
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

いや、それとは反対に何しても救済不可だと言ってると思います。RT @taketake_bon: @平 @A_laragi @hannamasako と言うことはactionによって生じた科学技術のリスクは、actionによって新たに創設された政治によって解決の可能性が得られる

2011-12-23 22:06:30
@taketake_bon

@hirakawah @A_laragi @hannamasako 内井惣七先生はアレントの意義を否定していましたが、どうも平川先生のおっしゃることを吟味してみると、アレント、科学技術、新たな政体の創設、リスクの軽減を図る中間集団や市民運動の幕開け、と言う筋が当座、思いつきます。

2011-12-23 22:07:18
@taketake_bon

@hirakawah @A_laragi @hannamasako なるほど。アレントは救済不可であるといったことは、現代の科学技術文明が科学技術のリスクからは逃れられないと言うことに符合しますね。ただ、そこか先は、アレントから離れてでも、何とか解決の道を探らなければと思います。

2011-12-23 22:09:45
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

.@taketake_bon @A_laragi @hannamasako 他方で、「action into natureの帰結がactionによっても何によっても救済できない」からといって、何もしなくていいわけではなく、やれること、やるべきことは沢山あります。

2011-12-23 22:10:42
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

.@taketake_bon @A_laragi @hannamasako そのあたりも含めてあれこれ論じたのが、さっきもリンクした拙論でした。http://t.co/VrZHdTM7

2011-12-23 22:11:27
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

続)中間集団etcの部分は「それでもやるべきことはある」というとこに対応しますね。RT @taketake_bon: @hirakawah @A_laragi @hannamasako アレント、科学技術、新たな政体の創設、リスクの軽減を図る中間集団や市民運動の幕開け、と言う筋が

2011-12-23 22:13:02
@taketake_bon

@hirakawah @A_laragi @hannamasako やるべきことの一つとして、合意形成があげられると思うのですが、これはactionですし、後期アレントのカント哲学の独創的な読みを応用して、論を展開することもできそうです。アレント理論にも可能性が見えてきますね。

2011-12-23 22:13:39
@taketake_bon

@hirakawah @A_laragi @hannamasako はい、ぜひ参考にさせて頂きたいと思います。とりあえずブックマークしておきます。

2011-12-23 22:15:40