赤い手は滅びのしるし第5版-血風のアーヴィ- 第04話
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ジャルマース卿「了解。委細は任せる。死ぬな。続報待つ。北はオーガとホブゴブリン。村が幾つか潰されレストの細道が封鎖された。貴卿等の正面以外にも部隊がある様子。」 報告を終えた英雄達は、踏み分け道を戻り、どくろ大橋を目指します。
2018-12-10 19:48:27街道はずっと上り坂が続き、森の木々が途切れ、深い渓谷が姿を現します。 ここはどくろ渓谷。そして、あかつき街道はその渓谷の最も狭い場所に続き、 どくろ大橋が姿を現します。
2018-12-10 19:48:47使い魔ルルで上空から様子を確認すると、4本の塔にはホブゴブリンの見張りがそれぞれ1人ずつ、対岸には野営のテントが4つ見え、煮炊きと思われる煙が上がっています。 そして、対岸にある1つの塔の頂上には、一頭のグリーンドラゴンが鎌首を持ち上げ、渓谷と森を睥睨しています。
2018-12-10 19:49:09「コスに聞いた情報通りね。どうするの。エルダンちゃん?」 「やっぱり、アーヴィには上空のドラゴンと戦ってもらいたいからフライを。今回は流石にドラゴンだから、もう一人。シギィ飛んでくれるかい?」
2018-12-10 19:49:26「いや、地上のをやる。ザフガー、アーヴィと上をお願い」 「了解した。1人で地上も大変だろう。仲間を招来しておく、ジャイアントハイエナ2匹だ。俺はジャイアント・エルクになってフライで飛ぼう」
2018-12-10 19:49:44「わかったわ。あたしはキティちゃんと適当に地上で焼き回るわね。アーヴィ、これでいい?」 「うん。ありがとうみんな。私たちなら勝てる。頑張ろう!」
2018-12-10 19:50:12アーヴィは塔に向かって飛び上がり、砦で手に入れたレスト王国の至宝ファウンダーで、塔の中のホブゴブリンに切りかかります。 ファウンダーのアダマンティンの刃が、ホブゴブリンを斜めに切断し、さらに塔の胸壁まで切り落とします。
2018-12-10 19:50:55「派手だね。姐さんとアーヴィは。さてと、こっちは地味に橋を攻略していきましょうか」 シギィは守護精霊を呼び出しつつ、ハイエナ達と共にヘルハウンドを切り刻みます。
2018-12-10 19:51:40そして、ヘルハウンドの炎に耐えつつ、シギィが橋に足を踏み入れた瞬間。 炸裂音と爆炎が辺りを包みシギィとハイエナたちを炎が襲います。 「罠? 何もない石橋の上に?!」 「防護の秘文よ! シギィちゃん、ちょっと待ちなさい!」
2018-12-10 19:52:35「くそ、先行したハイエナの後を進めば良かったのかよ。なら、そっちに行けば」 ハイエナの通った道を更に進むシギィ、しかし、再び爆発が広がり、ハイエナは消し炭となり、シギィも手酷いやけどを負います。 「なんで? どんな罠なのよ!」 「発動条件があるのよ。調べるからちょっと待って!」
2018-12-10 19:52:54すると、驚くべき速さで英雄達の上空にたどり着き、シギィに毒のブレスを吹きかけます。 激しい毒のブレスにより、橋の上に倒れるシギィ。 そして、再び対岸の上空へと移動するオジランディオン。
2018-12-10 19:53:46エルダンとディード姐さん、ザフガーは頭をフル回転させます。 ドラゴンと言えどもあの速度はあり得ない。よって、使っているのはおそらくヘイスト。ならば、あの速度に追いつくことはフライ状態のアーヴィでも不可能。 何とかあの呪文を解除しないと、我々は一方的に焼かれ、全滅する。
2018-12-10 19:54:16そう判断した英雄達は、それぞれ行動を開始します。 エルダンはシギィを回復しつつ、ヘイスト呪文の集中を絶つべく、オジランディオンに弓矢の牽制。 ディード姐さんは橋の罠の発動条件が善属性のクリーチャーが触れた時であることを見破り、愛馬キティを駆って、対岸へと先行します。
2018-12-10 19:54:32オジランディオンはそれらの英雄の動きを見つめ、ファイアボールのスクロールを取り出します。 クレリックの女の命を絶ち、その後順々に人間たちを殺してゆけばよい。
2018-12-10 19:55:12オジランディオンがファイアボールを放つべく、シギィの上空へと移動した瞬間。 「バカめ! かかったな。食らえ! みぞれの嵐!」 ザフガーが塔の頂上で吠え、緑竜に氷のつぶてが圧し掛かり、橋の表面に叩き落とします。
2018-12-10 19:55:28「我の翼が、この程度の嵐で!」 橋に倒れたオジランディオンに、アーヴィが襲い掛かります。 ファウンダーの青白い光が閃き、緑竜の偉大な鱗が次々と切り刻まれ、周囲に血の雨が降ります。 「シギィ、生きてる?」
2018-12-10 19:55:53橋の欄干を器用に歩いてきたシギィが答えます。 「このクソ竜に言い返すまで死ねるか。おいクソ竜。地に這いつくばって良い姿だな。お似合いだからそのまま死にな!」 シギィの魔剣により、首を切られ、オジランディオンは絶命します。
2018-12-10 19:56:13なんとかどくろ大橋を制圧した英雄達は塔の周囲を調べます。 すると、オジランディオンの宝箱が見つかり、中からアーヴィそっくりな女性の黄金の立像と、その立像と同じデザインの黄金の王冠が見つかります。
2018-12-10 19:56:32「ドラゴンは光物が好きっていうけど、こんなもの良く見つけたわね。場所的に、本当にレスト王国の王冠かもね」 ディード姐さんが冗談めかしてアーヴィに王冠を被せると、立像と全く同じ風貌になります。
2018-12-10 19:56:51「ますます女王様みたいに見えてきたわね。今度そういうお化粧してあげるわ」 化粧の話となり、アーヴィは恥ずかしがって俯いてしまいます。
2018-12-10 19:57:02少しの休憩を取った後、英雄達は消し炭ヶ丘に向かいます。 ここまで来たのだから、赤い手の軍勢をこの目で確かめようということになったのです。
2018-12-10 19:57:16どこまでも続く丘と荒地の先、尾根に立って前方を見やると、大きな谷間があります。 そして、そこは、今や巨大な軍団の宿営地となっています。
2018-12-10 19:57:28