赤い手は滅びのしるし第5版-血風のアーヴィ- 第14&15話

takataka @takataka360

なんとか反撃の機会をうかがう英雄達ですが、 赤竜の巨大な翼から発する突風で、英雄達は中々近づくことができません。

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しかし、変幻自在の姿で炎をいなしたザフガーが、素早く赤竜を間合いに捕えます。

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「ぬう、俺の炎を耐えて近付くとは・・・」 「ふふふ、熱いが死ぬほどじゃない。そして、本命は俺じゃないんだぜ」

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巨大な蛇となったザフガーの背後から、アーヴィとシギィが飛び出します。 それぞれの手には、レストの至宝の斧槍ファウンダーと、死霊王から譲り受けた邪剣レイザー・エッジ。

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それらの刃は激しく赤竜の体を切り裂きます。

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痛みと怒りに震えた赤竜が暴れ、尾を振り回し、 もう一度灼熱のブレスを英雄達に叩きつけます。

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熱波により、英雄達の身が焼けます。 赤竜が再び空に飛び立とうとしたところに、 ディード姐さんの雹嵐の呪文が突き刺さります。

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翼に雹が突き刺さり、凍える赤竜。

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「今よ、アーヴィちゃん、シギィちゃん！」

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ディード姐さんの声に合わせて、ファウンダーとレイザー・エッジの刃が 赤竜の胴を切り裂き、その傷口から噴き出た炎は、やがて勢いを失い、 赤竜アビスライアクスは、その長い生涯を終えたのでした。

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周囲から、歓声が上がります。

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「やった！　ドラゴンを倒したぞ！！」 「流石 我らの英雄！　レスト谷の王！」 「いや、シギィちゃんの剣がとどめを刺しただろう！　俺は前からあの子がいいと思っていたんだ！」

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兵士たちの歓声を受けつつも、エルダンは冷静に場を仕切ります。 「火傷や重傷の人はいったん下がって治療してください。動ける人は、竜が起こした火事の始末を手伝って」

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兵士たちと、英雄達の氷の呪文により、周囲の火災は何とか治まります。

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そして、竜を倒した英雄達に、ジャルマース卿から念話が入ります。

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「ドラゴンを倒してくれて感謝する。休みが無くてすまないが、破られた西壁の防衛に失敗した。 　市街をバリケードとして戦っているが、街道沿いに進む本隊が止められぬ。 　何とか君たちの力で、敵の突進力を止めてほしい」

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英雄達は炎で煤けた顔のまま、市街の西へと向かいます。 エルシアの長い一日はまだ始まったばかり、はたして英雄達と谷の運命は それは、ダイスの神様のみぞ知る。