赤い手は滅びのしるし第5版-血風のアーヴィ- 第17話

takataka @takataka360

土曜日は、赤い手は滅びのしるしD&D5e版の第17回目の冒険でした！ 街道の突撃部隊を追い返した英雄達は、音信不通となったジャルマース卿を案じ、市街中心部に移動します。 #dnd #dnd5e #dmdj #赤い手

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市中央部、ペイロア神殿の西の広場は、ペイロア神殿から溢れたブリンドルの人々の夜戦病院と化しています。 そちらから喧騒が聞こえ、数人の民兵が逃げ出してくるのを見かけます。

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シギィが素早く捕らえ、エルダンが民兵から話を聞きます。 彼が言うには、西の広場に皆といた所、ジャルマース卿が、どこからともなく飛んできた矢で撃たれ、以後、次々と階級上の者が撃たれて、広場は大混乱に陥っているとのこと。

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「狙撃手かよ！」 シギィは毒づき、皆と広場に急ぎます。 広場では、多くの民兵達が暗がりの中、肩を震わせて怯えています。 狙撃手の最大の効果。恐怖によって広場は支配されています。

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シギィは矢の刺さった遺体を見聞します。 「毒だな。一撃だ」 とにかく、狙撃手の位置を割り出す必要があります。 「皆、俺に注目しろ！」 ザフガーが前の演説台に登り、怯える兵士達を鼓舞します。

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「俺は戦う！皆、戦って勝利するのだ！！」 雷のようなザフガーの大声が、周囲に響きます。次の刹那、ザフガーの胸に矢が刺さります。 「くふっ…見よ！ 俺は死なぬ！ 俺は戦う！ 狙撃手は俺たちが排除する。皆も耐え、戦うのだ！」 強力な毒に強靭な肉体で耐えるザフガー。

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ザフガーに刺さる矢の軌道から、狙撃手の位置を割り出した英雄達は、その建物、棺桶屋に向かいます。

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棺桶屋には鍵がかかっていますが、シギィの鍵開けの技でスルリと入る英雄達。 しかし、部屋に入った英雄達を電撃の魔法が次々と襲います。 「姿を隠してる！ 術者は2人、あと地獄の猟犬が二匹！」 エルダンの指示と的確な呪文により、射撃を除いてなんとか撃退する英雄達。

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シギィが狙撃ポイントと思われる建物の二階に向かいます。 「キエエエエエッ！」 怪鳥音とともに、シギィの背中に刃が刺さります。 どうやら、熟練の忍びが姿を隠して天井に張り付いている様子。 そして、シギィの背中を、焼けるような痛みが襲います。毒の効果が現れたのです。

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「この程度で！」 シギィは魔剣レイザーエッジの魔力により、忍びの体をとらえますが、致命傷には至りません。

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「シギィ！大丈夫か！」 駆けつけたアーヴィの得物、至宝ファウンダーにより、忍びは天井ごと真っ二つにされます。

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「これはあれか。また、スポーン（落とし子）の一種か」 ブラックドラゴンに似た風体の中型クリーチャーの遺体を見て、シギィは呟きます。 溶けていくクリーチャーの遺体の中から、調毒用具を回収するシギィ。この者が使った毒が分かれば、ジャルマース卿を助けることができるかもしれません。

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そう言って、二階からペイロア神殿の方を見やると、爆発音が聞こえてきます。 ペイロア神殿の大扉が吹き飛び、辺りに爆煙が上がっています。

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少し時間が戻って、ここはペイロア神殿の中。 ここには重傷の兵士が集められており、街に残った女性達による必死の治療が行われています。 先程ジャルマース卿も矢で撃たれ、運び込まれてきました。

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「領主まで重傷で運び込まれてきたぜ、この街ももう終わりかね」 「まだだよ。なんでもレスト王家の生き残りのお姫様が、レッドドラゴンを倒したらしいぜ」 「そりゃあすげえ、なら、ジャルマース卿がいなくなっても平気だな」 比較的軽症な2人の兵士は、正門の内側で談笑しています。

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そこに水差しと盆を持った女性が近づいてきます。 「お疲れ様、兵隊さん。お水はいかが？」 微笑みとともに差し出されたカップを受け取る2人の兵士。 その次の瞬間、2人の兵士は小柄に貫かれ、絶命してしまいます。

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2人の遺体を扉の前に倒したあと、女性は物憂げに呟きます。 「はようせんと、はようせんと、父様と母様が大変な目に会うてしまう」 熱に浮かされた様子の女性は、大きな水差しの中いっぱいに詰まった黒い粉を扉の隅々にまき、そして、火を放ったのです。

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「まずいな。狙撃の混乱のあとは爆破か。これじゃ中央部は誰も指揮を取れないぞ」 エルダンが燃え盛るペイロア神殿を見て呟きます。 「あと、ありゃあ何だ？」 街の周囲、屋根屋根をノミのように飛び跳ねるいくつもの影が見えます。

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「ジャイアント、だよな。多分」 アーヴィは目を凝らして確認し、駆け出します。 「奴ら、一気に中央部を抑えるつもりだ。取られたら、もう帰る場所が無くなるぞ！」 英雄達は駆け出し、大口が空いたペイロア神殿の中に突入します。

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荘厳なペイロア神殿は、煤と炎によって汚され、中には巨人達とホブゴブリンの部隊、そしてそれを統率する竜魔将フラヴェック・ハーン。ハーンの元には虚な様子の女性が侍ります。

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「キキョウ！　おのれ、キキョウに何をした！」 ザフガーが叫びます。 「この女はもとより我ら赤い手の配下よ。もっとも、秘めたギアスゆえ、この女は気づいてもおるまい」

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竜魔将ハーンは、首尾良く進んだ策略に満足そうに頷きます。 「ジャルマースも倒れた今、貴様ら谷の騎士を倒せば、我らの勝利は確立する。行け、皆ども！　子々孫々までその名を轟かせるのだ！！」

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最後の戦いの火蓋が切って落とされます。 しかし、アーヴィをはじめとして、英雄たち残る力はあと僅か。巨人たちの威力により、アーヴィが危機に陥ります。 「ここは俺に任せてもらおう、シギィ、キキョウを頼む！」 ザフガーが吠え、エルダンの瞬間移動の魔法で、シギィが前線を突破します。

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「正気に戻りな！」シギィがキキョウを羽交い締めにし、信仰呪文でギアスを解きます。 「そんでもって、お前を倒してこのバカらしい戦も終わりだ！」 竜魔将ハーンに刃を突き付けるしシギィ。

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「使い終わった女などどうでも良い。貴様らはここで死ぬのだ！」 カッと口を開き、ドラゴンもかくやの猛烈なブレスを吹き付ける竜魔将ハーン。 エルダンが倒れ、シギィも手痛い傷を負います。