「配置型ゲーム」の比較と考察 ――『Backpack Battles（バックパック・バトル）』 VS 『God of Weapons（ゴッドオブ・ウェポンズ）』

しろうと @sirouto

イラスト「ファンタジー箱庭世界」 pic.twitter.com/xaakPkaUcW

拡大

しろうと @sirouto

twitter.com/sirouto/status… 最近、「Vtuber ゲーム実況」で小流行している、「Backpack Battles（バックパック・バトル）」というSteamで公開されたゲームについて、語っていきます。

しろうと @sirouto

youtube.com/shorts/8upnT7d… 「Backpack Battles（バックパック・バトル）」というゲームが、最近の「Vtuber ゲーム実況」で小流行している。見た感じ、これと「Supermarket Simulator（スーパーマーケット・シミュレータ）」が多い。少し前は「Palworld（パルワールド）」。

2024-03-20 21:54:24

しろうと @sirouto

togetter.com/li/2335395 『Backpack Battles（バックパック・バトル）』に見る、ゲームにおける「配置」要素の系譜と役割 （Togetter） 前回のまとめ。

しろうと @sirouto

famitsu.com/news/202403/08… 整理整頓バトル『バックパック・バトル』Steamで早期アクセス版が発売（2024 ファミ通） 今回、タイトルをご存じない方のために、記事を紹介しておきます。検索すればすぐ見つかりますが、一応。

しろうと @sirouto

youtube.com/watch?v=JSUJVY… バックパック・バトル　日本版公式トレーラー 1分弱のトレーラー動画があるので、ゲームの全体像をつかむのが、分かりやすいと思います。

しろうと @sirouto

automaton-media.com/articles/newsj… ローグライク荷物整理アクション『God Of Weapons』好評＆好調スタート（2023 Automaton） さて、今回は近い系統で別のゲームと比較して、考察していきたいと思います。そのタイトルは、『God Of Weapons』。こちらも、最初に紹介しておきます。

しろうと @sirouto

youtube.com/watch?v=LhY3KY… God of Weapons - Release Trailer 『God of Weapons（ゴッドオブウェポンズ）』の方も、約1分のトレーラー動画があるので、一目で全体像がつかめます。以下では、この「ウェポンズ」と「バックパック」の比較考察をしていきます。

しろうと @sirouto

「バックパック」の方は、Vtuberなどのゲーム実況を通じて、すでに知っている方も多そうなので、「ウェポンズ」の方の概要を、簡単に解説します。なお、私自身はすでに実際にプレイしています。

しろうと @sirouto

『ゴッドオブウェポンズ』は、『Vampire Survivors（ヴァンパイア・サバイバーズ）』を筆頭とする、いわゆる「ヴァンサバライク」系のアクション要素と、『バイオハザード4』のような、トランクにアイテムを配置する戦略要素をあわせ持つゲーム。

しろうと @sirouto

さて、本題の比較だが、そもそもなぜ、ゲームを比較するのか？　それは、ゲーム要素の取捨選択を考えるため。部分的に要素が共通していても、オリジナル性があると感じさせるには、どう工夫すればいいかを考察する。

しろうと @sirouto

ゲーム（映像）を比較して、すぐ気づくのは、「バックパック」が自動対戦なのに対し、「ウェポンズ」の方はアクション要素があることだろう。アクションがあるのだから、その分お得そうに見える。しかし、実際にプレイすると……。

しろうと @sirouto

じつは、トランクに荷物を詰めて、試行錯誤する部分がゲームの主眼なので、「バックパック」の「自動対戦」の方が良いかも、と個人的には思った。「ウェポンズ」の方は3Dで、グラフィックも見栄えがするけれど、毎回戦闘で操作するのが手間になる。

しろうと @sirouto

また、「バックパック」の方は「対人要素」がある。ただし、リアルタイム対戦ではなく、データの影と対戦してる感じだろうけれど。こういう配置もあるのか、と対戦相手から、戦法を学習する要素もある。

しろうと @sirouto

今度は「ウェポンズ」側の良い所を言うと、三次元空間を動くアクション性があるため、たんにパラメータの大小だけでなく、戦略に深みがある所は良いと思う。たとえば、複数の弾を撃つとか、床が炎上するなどのバフがあって、単純にダメージの数字だけで、武器の強さは決まらない。

しろうと @sirouto

断っておくと、今回の目的は、優劣を付ける所にはない。個々の要素は一長一短あるが、率直に言って、どちらも面白いゲームだと思う。その上で、両方から要素を取捨選択して、かりに新しいゲームの企画を構想するとしたら、どうするか？

しろうと @sirouto

これはたとえばの話だけど、「アイテム配置要素」と「タワーディフェンス」を組み合わせたゲームが、両者の中間的なポジションにあるかと思う。自動対戦の手軽さと、空間的奥行きの、両方を備えさせようとしたもの。

しろうと @sirouto

より具体的に言うと、系統としては「タワーディフェンス」だけど、たんに建物を配置するだけでなく、建物の「中」に、兵員や兵器を詰める感じ。さらに、必ずしも固定の建物に限定せず、たとえば馬車に兵員を詰めて、戦場に送るとか、応用の幅は広そう。

しろうと @sirouto

また、「カードゲーム」の「デッキ構築」要素なども、「配置型」ゲームと、近い位置にあると考えている。「七並べ」のように、カード（トランプ）を配置するゲームは昔からある。

しろうと @sirouto

今回比較したゲームが、戦闘要素があるので、それに引っ張られているが、「非戦闘」の「配置型」ゲームも、十分想定できる。たとえば、店の中に商品をそろえて、客に売るゲームとか。いわゆる「タイクーン」（経営SLG）ものが、それに近いか。

しろうと @sirouto

「タイクーン」ものに「タワーディフェンス」を応用した場合、戦闘のかわりにたとえば、何かの店に並ぶお客の行列をさばいていくとか。あるいは、商店街を通る客を呼び込むとか。塔のかわりに、看板やサンドイッチマンを設置するとか。

しろうと @sirouto

さらにたとえば、近所に配る店のチラシに、商品の宣伝を配置していく要素とか。ここまでくると、今回比較したゲームや、「バイオ4」のトランクからは、かけ離れた所まで来たが、それも「配置型ゲーム」という風に、抽象化したから可能になる。

しろうと @sirouto

今回の本題ではないが、さらにゲームから離れても、「チラシのデザインを、画像生成AIに自動生成させよう」とか、「マンガのコマ割りを、AIに自動生成させよう」とか、「配置」の作業をAIにやらせる発想はできる。

しろうと @sirouto

最初のゲームの比較から、遠くに来たので、私が「何がしたいのか」と、疑問に思われるかもしれない。今回（と前回）、「配置」というコンセプトの可能性を考えたかった。しかし、なぜ配置ゲーが小流行したのか？

しろうと @sirouto

私が考える、配置ゲーが小流行した理由は、「実況と相性が良い」というのもありそう。言葉で説明しなくても、配置のパターンを見れば、概要が分かるから。あるいはたとえば、麻雀の実況動画が根強くあるのは、麻雀のマンガが根強くあるのと、共通した要素（図解の分かりやすさ）があるだろう。

しろうと @sirouto

――といった所で、内容的にも時間的にも、キリが良いので、本日はここで終わります。お読みくださった方は、ありがとうございました。