ドラマ「瓜を破る〜一線を越えた、その先には」 見終えた感想と原作との違い

螢ジロー @atkg1

ドラマ「瓜を破る〜一線を越えた、その先には」 見終えた感想と原作との違い。 全体的なテーマや流れは原作どうりでドラマ用に取捨選択してコンパクトにしているので、原作を補完として読むには向いている作品だったと思います。 最も気になる主役二人の性格変更は媒体の違いだなと。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

香坂さんと鍵谷君の原作の性格を拡大解釈した上で関係性を逆にしたのは、お話のテーマやドラマの構成と密接に繋がっているのがわかります。 初めは自分も原作とキャラが違う事に違和感を覚えて戸惑いましたが、キャラの性格を理解できてきた中盤からは納得いく場面が多くなりました。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

むしろ原作と同じ場面のほうが構成が微妙に感じたぐらいで、原作と違う展開だと、ああこのキャラならそう動くのは当然だなという風に、ドラマのキャラにもいつの間にか慣れてきたのと、ドラマのキャラを理解した上で展開を作ってるなという事が感じられたので、そこは好感触でした。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

久住さんのインタビューにあった、「まい子は人と目を合わせない」というのは、ドラマを見ると自信が無い時に見せるもので、原作でも時々あるので間違っていませんが、おそらくはドラマの大筋の脚本でそうなっていたのかなと思います。これはドラマと原作のキャラの違いから理解できます。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

原作のまい子は経験したいが故に暴走気味で、鍵谷くんにグイグイくる上、いざその時になると怖気づいたり、鍵谷さんに逃げられた時はかなり落ち込んで、逃げてしまう女性でしたが、ドラマのまい子は基本的に落ち着いていますし逃げたりしませんが、鍵谷君への踏み込みが足りませんでした。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

人へ踏み込む事の怖さから鍵谷くんをあまり理解できていなかったのがドラマ。それ以上踏み込んで振られるのが怖くて逃げたのが原作という風に、基本的な部分は変わっていないのですが、大きく性格を変更したのはやはり鍵谷君の性格変更が大きく関わっている事は容易に想像できます。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

佐藤さんの鍵谷君はマスクをした状態で心の声も無い状態だと原作のままだとかなり演技が難しいし、動きは大きく変更する必要性があったと思います。それにラストで見せたように、香坂さんに出会って変わった姿を見せるには、変わる前との落差を見せる必要がありましたし。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

その分、佐藤さんは原作での細かなシーンを再現する事で鍵谷君らしさを出していたと思います。ただそれはもちろんドラマの性格に合わせた行動で、原作と微妙に違うのは見比べるとよくわかるので、むしろ丁寧に描いているなと感心しました。 原作とドラマどちらも両立させたのはお見事。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

ドラマの鍵谷君はその為にかなり暗い性格になっていて、原作の香坂さんのような逃げ癖がついており、二人の関係が逆転の構造になっているのは面白いなと思いました。 原作でドラマチックな所はドラマでは淡々と描き、そうでない部分はドラマチックに描くという、媒体の違いからの解釈変更。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

ドラマ単独としてみる分には問題ありませんが、原作のキャラに思い入れがある場合は、あくまで別の世界線の二人として見ないと違和感を持ったまま見続ける事になるので、そこは割り切りが必要かなと。 ドラマから入った人が原作を見た感想が気になる所ですが、多分問題なさそう（笑） #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

ドラマの香坂さんは、よく「なんで？」というのが多かったもの相手を理解しようと努めて痛みを乗り越える構造である事、それは鍵谷くんが何度も逃げたものの前を向くという構造にも繋がるドラマのテーマで、原作の本質をあの時間で見せるには色々と変更が必要だったのでしょう。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

正直、この丁寧な原作をドラマの20分×9話に収めるのはかなり難しかったと思います。その上で守るべき所は守り、ドラマのオリジナルを出し描き切ったという意味では、評価できると思います。 個人的にはやはり主役以外のキャラの時間が足らない事が大きく影響したのは残念でしたが。 #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

ドラマの鍵谷君は香坂さんの服に包まれた姿は可愛らしかったですし、香坂さんも「わかんない～」や「も～」と感情が出ている所が面白かったですし、ベッドシーンはどうしても省略せざる得なかった分、キスシーンは実に丁寧に長く描いていたので、あれは原作を見てるかのようでした（笑） #瓜を破る

螢ジロー @atkg1

自分は元々共感で作品を見るタイプではないのと、あくまで原作に沿いつつも新しい解釈を見せられるかという点で別媒体を評価している所があるので、ドラマとしての評価は自分にはできないのですが、今後もロケ地巡りや二周目感想などで楽しませて頂きます。 有難うございました。 #瓜を破る