AED議論、そこに存在する不均衡【使って”もらう”】

myo@棘専用（専用とは言っていない） @myo80766994

AED使用に関する議論は「女性への使用をしたくない人間にさせようとする事」によって度々紛糾するが、ここにはとある不均衡が存在しているので、今回それを明確に示してみたいと思う。

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その不均衡とは「命の問題であるとして使用を強制する事はしても、命の問題であるとしてAED使用後の訴えを制限するのが当然であるとするような動きは一切ないこと」である。

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AEDの使用を促進する事が至上命題であり、その為に命の問題である事を理由にして使いたくないという人間の自由意志を妨げる事が正当化されるのであれば、使われた人間の自由意志を妨げる事もまた正当化されなければおかしい。

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なのに、AEDを使いたくないと言う人に対して使用を要求する人々は、誰も「AED使用後の訴えそれ自体がモラルに反する、唾棄すべき行為である」とは言わない。 「使われた側は訴えない」とは言っても「使われた側が訴えるのはおかしい」とは言わない。

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これは逆説的に、AEDの使用を強いる人々が、自分たちの言動が「使用される側の自由意志の制限」を前提としなければ成立しない類の言説となっている事に自覚が無い、という事でもある。

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何度も言ってきている事であるが、AEDの使用を他者に強制する為に使える法律は存在しない。 そしてモラルでもって使わせようとするならば、前述の通り不均衡とならないよう平等な「自由意志の制限」が必要となる。

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AED使用に関する議論は、この点をちゃんと踏まえた上で、妥協点を探る形で行われない事には、ただ単に男女問題に落とし込み、他者を見下して優越感に浸りたいだけの人間（断わっておくが、男女どちらにもいる）に浪費され続ける事になるだろう。 AED使用への忌避感を増大させながら。

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そうなっては、本当に「救える命が救えなくなる」ばかりである。 至上命題は少しでも多くの人間に「AEDを”使ってもらう”事」であり「AEDを”使わせる”事」ではない。 その事を今一度AED使用を推進したいと考える人には再認識してもらいたいと切に願う。 以上です。

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