【翻訳】ワシントンで日本の岸田氏を熱烈歓迎
岸田首相は米国議会で演説し、フィリピン大統領と会談した。しかし、AUKUS安全保障協定への暫定的な参加の申し出は、日本にジレンマを突きつけている。
岸田文雄首相は今週、ワシントンで尊敬と感謝の念を一身に浴びた。
ホワイトハウスで開かれた晩餐会では、ジョー・バイデン米大統領に歓迎された。
この晩餐会には、ロバート・デ・ニーロなどの有名人や米軍幹部、アメリカのアジア外交政策の立役者などが揃い踏みした。
日本での報道と実際の印象の差
タキシード姿の首相の写真も添えられ、米国のウェブサイトでは明るい報道がなされている。
日本で岸田氏が受けている暗い報道とは対照的だった。
一般的に、国内のメディアは、岸田首相は資金面でのスキャンダルから政府高官の何人かが辞任に追い込まれ、立ち直るのに苦労しており、最後の足掻きをしていると判断しているようだ。
一方でアメリカでは、岸田はまだヒーローになれるチャンスがあるという見かたがある。
「岸田文雄以外のいかなる指導者も、日米同盟をここまで発展させることはできなかっただろう。
岸田文雄が日米関係で成し遂げたことは、驚くべきことに他ならない。
彼は日米同盟を近代化し、さらに大きなものへの道筋をつけたのだ」
バイデンとトランプ、どちらも頷かせる外交巧者
岸田外相はバイデンのアジア戦略を熱心に支持している。
今週、両首脳が会談した際にも、オープンで安全なインド太平洋の確保や、法の支配に基づく国際秩序の維持について、同じような表現を用いた。
岸田外相は11日の議会演説(英語)で
「われわれは今日、あなた方のグローバル・パートナーであり、今後数年間もグローバル・パートナーであり続ける」
と述べた。
彼はアメリカの民主主義に対する賛辞を惜しまなかった。
これには、11月の大統領選で再戦を迎えるジョー・バイデンとドナルド・トランプの両支持者から拍手が送られた。
テレビ局は岸田に大きな関心を寄せた。
トランプは大統領就任後、米国の同盟国に対し、高い防衛速度を約束することで安全保障の「負担を分かち合う」よう迫った。
岸田氏が日本の首相に就任して以来、東京の国会は防衛予算をGDPの2%に倍増させることで合意した。
日本は世界第3位の軍事大国となった。
日本は反撃能力も獲得しており、差し迫った攻撃に直面した場合、自衛隊が北朝鮮や中国の標的にミサイルを発射することも、理論的には可能だ。
世界にHIROSHIMAを突き付ける
岸田外相はしばしば、日本の安全保障に対する脅威とウクライナ侵攻を並列に描いてきた。
ロシアによるウクライナへのいわれのない、不当で残忍な侵略戦争は3年目を迎えた。
ロシアは核兵器の使用を脅し続けており、核兵器使用による新たな大惨事が現実に起こりうるという懸念を世界中に抱かせている。"
広島出身の日本の首相は、以前にも
「世界を核紛争の瀬戸際から引き戻そうとする」
演説を行っている。
必然的に、アメリカとその同盟国であるイギリスとフランスの核保有能力は、岸田氏にジレンマを突きつけている。
オーストラリアが原子力潜水艦を保有することで、オーストラリア、イギリス、アメリカが参加する非公式な安全保障条約であるAUKUSに日本が加盟すべきかどうかという問題に、岸田は首相取り組まなければならない。
日本の核に対する態度が次世代の戦争抑止の壁に
岸田外相がワシントンに到着する直前、AUKUS3カ国の国防相がワシントンで会談した。彼らは日本との協力強化について話し合った。
しかし、日本がAUKUSに加わるべきだという発言は避けられ、その代わりに「検討する」という言葉が選ばれた。
防衛大臣たちは、人工知能や量子コンピューターから極超音速兵器に至るまで、先端技術に焦点を当てたAUKUSの「ピラーII」に日本を招待する準備をしているようだ。
バイデンによれば、日本とアメリカは「両軍の相互運用性と計画性を高める」とのこと。
日米両国はまた、オーストラリアとともに、航空ミサイルと防衛アーキテクチャーの共同ネットワークを構築する。
https://www.jcer.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/MFD-YF_proposal_JAUKUS_Security20231113.pdf
AUKUSの取り決めは、オーストラリアに原子力潜水艦の最新装備を提供するという米英のコミットメントを中心に構築されている。
バイデンは、潜水艦は「核武装ではなく、原子力」であると強調している。
それにもかかわらず、中国は西側同盟国が核不拡散の努力を後退させていると非難している。
ある有力筋は、この点が岸田外相の良心をくすぐっていると主張する。
現在の状況では、日本がAUKUSの正式メンバーになることは不可能だ。
「政治家たちは、日本を原子力潜水艦を含む防衛協定に引き込むような取引を許さないだろう。
これは、日本が加盟している国際的な核不拡散条約を弱体化させることになる。
例えば、東京がワシントン、ロンドン、キャンベラと核協定を結んでいるのであれば、日本はロシアと北朝鮮の核協定に反対を表明できるだろうか?
そのような措置は中国に対する挑発行為とみなされかねず、エスカレートの危険性を増大させかねない 」
沿岸警備ではフィリピンとの協力も重要
今回のワシントン会議は、バイデン政権にとってもうひとつの友好的なアジア諸国との関係を強化する機会でもあった。
フィリピンである。
岸田、バイデン、そしてフィリピンのフェルディナンド・マルコスJr.大統領による3カ国首脳会談は、岸田の議会演説と同じ日に行われた。
マルコスは記者団に対し、日米両国は共通のビジョンで結ばれていると語った。
米国、日本、フィリピンの沿岸警備隊が今年後半に共同パトロールを実施することが発表された。日本はまた、フィリピンの沿岸警備隊が中国船の活動を監視できるよう、機材を提供する予定だ。
米インド太平洋軍のジョン・アキリーノ提督は、フィリピンの排他的経済水域内の浅瀬にある錆びた船、シエラ・マドレ号周辺の「危険で違法な」中国の行動を「非常に、非常に懸念している」と述べた。
フィナンシャル・タイムズ紙によると、中国の沿岸警備船は、フィリピンがシエラ・マドレ号に駐留する海兵隊への補給を妨害するために、水鉄砲やその他の攻撃的な手段を用いている。
マニラは1999年、この岩礁の領有権を主張するために船を座礁させ、そこに駐留する海兵隊への補給のために定期的に船を送っている。
中国は、フィリピンが船を補強するために建設資材を持ち込んでいると非難している。
アナリストの分析
グローバルデータTSロンバードの中国経済の専門家、ローリー・グリーン氏は、この問題が大きな火種になる可能性があると指摘する。
「これは、この地域でアメリカに課せられた"責任"を試すものだ」
バイデンはワシントンでの3カ国首脳会談の中で、訪問中のアジアの2人の首脳に対し、アメリカの自国に対するコミットメントが「鉄壁」であることを再確認し「南シナ海でフィリピンの艦船が攻撃されれば、フィリピンとアメリカの防衛条約が発動される」と付け加えた。
安全保障の問題はさておき、グリーンは、フィリピンにとって、経済規模がはるかに大きい2つの国との緊密な関係がもたらす潜在的なメリットを指摘した。
「中国はインフラ提供者として資金や専門知識を提供し、他国の輸出業者に市場を提供することで、非常にうまくやってきた。
ある意味では、アメリカは地政学的な戦いに挑んでいるようだが、これは、この地域における中国の経済力に対抗しようとする計画の一部であると私には思える」
「中国はアジア太平洋地域最大の経済大国であり、その近接性は間違いなく重要である。
しかし、日本の経済的な重みをアメリカ側に持ち込むことは、そのバランスに対処するのに役立つ。
これはフィリピンだけでなく、米中対立の中で自国をどのように位置づけるべきか悩んでいる東南アジアの他の国々にもアピールできるかもしれない」
バイデンと岸田が関わる次の会談は7月に予定されている。ワシントンで開催されるNATO首脳会議の傍らで行われる予定だ。
韓国の尹錫烈大統領も招待されている。
バイデンと岸田は8月にも歴史的な3カ国首脳会談を行っている。
岸田総理の海外評価がバチバチに凄い♪ 外交が上手な総理って良いねぇ♪ 誇らしいわ♪ 国内の支持率上がらんかねぇ。。。 憲法改正を明言してるから国内マスコミが まともに報道しないんだよな。。。 thediplomat.com/2024/04/a-warm…
2024-04-13 19:54:58@CYXuAxfGlfFzZCT 6月から不法滞在者の難民申請無限ループ終了するのとか、不法滞在狙いの入国を防ぐESTAとかの効果が見えてくればちったぁ回復するんでは。 あと4月以降の賃上げ効果の統計情報も6月ごろには出てくるだろうし、見方変わる人もいるかも。
2024-04-13 21:04:29アメリカから見た岸田さんの評価めっちゃ高くて面白い 軍備増強も日本だと叩かれがちだけど、アメリカからすると日本が一緒に重荷を背負ってくれてるみたいな感じで好意的に書かれてる A Warm Welcome for Japan’s Kishida in Washington – The Diplomat thediplomat.com/2024/04/a-warm…
2024-04-14 08:36:19