『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』→「YouTubeは見れるのに映画は観れない」「ソシャゲはできるのに据え置きはできない」「TikTokは見れるのにアニメは観れない」など、あらゆることに通ずる話
- thailandyoasobi
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『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆)、とても良い本だった……。 思うに、これは労働者に限った話ではなく、「YouTubeは見れるのに映画は観れない」「ソシャゲはできるのに据え置きはできない」「TikTokは見れるのにアニメは観れない」など、あらゆることに通ずる話ではないか。 pic.twitter.com/zzSHo3rBoR
2024-04-18 19:32:04自分も、高校生より圧倒的に余暇のある大学生になってから、逆に読書量が減ってしまった人間なのでよく分かるというか、単に「体力」が減っただけなのかと思っていたけど、おそらくそれだけじゃないんだろうなとこの本を読んで思った。「ノイズ」をめぐって色々仮説を立てると結構納得がいく。
2024-04-18 19:33:28そして、こういう傾向の表れ方の延長線上に「働いてて本が読めない」があり、倍速視聴があり、切り抜き動画があり、TikTokやshort動画があり、たまにやってくる「知ってるアニメしか見たくない」状態があるんだろうなぁと思った。
2024-04-18 19:35:23コンテンツには触れたいんだけどノイズは入れたくない!みたいな状態のとき、内容を知っているかつ感情の起伏が少ないものを選びがちなのって本当にそうだよなぁ……。自分の場合は『一日外出録ハンチョウ』だし……。
2024-04-18 19:37:01こういう状態に陥っている人ほどこの本が読めないジレンマ(誰か140字程度で要約お願いします、) x.com/pessimstkohan/…
2024-04-18 23:55:26家ではPCでネットしまくりでしたから、本読まなかったんですよね。仕事でもPCと戯れてたんですけど。 しかし、どうしたら本読むようになるかな?と考えるより先に、読まねば◯にそうでしたから、図書館へ行くようになり読むようになりました。行動とセットなのかな。 習慣づけからやり直し。 x.com/pessimstkohan/…
2024-04-19 00:00:43この本、このようなタイトルを付けることで"この本自体は読ませようとする"のが逆説的で巧妙という感じがする。うまい。 x.com/pessimstkohan/…
2024-04-18 22:51:10気になるけど買って読みたい程ではないのでまさに著者の狙い通りな状態の気がするけどそれでいいのかw x.com/pessimstkohan/…
2024-04-19 00:05:19三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』をひとまず読了した。とっても素晴らしい本で、俺のようにやつれている人にこそ読んでほしいなと強く思わされた。本としても力作かつしなやかな文章で、完成まで大変だっただろうなと推察する。本当によかった。では何がよかったかというと
2024-04-18 16:05:06全体としては大正から令和までの100年を扱うような実に味わいのある「読書文化論」であり、しかもそれが映画『花束みたいな恋をした』を軸にしていて実に文化評論として好感触だったのだが、それと同時に表題の問いとそこへの自分のスタンスを明らかにしているところ。「なぜ」の答えは、
2024-04-18 16:05:07この資本主義社会が人間に「全身」労働を求めているからであり、全力フルコミットの労働はノイズとしての読書を奪ってしまうし、その人をバーンアウトさせてしまう、としている。その通りだ。だからこそ「半身」であることや、休むことが大事だとしている。その言葉は読者を凪いでくれる。
2024-04-18 16:05:07そもそも読書は何のためにするのか。それが純粋な楽しみではなく、「教養」「修養」の重力によって実用性の強迫にかられ、全身労働に奉仕させられていることも指摘されている。だからこそ「自己啓発書」のような実用性と全身労働に最適化された「ノイズのない」本が売れるようになる。
2024-04-18 16:05:08僕は読書を必ずしもノイズを楽しむものだとは思わない。しかし、急かされた読者にとっては実用的でない文言を含む書物はだいぶノイズ含みに思えるだろう。そして、ただ読む読書においては、その観点でノイズに見えるものも別にノイズではないのではないか。それは本自体の問題ではない。
2024-04-18 16:05:08本書のいいところの一つに「ファスト教養」に新たな示唆を与えているところがある。たとえば年齢が離れた人と話すときのためという「実用性」のために古い知識を仕入れておくこと、しかしそれはまさに「教養」そのものなのではないか。その通りだと思う。
2024-04-18 16:05:09そして一見ノイズに思えるものが受け入れられないと感じたときは疲れているときであり、そのときは「休もう」と呼びかけている。とても優しい本だ。強いられて読書をする必要なんてない。そして「半身」で読んだっていいと言う。正直僕も本書を半身で読んだ。それでもこれだけのことを得られた。
2024-04-18 16:05:09昔浅田彰が「マルクスの『資本論』なんて寝転がりながらつまみ食いしちゃえばいいんだ。そうしたらこんなに面白いものはない」的なことを言っていたのをよく思い出す。教養の塊の浅田さんの発言は逆張りだと思うが、この発言は読書を強迫から解放することの重要性を示唆しているように思えた。
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