歴史家が鳴らす警鐘・・・司法化するアカデミアとその帰結

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小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

藤原彰先生や家永三郎先生と比較するのも気の毒であるが、左翼学者、いわゆるリベ左翼学者は劣化した。甚だしく劣化した。日本社会が右傾化するのもむべなるかな。しかも彼らは「戦争のリアル」を知らず、マスコミに乗ることだけを考えているかのように見えなくもない。情けない話だ。

2024-04-19 01:17:02
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

敢えて言うが、当時の「人権派」弁護士で歴史認識問題に関わった弁護士たちの向学心、学ぶ態度には圧倒された。私の場合、SI先生と情報交換する機会が多かったが、戦後補償裁判の弱点や欠点もよく知っていた。冷徹な弁護士だった。今はどうか?

2024-04-19 01:27:17
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

そうした不勉強は弁護士だけのものなのか。あるいは、判事も同様であるのか? 我が身を振り返るときが来たのではあるまいか。

2024-04-19 01:31:00
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

繰り返す。裁判所は学術用語の判定に溶解すべきではない。学問の自由は尊重されるべきだ。

2024-04-19 01:33:56
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

自らの意にそわない他者に対して、手段を択ばず、文脈すら無視し、学者としての矜持を捨て、名誉を選ぶ傲慢さ。少なくとも、私が敬愛する学者像からかけ離れている。しかもディスカッションや議論、論争を拒否するなど、おのれに反論力はありませんと公言しているようなもの。

2024-04-19 01:35:51
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

私が院にいたのは1980年代。当時、非科学的皇国史観を凌駕する戦後マルクス主義史観を報じる学者は少なくなかった。意見はあわなかった点は多々あったけれど、例えば左翼史観の大御所・藤原彰先生は、亡くなる2週間前に、酸素を吸入しながら、私と2時間にわたり話してくれた。立派な学者だった。

2024-04-19 01:36:49
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

学者や言論人は、まともであれば、個人的な気持ちや心情を抑え、何よりもまず「学問の自由」を尊重してきた。率直に言うが、今はどうだろうか?

2024-04-19 01:47:35
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

私が思うに、また幾度となく指摘したように、「オープンレター」を主導しあるいは署名した学者や知識人は、「オープンレター学派(School)」とみなすのが妥当である。となると、同学派に異議や異見を持つ学者は、学術出版社から共編著の批判的著書を出すべきだ。

2024-04-19 02:08:18
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

学術論争は学問の礎でありたたき台である。論文集の構成としては、編者(たち)による総論、序章、終章、学者ではない人々の手記と概論、さらに他国との比較他。引き受けてくれる学術出版社・大学出版会・出版局はからずある。

2024-04-19 02:21:12
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

残念ながら私は目下体調がすぐれません。しかし、こういう動きがあればなんらかの役に立てるよう努力します。 同時に「歴史の司法化」は見逃せない問題なので、遠くない将来、時事評論を公開します。

2024-04-19 02:25:20
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

学説を戦わせることができないから、左派新聞や雑誌を通して一方的な論旨展開になり、論争を妨げているのです。1本「歴史の司法化」「学問の司法化」を批判する学術書があれば、学者間で無視することはまず不可能で、学術書を引用することで、一般向け研究書も発行しやすくなります。 x.com/Ertai_twit/sta…

2024-04-19 02:43:46
アーティ・コウチャスキー @Ertai_twit

@nobuko_kosuge 学者同士で学説を戦わせるのは結構ですが、不正な行いを自ら批判できないならば、権力や世論の圧力を受けても仕方ないですね……

2024-04-19 02:14:20
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

実は、私、人間に擬態している鬼なんです。

2024-04-20 01:09:52
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

私の専門分野から言うなら、「世の中には対話に値しない相手がいる」という確信は、悲惨極まりない武力紛争をエスカレーションする「正義の暴走」であり、暴力は暴力を呼び、怨恨は長引くだけである。敵対する者同士を「対話」の席に着かせられない限り、復讐の連鎖は断ち切れない。

2024-04-20 03:15:20
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

敵対する者同士の「合意」は、その双方が譲歩することによってのみ可能になり得る。互いが互いの「正義」に執着する限り、血に塗られ怨恨を残し、さらなる対立を回避することはできず、繰り返すがエスカレーションするばかりで、やがて周囲も巻き込まれていくだろう。

2024-04-20 03:20:41
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

信用を失い、後ろ指をさされ、遠巻きにされ、では、いったい誰が「得」をしているのだろうか?

2024-04-20 03:28:20
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

あえて強い言葉を使えば、いいかげんにしていただきたい。人文社会科学の分野には、マスコミから遠ざかり、地味に真理を追っている学者も少なくない。このような学者たちが巻き添えを食うのは不当で、学者という学者が派手に乱闘すること自体に懐疑と嫌気を抱いている。あえて近づかない学者もいる。

2024-04-20 03:47:34
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

司法権は学問の自由を守るべきであり、学術用語を判決などを通して定義するのは、学問の自由の侵害ないしは濫用だ。司法になんらかのかたちで関わる者は胸に刻んでいただきたい。

2024-04-20 03:51:52
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

なお、これは私自身の信条であるが、水に堕ちた犬をさらに深みに追いやることはしたくない。同時に、窮鼠猫を噛むということも忘れるべきではない。

2024-04-20 03:54:47
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

特定することは厳に慎むが、繰り返し、現下のような問題が学界の一部でいまだに類焼している現状を見れば、その学会は早晩「荒野」(TSエリオット)になるだろう。人文社会系学者のなけなしの信用も失うだろう。いわゆる「煩悩」を自制すべき時ではないか。

2024-04-20 04:01:12
小菅 信子 Nobuko M KOSUGE @nobuko_kosuge

「回復的正義」なのか、あるいは「復讐」なのか、。以前から私はこの問題について、つたない関数を使い解説してきた。 目下、社会の一部が位置する象限は、忘れないし許さない、正義は「弱者」とともにあり、つぎの報復こそ正義の成就であるという警戒すべき状況にある。国内だけの問題ではない。

2024-04-20 04:11:40