創作:真春(小噺)

真春・正月小噺。今、世界中で、私だけ。
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ワトは歩く城 @watokadu

【真春】木を隠すなら森の中という諺があるが、確かに初詣の人混みに紛れると誰が誰だか分からなくなる。だが。「ハル?何を笑っているんだ?」念の為に帽子と眼鏡で変装している真斗が春歌を振り返り首を傾げる。春歌ははにかんで繋いだ手に力を込めた。「こんなに沢山の人がいる中で、今真斗くんを→

2012-01-02 03:16:18
ワトは歩く城 @watokadu

→真斗くんと分かっているのは私だけで、それが何だか真斗くんを独占しているみたいで嬉しいんです」春歌の言葉に真斗は目を見張ったがすぐにその双眸を柔らかく崩す。「今年もよろしく頼む、ハル」「はい、こちらこそ!」微笑み合った二人はどちらからともなく身を寄り添わせた。

2012-01-02 03:16:32