菅原琢先生(sugawarataku)「議員の当選回数と議員能力との関係・相違点、政党の政治家養成法に対する提言」

久しぶりに「ゼミ」です。ちょっと作り方がわからず戸惑いましたが。
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質疑応答

Kazuki Yokoyama 横山和輝 @ecohis

@sugawarataku 素朴な疑問ですが再選そのものが政治家の能力を示す訳ではないという日本に関する実証結果があるのでしょうか? QT : 当選2回の議員が10回の議員に比べて能力があり我々の役に立つということもざらです。

2012-01-05 03:55:30
菅原 琢 新刊『データ分析読解の技術』重版御礼 @sugawarataku

@ecohis その場合に想定されている能力とは何でしょうか?いずれにしろ、自民党が当選回数に応じて厳密にポスト配分されていたという研究は多数ありますので、常識に照らして「わけではない」という論証は不要そうですね(言い換えると回数と能力の完全比例を証明する必要あり)。

2012-01-05 04:15:05
Kazuki Yokoyama 横山和輝 @ecohis

@sugawarataku もちろん能力を何で図るかによります。とはいえ能力変数とされたものが再選確率に有意に効かず,その一方で,年齢もしくはキャリアが有意に効いている,とする実証研究があるか,という質問です。

2012-01-05 04:20:11
Kazuki Yokoyama 横山和輝 @ecohis

@sugawarataku つまりここでQTさせて頂いた命題の「ざら」という頻度が統計的に裏付けられているのか,それとも定量分析でなく定性分析もしくは常識に依存するものか,という質問です QT : 当選2回の議員が10回の議員に比べて能力があり我々の役に立つということもざらです

2012-01-05 04:26:24
菅原 琢 新刊『データ分析読解の技術』重版御礼 @sugawarataku

@ecohis 例えば野中尚人先生は、自民党の自動昇進段階(当選回数でポストが決まる)においても、能力が重要だということをデータを観察することを通して指摘しています。その際の能力を示す指標は前職などで、官僚で専門的知識がある人物が、当1でも党の小委員会を仕切っている等です。

2012-01-05 04:33:49
菅原 琢 新刊『データ分析読解の技術』重版御礼 @sugawarataku

@ecohis これがもう少し計量的な実証となると組織改変や観測数の少なさから難しいですが、自動昇進段階の間にその後の選別が進んでいたのではないか、というのが55年体制下の自民党組織研究のだいたい一致するところだと思います。

2012-01-05 04:36:08
菅原 琢 新刊『データ分析読解の技術』重版御礼 @sugawarataku

@ecohis この点は定量的ではなく定性的なものです。利益団体等でロビーイングするような人たちに聞くと、そのような答えが返ってきます。もちろんそれは、それ以外の要素(この場合は特に団体の専門分野と議員のマッチング)も含まれての話ですから、定量化してできればいいのですが。

2012-01-05 04:38:45
Kazuki Yokoyama 横山和輝 @ecohis

@sugawarataku なるほど,計量的に工夫して,例えば実績によるトーナメント昇進メカニズムが90年代以降,変質したこと(あるいは変わらなかったこと)が示されると面白いな,と思いました(政治学分野の中心的な関心事ではないかもしれませんが)。ありがとうございます。

2012-01-05 04:42:31
菅原 琢 新刊『データ分析読解の技術』重版御礼 @sugawarataku

@ecohis こちらこそ、ご指摘ありがとうございました。ポスト配分は政治学でも研究されているのですが、データの壁に阻まれている印象です(民主党に限定すれば、最近ネクストキャビネットなどで徐々に成果が出始めているところです)。

2012-01-05 04:47:19

討論

沖田郁雄 @oki045

体感として、地方議員は3期目が最も影響力あり、四期目から段々下がる傾向あるやに感じます。都市部だけかな? RT @sugawarataku 当選2回の議員が10回の議員に比べて能力があり我々の役に立つということもざらです。

2012-01-05 03:54:48
菅原 琢 新刊『データ分析読解の技術』重版御礼 @sugawarataku

@OkitaI 国政でも、かつての自民党であれば初任の大臣(当選5回か6回)まではポストがあがり、それ以降は派閥領袖候補を除き専門分野に限定してえらくなるかんじでしたね。地方は、国政との関係、他選挙への出馬などもあって、当選回数=権力ではない場合が多いでしょうね。

2012-01-05 04:17:49
真紀 @19hz

岐阜県では派閥の領袖となって行く傾向があり、期を重ねる毎に(自粛 RT @OkitaI: 地方議員は3期目が最も影響力あり、四期目から段々下がる傾向あるやに感じます。都市部だけかな? RT @sugawarataku 当選2回の議員が10回の議員に比べて能力があり我々の役に立つ

2012-01-05 04:31:35
みずなす @senshuumizunasu

議長とかやって、恩給貰えたら一生食べていけるんだって。@OkitaI @sugawarataku

2012-01-05 09:40:02
沖田郁雄 @oki045

議員年金は昨年6月に廃止され、現在は移行期間にあります。 RT @senshuumizunasu 議長とかやって、恩給貰えたら一生食べていけるんだって@sugawarataku

2012-01-05 09:49:16

さらに掘り下げる考察

Yosuke SUNAHARA @sunaharay

政党が組織として議員(候補)の面倒をみるのはとても大事だと思うけど,全てを政党が自前で抱えるのも難しい。今のところ一回立候補した人がなかなか元の世界に戻れないから,そういう人をまとめて抱えないといけなくなるわけで。

2012-01-05 06:06:21
Yosuke SUNAHARA @sunaharay

その辺を両立させるのに,比例代表制は使えると思うけど,いまは非拘束名簿で,落選議員の(望み薄な)再チャレンジの場になってる。前に制度変えたときに指摘された拘束名簿式の弊害は,政権交代を受けた今は少なくなるんじゃないかと思うけど。

2012-01-05 06:09:18
yamamo @omurai

これは同感。選挙に勝つ勝たないが人気投票のように決まる現状では、政策に詳しい議員からの長期的な提案は通り辛くなってしまうかと。

2012-01-05 07:32:41
yamamo @omurai

そもそも、誰でも25歳以上になれば被選挙権が得られるのに、供託金も含めた選挙費用を捻出できる人っていうのはとても数が少ないだろうし、逆にその点が選挙にまつわるダークな金の動きが多い要因でもある印象。

2012-01-05 07:37:47
yamamo @omurai

献金というシステムはあるけど、個人への献金は法的ハードルが非常に高いし、そういう意味でも政党というものの意義が必要じゃないかと思うけど。

2012-01-05 07:39:55

さらに考察

與那覇潤(Yonaha Jun) @jyonaha

勉強になる…「派閥ボスのおこづかい」以外に落選者の面倒をみる仕組みをどう作るか。ここでも「宗族」が必要なのかな。RT @24mizushima 「菅原琢先生( @sugawarataku )「政党の政治家養成法に対する提言」」をトゥギャり http://t.co/tB6eDdDo

2012-01-05 16:33:24
古賀光生 @tuboooo

小選挙区制度だと,振れ幅が大きい分,「落選中」の議員が数多く輩出されることになるような気もしますので,その辺の手当ては不可欠な気がします。比例代表だと,割と政党がコントロールしやすそうな印象。あとは,複数の公職間の移動とかがカギなのかな? 思いつきですが。

2012-01-05 17:21:30