1997年頃からの独立起業ブームとかビットバレーの中心にいたのはフリーターになるのも「選択肢の一つ」だった我々近辺の世代だったのは、「会社に勤めて使われるよりはうまくやればもっと楽して楽しく稼げる」ってバブル崩壊前後の記憶があったからかもね。
2012-01-10 02:04:0790年代前半のバブル崩壊は不動産と株からはじまったから、「投機に走らず本業に忠実に」やっている企業ばサバイブできるっていう幻想が崩壊するのにさらに5年かかったってことじゃないのかな。当時のエスタブリッシュメントな企業にはそのくらいの余剰体力はあったのだと思う。
2012-01-10 02:08:36つまり数字がダメになっても5年ぐらいの間は「初心に帰ればなんとかなる」とみんなが思ってたからなんとかなっていた。山一證券と拓銀の破たんで「ああこりゃどうにもならないわ」ってようやく気がついて、次をどうしよう、てなったところにブルーオーシャンに見えたのがネットの世界。
2012-01-10 02:14:18そこからはじまったインターネットバブル、ゴールが「IPO」って経営者が大量に生まれた。要するに何もないところから事業を作って高く売り抜ければあとは好きなことだけして暮らせるモデル。昔のバブルはまだ株とか土地が起点だったけどそれすらなくても膨らむ泡。
2012-01-10 02:27:22もっともそれで成功できる才覚があった人たちのほとんどは、「好きなこと=新しいビジネスを創造すること」だったから、儲けたお金を次のビジネスに投資していくことでさらに儲けることができたけど、もちろん圧倒的に多いのは夢だけ見て失敗した負け組。
2012-01-10 02:30:32だから話を戻すと「フリーター」の意味が、ついでに言えば「派遣社員」の意味も、たぶん92年頃を境に変わってるんですよ。それ以前ではあくまでも「多様化した選択肢の一つ」だったのがそれ以後は「それしか選べない」人がいる働き方になっている。
2012-01-10 02:46:35なぜそう変わったかといえば、日本全体が「まだ大丈夫」の幻想を持ち続けるための歪がそこに来たから。でも「大丈夫」の幻想の中では、フリーターも派遣社員も輝き続けていないといけなかったんだと思う。
2012-01-10 02:51:31だから割を食った世代かに「バブル世代死ね」と思われるのは無理もないと思う、彼らを犠牲にしてぎりぎり「職業選択の自由」っていう既得権益がある側に滑り込めたんだから。でもこの次にある「リタイヤ後の生活保証」っていう既得権益からは零れ落ちたけどね。
2012-01-10 02:59:37昨夜の自分のツイートを見返して。バブル世代の「自己責任論」には、その上の世代の根性論と違って、実際に「上手く立ち回れば美味しい思いができる」ことを20代で刷り込まれた体験があると思う。それがいつのまにか「立ち回りによって得られるものが異なるのは当然」にすり替わった。
2012-01-10 08:41:45実際にはばくちをうつかほどほどそこそこで満足するかの選択肢が当時はまだ存在したけれど、今は後者の選択肢が無くなって、弱肉強食のサバイバルゲームに負けたらあとは落ちるしかない。
2012-01-10 08:48:50けど政治家も官僚も経営者も国を動かす権力がある人たちは勝ち組なので、がんばればより大きく勝てるように制度を変えれば、自分たちもおいしくて、加えてみんなががんばることで国力が底上げされて皆が幸せになると思ってた、でも実際にはゲームなんだから勝つやつもいれば負けるやつもいた。
2012-01-10 08:53:48負けた後を支えるだけの体力は日本(政治とか制度とか企業とか)にはもう残っていなかった。だけど勝ったか負けたかの結果は個人の立ち回り次第、という体験は残っているので、そもそも立ち回りの自由度がなくなっているということには想像力が働かない。
2012-01-10 09:00:15そしてもう一つ、「バブル崩壊で倒れたのは本業を忘れた投機に走った企業」だという論調も逆の意味で「失敗は立ち回りの責任」だという考え方につながっている。やり方次第で何とかなると思ってないと絶望するしかないから。まあ最初から希望なんてなかった世代には迷惑な話です。ごめんなさい。
2012-01-10 09:09:25大多数の人は、他人を不幸にしようとか利用しようとか搾取しようとか思っているわけじゃない、自分の幸福のために他人を不幸にすることは許されないけど自分が不幸にならないために他人が不幸になっても仕方ないと思っている。その積み重ね。
2012-01-10 10:47:12