学府、そして考えの場所

学ぶ場所のありよう、あり得方、在るべき仕方、の話。 日本独特のカテゴリ「文系」に所属する学部の多くが、「理系」に比して緩やかな学問的訓練しか受けていない、という指摘とそれに続く議論・口論・揉め事があった。 本リストはそれを受けてなされた幾つかの議論や対話の記録だ。煽りを含む文章のやり取りに私が関心を持てないので、そこは本リストには含めていない。興味の有る方は本リスト冒頭部のリンクから辿られたい。
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はやし @t_hayashi

「理系からの文系DIS! 1」というまとめをざっと見てみたけど、@AAAIAUA さんの言ってることはおおむね的を射てるんじゃないかな。http://togetter.com/li/24052

2010-05-26 03:38:23
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

@t_hayashi 複数の話題が同時に語られてますが、思ったより健全な問題意識が根底にある感じで、面白いですね。>文理

2010-05-26 03:44:44
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

「A.訓練方法(=あるべきカリキュラム)の問題」と「B.高等教育がもたらす社会階層への影響の問題」と「C.学問的カテゴライズの妥当性の問題」が、厳密に区分けされず論じられているという問題はありますね。http://togetter.com/li/24052

2010-05-26 03:46:17
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

区分けされず論じられているというのは、問題というより「難点」か。

2010-05-26 03:46:30
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

ただ、ABC3つの問題が、蛇行しつつもそれぞれ、あるタイミングにおいて意識されているように見られるので、特に混迷した話にはなっていない。ただ、ひとつひとつ明晰に問題を追及していくには、定義作業が行われないまま拡散しそうな状況ですね。

2010-05-26 03:47:27
はやし @t_hayashi

@tricken 語り口自体はちょっと煽ってるようなところもありますが、それが「擬態」であることも明らかですし、言われていること自体、「まあ、もっともかな」と思わされます。

2010-05-26 03:51:46
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

@t_hayashi 煽ってる戦略がきっちりしてますね。また、反論が出てきた時も、「その反応には一部隙があるんじゃないか?」という指摘を含意するような台詞もあり、面白いと思いました。

2010-05-26 03:54:02
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

@t_hayashi 僕自身は、「文系の訓練とは何か」という問題を修士課程でそれなりに考えたものの、日本の高等教育全体で「理系が要求されている水準に該当する、適切な文系教育」(=演習による批判的思考の養成)が養われているとは思ってないので、「そうだねえ」と思ってしまいます。

2010-05-26 03:56:09
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

整理・点検した上で、応答する価値は(自分に)あるなあと思っている。〈新自由七課〉とも関わってくるし。

2010-05-26 03:59:26
はやし @t_hayashi

@tricken ぼくは日本で、世間的に「文系」と見なされ得るところに行っていたわけですが、そうした「インサイダー」的視点から言っても、「文系教育は理系のそれと比べるとぬるいよなあ」という印象は、拭いきれません。

2010-05-26 04:02:15
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

@t_hayashi はい、僕も、院で師匠に会えなかったら、まったくもってヌルいままだったので、その点についてはまったく同意します。“文系”とひとくくりにされる各学問分野で必要とされる「演習」の標準化がまったく出来てないので。

2010-05-26 04:03:32
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

少なくとも、原典講読くらいはスパルタでやった方が良いんじゃないかと思うが、十分な量をこなしているのは、大学院の一部か、帝大の極一握りの意識の高い教員の研究室くらいじゃないかと思われる。

2010-05-26 04:06:21
はやし @t_hayashi

@tricken こちら北米だと、学部のときから、日本ではいっぱんに「文系」とされる科目についても、講義とはべつに演習の時間があり、かなりみっちり色々なことを叩き込まれます。それを考えると、日本の文系学科は学生をやや「野放し」にしすぎてるのかなあ、と思ったり。

2010-05-26 04:12:26
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

アメリカの教養といえばCross, T. P., 1995, An Oasis of Order: The Core Curriculum at Columbia College.(http://www.college.columbia.edu/core/oasis

2010-05-26 04:17:56
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

コロンビア大の古典教育は、アメリカの中でも相当に特殊らしいけれど、それにしたって日本の旧帝大でもこんなことはできなかった(『知の技法』は失敗に終わった)し。

2010-05-26 04:19:06
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

大変個人的な話で言うと、自分の研究室の教育はかなりまっとうだと思うのだが、一年足らずで逃げ出す人も居る。日本の文系教育を欧米並みにしようとしても、アカハラと区別を付けて貰えないのではないかという懸念が拭いきれない(実際、逃げ出したヒトはどう思っていただろう)。

2010-05-26 04:21:46
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

こういう、理念上のカリキュラムと、実践面での問題とが衝突するので、あんまり理念ばかり語ってもな、と思っている。かといって、理念を捨てるわけではなく、どうすれば困難が取り除けるのか、という方向で考えてゆきたいものだけれど。

2010-05-26 04:23:05
はやし @t_hayashi

あ、おれもそれは思った。RT @patho_logic: 「理系からの文系DIS! 1」だけど,文系を数学に変えても結構通用するような.実験がないからってサボりすぎみたいなことは言われたことある.   http://togetter.com/li/24052

2010-05-26 04:30:08
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

たぶん、「あるべき(究極の)文系教育とは何か」という話になれば、おそらく小室直樹の演習に近いものになるんだろうな。宮台真司が、西田亮介との対談で、小室ゼミについて言及している。:http://www.miyadai.com/index.php?itemid=895

2010-05-26 04:31:28
糖類の上 @tinouye

@tricken 「知の技法」はやはり失敗だったのでしょうか?そもそもどうなれば成功だったのかさえ私はわかってないけれど。ただ基本的に日本はいまだに表面的なファッション性で学問を測ってしまいがちで、地道な研究とはどういうものかを理解されてもいないけれど。

2010-05-26 04:31:55
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

確かに、小室氏くらいやれば「文系」というカテゴリは実質的意味を帯びる。でも、そんな教育が出来る「いわゆる文系所属の教員」は、一握りしかいないだろう。そこが問題なんだな。教育制度を支えるさまざまな諸前提が、小室ゼミのような存在を標準化しきれないという難点を、解決できない。

2010-05-26 04:32:34
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

.@tinouye 僕は『知の技法』シリーズそれ自体は有益だったと思いますが、いわゆる「リベラルアーツ」を、高等教育のうちの学部カリキュラムとして有効なものにする、という目論見として評価した場合、あまりうまく行かなかったと思ってます。

2010-05-26 04:33:51
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

船曳さんの話は個人的にけっこう熱心に読んだわ。

2010-05-26 04:34:11
糖類の上 @tinouye

@tricken その点では仰る通りですね。遠い目標に対して第一歩は踏み出したけど、そのあとが存在しなかったといえるでしょう。

2010-05-26 04:35:24
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

僕は、自力で小室ゼミ的な環境を自分の手元になんとか引き寄せてきたけれど、自分で探したり、学友に積極的に頼ったり、しかるべき所に学費を払わないと、得られなかったよ。「対話的知」の構築を個人で掻き集めるというのは、時に徒労感を与える。自分は楽しいから、それでもやるけど。

2010-05-26 04:36:51