『なぜ中年女性は嵐が好きか』

中年といっても差し支えない年齢に差し掛かって、突然はまってしまった嵐。その自分でもよくわからない感情を、なんとか冷静に分析してみました。
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『なぜ中年女性は嵐が好きか』その8「二宮担当の中年女性」⑥

おまけに歌を作ったり、演技がうまかったり、実はトークもさりげなく全体のバランスを把握して調整したりしてなかなかの器用さんなのでそれがまた中年女性を遠ざける結果となっています。私がいなくてもあの子は大丈夫だわ、とこうなってしまうわけです。そう。ここ、ポイントです。私がいなくても。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その8「二宮担当の中年女性」⑦

『なぜ中年女性は嵐が好きか』のいくつかのポイントで、やはり個人差はありますが年を重ねて真実の母性本能の存在に否が応でも気づかされている中年女性にとって、嵐を愛するということは、自分の母性の在り方に気づかされるということでもあるのです。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その8「二宮担当の中年女性」⑧

まだ、自分の内側にある『母性』というものの存在に直面したことのない若いお嬢さんにとっては、二宮君は『くすぐるタイプ』とされるのです。でも、本当に弱い子供やら弱い夫やらの世話をなんとか母性本能を総動員して乗り越えてきた中年女性には、ニノは『手のかからない子』と判断されます。『手のかからない子』の担当になることは、中年女性にとってはまるで意味のないことです。手がかかってくれないとむしろつまりませんから。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その8「二宮担当の中年女性」⑨

ただ、今度、中年女性がさらに老年女性になり、自分が男だったのか女だったのかもうそんなのどっちも同じよねくらいのところまで行くと、『あの子はクレバーだわ』とニノ担になることもまま、あります。ニノ担、老女多し説です。ここはまた違うカテゴリなので次回。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その9「番外編ニノ担」①

中年女性にニノ担はほとんどいないと書きましたが、唯一例外があります。というか、期間限定的ニノ担なるものが、中年女性にもあるのです。それは…  

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その9「番外編ニノ担」②

家庭も安定し、仕事もまあまあ、人生がまるでメリーゴーランドのように同じところをくるくるまわり続けるかのようになってしまった中年女性にも、ふと立ち止まることがあります。あるいは、人生を変えたい、変えなければいけないと突然思い立つことも。そんな時、嵐好きな中年女性は…

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その9「番外編ニノ担」③

瞬間的にニノ担になることがあります。迷っている自分、立ち止まっている自分に、心の中のニノが優しく話を聞き、そしてあの潤んだ瞳でじっと見つめ、時には力強く「それがあなたなんだよ」「それでいいんだ大丈夫」と語りかけてくれるのです。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その9「番外編ニノ担」④

中年女性の悩み、戸惑いは
  松潤→聞かせたくない。できれば夢の中で18歳くらいの自分で松潤    と語りたい。
 相葉→話しても聞いていない。いや、相槌は打つけど実はちゃんと     聞けてない。
  櫻井→優等生的答えが返ってきそうだし、親身になりすぎそうで     申し訳ない。
  大野→相談事は論外。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その9「番外編ニノ担」⑤

そんな中、突然、ニノが浮上してくるのです。嵐好きの中年女性は嵐に元気と活力をもらって日々を過ごしているので、何かと心の片隅で彼らがわちゃわちゃしているのですが、悩んでいるときこそニノです。二宮君との妄想トークで、突然、励まされたり答えが見つかったり。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その9「番外編ニノ担」⑥

今までとばして聞いていたニノのソロを改めて聞き返してみると、妙に心に沁みてしまったりします。若いニノ担が涙を流す歌詞も、歌詞が若いわ…底が浅いわ…などと密かな感想を抱いていたにもかかわらずです。悩む中年女性、期間限定ニノ担現象です。ちなみに悩み解決とともにまたもとの担当に戻ります。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」①

ラスト、大野担です。…が、一番の難題をラスポスに持ってきてしまいました。今回の分析にあたって、周囲の中年女性にアンケートしてみたのですが…その結果もおそるべきものに…!!

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」②

怪物君効果もあってか、今やリーダー大野は嵐①の人気者になってしまったようです。しかもその人気は老若男女、理由も多岐にわたっています。怪物大野が好きな子供たち、ジャニーズは好きじゃないけど、なんか最近よく見る大野君ていいわよねのライトオタ。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」③

嵐に興味のない中年女性も、強いて選ぶなら大野君、状態になっている2011-2012。これがかつて嵐結成時に「大野智ってだれ?ざわざわ」と言われ、コンサートに自分のうちわを見つけるまで、自分のファンはいないとかたくなに思っていた大ちゃんなのです。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」④

なので、今までのように、厳密なファンのタイプを絞り込んで解析することが非常に困難になっています。加えて、筆者が大野担なので、今回だけは『中年女性はどうして大野君が好きか』でお許しいただきたいと思います。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」⑤

大ちゃんは、初回でも書きましたがとにかく『ギャップ王子』です。ぼーとしているかと思えば歌とダンスでスイッチが入ると別人のようなキレと色気。不器用そうで、実は様々な役を演じ分ける演技者。優しそうでいて、なんだかちょっと頑固一徹なところもあるかと思えば、でもやっぱり泣き虫だったり。

童顔だけどなぜかお爺ちゃんぽいから、エッチなことなど考えてないのかと思いきや、結構へヴィなスキャンダルが発覚しちゃったりします。なら女好きなの?!!とドキドキしているのに、にのや潤君ともセクシーな絡みを見せ、え。男の子もいけちゃうの?魚だけじゃないの好きなのは?とまたドキドキ。

ギャップどころか裏が表で表がまた裏になるということがたくさんあります。ダンスも、センターで踊るとどっから出してんだそのフェロモン、なんだその軸のぶれなさは?!!とオタを泣かせますが、脇に回った時のできるだけ景色になじもうとする手抜き加減はもう誰の目もごまかせません。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」⑥

というわけで、大野智は万華鏡です。そう。くるくると光を受け、回転しながら様々な美しい模様を作り出す、あの万華鏡なのです。でも、周りの筒の部分が千代紙などではなく地味な手すき和紙かなんかでできているので中々手にとってはもらえない。でも一度覗いてしまったら、もう逃げられません。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」⑦

大ちゃんにどっぷりはまってしまった中年女性に共通していることが一つだけあります。それは『恋したいのよ!!!させろバカ!!!』と常々思っているのです。この『バカ』という罵りは、冴えない彼、くたびれた同僚、自分を『ママ』と呼ぶかつての輝いていた恋人に対してのものです。

大野智は、中年女性に恋をさせてくれるのです。それはほかのメンバーも皆、そうです。けれど大野君への恋情はあまりにも新鮮なのです。というのは、彼はかつて恋した誰にも似ていないからです。あまりにくるくると色々な面を見せてくれる万華鏡に、ついていくだけがやっとの恋。

他のメンバーに似た男たちを中年女性は知っています。あるいは、思い描いたことがあります。だからファンになりました。でも、大野君だけはどのカテゴリにも入らない。高校時代に似た子がいたかもしれません。授業中いつも寝ていて、ぼーとしてるけどふと見せる横顔は端正で…

文化祭でいきなりマイク持って歌いだしたらその歌声がすごくて、しばらく一か月くらいはもう後輩までがキャーキャー言って教室まで見に来たけど本人があまりに地味で、寝てばかりいるので人気は一過性に終わってしまった彼。

その彼にちょっと興味はあったけど話もろくにしたことないまま卒業してしまった。優しくて面白いバスケ部の相葉君とか、生徒会長の櫻井君とか、ちょっとワルで顔の派手な松本君とか、暗めだけど顔はいいよねと評判の二宮君とか。彼らを好きになるのに忙しかった。でも中年になった今は…

心ゆくまで大野君に恋できるのです。中年になったから。好きになってもらおうとか、付き合いたいとか、あわよくばセクシャルなことも云々とか思うから恋は楽しくてつらいものだったけれど、ただ相手を見て、愛おしんで、そしてもっともっと知りたいとだけ思える恋こそが中年女性の醍醐味なのです。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」⑧

いつも自然体でいるようでいて、心の奥底までは決して見せてくれてないような大ちゃん。意外なことができて、意外なことができない大ちゃん。可愛いのにセクシーで、おっさんなのに赤ちゃんみたいで…とまあ、次から次へと新しいものを打ち出してくる彼を、中年女性はわくわくと楽しむのです。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』 あまりに漠然としたタイトルで始めた呟きですが、ラスボスで〆です。我々中年女性はやっぱり、『恋』が必要なのです。『愛』なら知っています。結婚もしました、長く付き合った男もいました、子供も産みました。暖かくて時々イライラするけど永遠に続きそうなこの感情。

でも『恋』は?? ドキドキしたり、もっともっと知りたいと思ったり、ちょっぴりがっかりしたり、でもまた強く強く好きだと思ったり。ただ会いたいと願ったり。私たちを何年か前まで楽しませたり悲しませていたあの感情。不安定で、いい加減で、でもとてもぴりぴりと『微炭酸by相葉』なあの気持ち。

我々中年女性は、やっぱり心のどこかで永遠の少女です。109で買い物してると店員に敬語使われるようになったり、かつての恋人から「ママ、パンツないよ?」と風呂から叫ばれたり、通勤電車の窓に映る自分のありえない法令線の深さに愕然とするとけれど…

過去への悔恨、未知への期待、ここではないどこかへの憧れ、彼ではない誰かへのひそやかな願望。これらすべて、我々中年女性の嵐への愛情の理由です。

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」⑨

大野担はその中でも最も恋したい女性の多いグループといえるでしょう。それは裏を返せば、かつて若かりし頃、たくさんの、あるいはとても質の良い恋愛をこなしたということが言えます。恋の記憶が強くあるからこそ、大野担は大野君を求めるのです。 

『なぜ中年女性は嵐が好きか』その10「大野担当の中年女性」⑩

大野君は、実はどのアイドルよりもしたたかで、そして手におえない男の子なのです。お金にも肉体にも料理にもなびいてくれる気配がしません。いろいろ差し出しても、もぞもぞ何か言いながら、ダウンベスト羽織って釣りに出かけてしまいそう。

今までの実人生で行ってきた恋愛の手管が、大野君には全く通用しません。もし彼がリアルで恋人だったら本当に困惑するかも。べったりでいてくれるかと思ってたら全然メールもくれず、「絵、描いてた」とか無精ひげでふらっとやってきて、そのくせ大変巧みなキスなどしてくるかもしれないのです。

アイドルだからこそ、大野担は心から彼を愛せます。意外性全てを楽しめます。掴みどころのない大ちゃん。実際に恋人だったら激しい愛を誓ってもあの優しい笑顔でやんわりと逃げられそうだし、かと思えば釣りに一緒に行ってあげただけで「すげーうれしー」ととびきりの笑顔で抱きしめてくれそうです。

あ。私の妄想が止まらなくなってきました。大野君の魅力のひとつに、あらゆる妄想にすんなり対応できる柔らかなキャラクターというのもあります。王子様もできるし、貧乏人もできます。