「現場を知らない」という橋下論法の罠
- neisanxneisan
- 6116
- 0
- 1
- 1
昨日寝ながら橋下市長vs山口教授の討論について考えた。橋下氏はやはりレッテル貼りがうまい。そして論の展開よりも言葉拾いにたけている。彼によると教授という仕事は「研究者」であって、現場のわからない人らしいが、山口教授は残念ながらそのレッテルの貼り方に同調してしまった。①
2012-01-18 10:27:40しかしよく考えてみると、そもそもそのレッテルの貼り方に問題はないだろうか。確かに大学教授は研究者ではある。しかし教育現場で働いている一人物だ。橋下氏が彼らは現場を知らない、と言うが実は現場にいるのは教授の方で、政治家は四六時中その場にいるひとではない。②
2012-01-18 10:31:37しかし世間一般では何故か、大学教授は教育者ではなく、研究者としての面が強調されすぎていて、前者の姿は忘れられている。これは何故だろうか。大学時代に学業にコミットすることが少なかった人々はもしかしたら教授に教えられたという感覚が欠如しているのかもしれない③
2012-01-18 10:34:49こうした世間一般の認識と、橋下氏の言葉選びによって、山口教授は象牙の塔的な研究者のレッテルが貼られてしまったのではないか。否定しなければいけないのはそこだったはずだ。「いやいや橋下くん、あなたよりも現場にいるのは私の方で、あなたの言っている現場なんて高みの見物だろ?」と。
2012-01-18 10:39:07大学教授は世間一般の認識から研究者として見られ、現場をわきまえないものとして捉えられてしまった。ここが橋下氏の勝利の秘訣である。だがしかし、まだ世間では象牙の塔と考えられていない小中高の先生に対しては橋下氏はどの様なレッテル貼りをしていくのかが気になる。まさか「現場を知らない」⑤
2012-01-18 10:49:00なんていうはずはないだろう。きっとそうした小中高の先生に対しては、「行政の苦しみが何も分かっちゃいない、君たちは小さい視点で考えすぎで、大きなものを扱わなきゃいけない行政の現場をきっと理解してないよ、浮世離れしてるよ」といった発言を提示してくるだろう⑥
2012-01-18 10:52:51そしてアタフタとなった教育者に対して最後の切り札となるのが市場原理の導入である。何故ならば彼の感覚では教育現場は「内に籠った現実離れした」集団であるからだ。こうした論法で橋下氏は人々を論駁しているように思えるが、実際つぶさに見ると(見なくても)彼の論の脆弱さが理解できると思う⑦
2012-01-18 10:57:34だからこそ橋下氏の得意とするレッテル貼りには気をつけて教育を語らなければ、討論者はすべて彼の自家薬籠中になってしまうだろう。大体教育現場で市場原理を導入して迷惑したのはゆとり世代だよ。市場は介入しなかったけれど、方法的にはシーズンのショッピングと変わらなかった。⑧
2012-01-18 11:01:48数年でやっぱりゆとり教育はやめます、と言われた時びっくりしたのをいまだに覚えている。「はっ?教育って数年でわかるもんじゃねえやろ?てか教育とか学業ってそんな流行りできめていいんかいな?」という問いが。それがもしこれからの大阪で政治主導による教育になると顕著になるんやろうなと⑨
2012-01-18 11:05:32思うと、何だかその方がわけのわからん人材を創り出してしまいそうな気がするんだけれどという一抹の不安がありますわ。どうかこうしたことを一番の現場にいる、小中高生に気がついて欲しいなと思い朝から連続ツイートをしてしまいました。完
2012-01-18 11:08:45