#twnovel かぐや姫のいるらしい垣根の近くや家の側、多くの男が群がりました。家に仕える者ですら容易に姫を見られないというのに、男達は眠れぬ闇夜に忍んでは垣根に穴を開け、姫を見たかと言っては騒いでおりました。こうして「夜這い」という言葉が生まれたとか…。 #竹取物語意訳 8
2012-01-25 23:56:10#twnovel 姫どころか誰の姿もない場所をうろうろ歩いても成果のあるはずはなく、ではせめて姫の家の者に口をきいてもらおうとしても全く相手にされません。あたりを離れられぬ貴公子たちが、夜を明かし、昼を暮らし、やがて愚かな男からこれは無駄だと来なくなりました。 #竹取物語意訳 9
2012-01-26 00:07:36#twnovel それでもなお、色好みと評判の高い貴公子がかぐや姫を求め通い続けました。石作(いしづくり)の皇子、車持(くらもち)の皇子、右大臣阿部の御主人(みむらじ)、大納言大伴の御行(みゆき)、中納言石上(いそのかみ)の麻呂足(まろたり)の五人です。 #竹取物語意訳 10
2012-01-26 00:18:36#twremix 光り輝く海原を見れば、狸の翁の悩みは消え、急がなくでも良いのだと安堵に包まれました。そして南大陸の北端へ交易船がとうとう到着し、春の歌が船の帆に歌う様になったので、狸の翁は自動二輪車のガソリンを港町でいっぱいに補給し、波止場で船とお別れをしました。@1_dark
2012-01-26 00:01:43#twremix 名の知れ渡っていた狸の翁の旅の無事を祈って、酒場で飲み会が開かれました。ある者は自動二輪車の名前を聞きました。「カレーレだよ。速いって意味さ」酒場の宴は三日続き、時折カレーレを欲しがる者も現れましたが、狸の翁は「旅の足だから」と突っぱねたのでした。@1_dark
2012-01-26 00:11:37#twremix 狸の翁が港町を発つと聞いて、宿の者、商店の者、波止場の者までが見送りに来ました。翁が「いつでも、毎年来とるじゃろう。そんな見送りは要らん」というと、小さな女の子が「これをあげるよ。縁を呼ぶ、不思議なカンテラ」と蛍袋の形したカンテラを差し出しました。@1_dark
2012-01-26 00:17:15#twnovel 誰の姿もない場所を走っても発見のあるはずはなく、狸の翁はやっとの事で大きな街道へ出ると、自動二輪車をふかして一目散に南大陸の真ん中へ向かって走り始めました。メトロノームの少女からの手紙の消印がそこだったから。気持ちよいエンジンの呻りが響きました。@1_dark
2012-01-26 00:24:47#twremix 付け加えておくと、南大陸の中央へは簡単には辿り着けません。遠い。それにメトロノームの少女、渡りウサギ、旅ぎつねの三人に上手く会えるだろうかって懸念もありました。鳥に依頼して手紙を出しましたが芳しい文は届きませんでした。渡りの季節は過ぎてましたしね。@1_dark
2012-01-26 00:37:04コソッ|ω・) #みなさんどうやって創作タイトル決めてるんですか キーワードそのままか、天から降って来るのを待つか、いつまでもうだうだうだうだ(エンドレス)悩んで決められないか、そうこうしてる間に仮題が正式タイトルに昇格
2012-01-26 00:38:22じっくり考えてみるのですが、結局ひらめきとか天啓が降りてくるのを待ちますねえ。しかしじっくり考えたタイトルには愛着も湧きます。創作は気まぐれとKJ法使ってますが題ばかりは場当たりです。よくよく凝って付けるものもやはり、あるけれど。 #みなさんどうやって創作タイトル決めてるんですか
2012-01-26 00:50:09「オヤオヤ詐欺にやられた…」「どんな詐欺?」「『親、親!階段落ちて骨折したから金振り込んで!』って」「馬鹿か!実家に確認するだろ普通」「いや俺、田舎に両親いないし…」「なら尚更騙されんなよ!」「だって…生き別れの親父かと思って、嬉しくて…」 #twremix @dappennda
2012-01-26 08:05:05#twnovel 少しでも綺麗だという評判を聞くと自分の女にしたくなるこの五人の好色貴公子たちは、かぐや姫会いたさに食事も喉を通らず、思い焦がれては姫の家でたたずみますが、やはり成果はありません。手紙を書いても返事はなく、切ない胸の内を歌に詠んでも同じ結末。 #竹取物語意訳 11
2012-01-27 00:08:40#twnovel 真冬の雪、氷。真夏の太陽。貴公子たちは諦めることなく、かぐや姫の家へと通います。ついには翁を呼び出して「娘をくれ」と伏し拝み、もみ手までする始末。けれども翁は「実の娘でございませぬゆえ、思うようにはなかなか…」などと答えるばかり。 #竹取物語意訳 12
2012-01-27 00:11:16#twnovel 月日だけがどんどん過ぎていきます。家に帰った貴公子たちはうつうつ悩み、神に仏に祈りを捧げ、「いやいや、どんなにかぐや姫がつれなくても、いつかは必ず誰かと結婚するのだから」と自分自身に言い聞かせ、また望みをかけて姫の家へと通うのでした。 #竹取物語意訳 13
2012-01-27 00:17:43#twnovel うろつく貴公子たちの様子を見かねた翁は、ある日かぐや姫に言いました。「かわいい姫や。仏の生まれ変わりとはいえど、お前をここまで大事に育てたこの翁の気持ちをくんで、少し言うことを聞いてくれるかね」「まあ、当然のことですわ」かぐや姫は答えます。 #竹取物語意訳 14
2012-01-27 00:23:53#twnovel 「わたくしが仏の生まれ変わりだなどと。ずっと翁が親だと思っておりました」かぐや姫の言葉を聞いて、翁は感激しました。「けれどね、姫や。翁はもう七十過ぎだ。明日の命も知れぬ身だ。一族繁栄のためにも、結婚しはしないかね…」 #竹取物語意訳 15
2012-01-27 00:34:48