「さまよえるオランダ人」オランダ式メゾットについて

「さまよえるオランダ人」(=Flying Dutchman) たちの、オランダ東インド会社(=VOC)設立から、KLMオランダ航空まで、オランダ式メゾットについてまとめました。
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TOMOKO TAKE / タケトモコ @TTAKE_NL

ベジタリアンでもあった、リヒャルト・ワーグナーが28才で完成した作品「さまよえるオランダ人」(=Flying Dutchman) は、元来、オランダ人船長が風(神とも言われている)から呪われて、その船が幽霊船となって、船長がひとりぼっちで永遠にさまよい続ける、という悲しい話だ。

2012-02-06 18:18:57
TOMOKO TAKE / タケトモコ @TTAKE_NL

オランダの東インド会社(=VOC)は、1602年にオランダで設立され、18世紀末まで続いた世界で初めての株式会社だ。実はこの2年前の1600年、英国で東インド会社が設立されていたが、いわゆる株式会社の形式はとっておらず、その規模もオランダの東インド会社の1/10以下だったそうだ。

2012-02-06 18:23:09
TOMOKO TAKE / タケトモコ @TTAKE_NL

この当時のオランダと英国の関係性から、英国がオランダに対して持っていたネガティブなイメージが、現在も言葉として残っている。ダッチアカウント(割り勘)、ダッチロール(8の字飛行)、ダッチワイフなど、オランダ人を侮辱しているとしか思えない言葉が、イギリスから数多く生み出されていった。

2012-02-06 18:30:38
TOMOKO TAKE / タケトモコ @TTAKE_NL

日本でかつて、個室付特殊浴場の通称として「トルコ風呂」という言葉が使われていたが、トルコ人学生の抗議運動がきっかけで、1984年には正式に「ソープランド」と改称された。しかし、男女同権がいち早く進んだはずのオランダで、ある種、差別的な呼び名が残っているのは、不思議でならなかった。

2012-02-06 18:36:12
TOMOKO TAKE / タケトモコ @TTAKE_NL

先ほどのリヒャルト・ワーグナーの「さまよえるオランダ人」(=Flying Dutchman) の話に通じるのだが、この「フライング・ダッチマン」は、KLMオランダ航空(オランダ王国航空会社)のマイレージ・サービスの名称として、正式に採用されていたのが、何ともオランダらしい。

2012-02-06 18:47:33
TOMOKO TAKE / タケトモコ @TTAKE_NL

オランダは、ネガティブイメージを持つ名称に対して、抗議するというより、むしろ発想を180度転換、自分たちのおかれた状況を逆手にとって上手く利用している。こういうオランダ人のユーモアと知性が、小国でありながらも、今なお先進国として生き残ってこれた理由の一つではないかと感じている。

2012-02-06 18:56:39