悲惨物語（連載中）

石橋トモ（まんどらごらP） @isibasitomo

「おかえりなさい」背後からの声。俺は無言で家の扉を開けると少しの間だけ開いた扉に手を添えてから―――妹が入れる間を作り――― 家に入った。「ありがとうございます」妹もそれに続く。 #シスタープリンセス #悲惨物語 #ss

石橋トモ（まんどらごらP） @isibasitomo

廊下を歩く俺の背後から続く声。「あの、兄上様」妹の言葉に足を止める。暫しの沈黙。そしてこうする事が当たり前だったかのようにそれに促されて続ける。「あの、私、帰って来ました」「そうだね・・・おかえり」#シスタープリンセス #悲惨物語 #ss

石橋トモ（まんどらごらP） @isibasitomo

「もしかして、ご存知だったのですか？」「いや、なんでそう思う?」答えて心の中で舌打ちした。#シスタープリンセス #悲惨物語 #ss

石橋トモ（まんどらごらP） @isibasitomo

会話。俺が妹の言葉に答えるのは仕方ない。無視する訳には行かない。無視と言う意思の発露は俺が妹に持っている感情を知らせてしまうから。#シスタープリンセス #悲惨物語 #ss

石橋トモ（まんどらごらP） @isibasitomo

「その・・・全然驚いていないように見えたものですから」妹の言葉。「そんな事はないよ・・・ただ・・・」「ただ？」#シスタープリンセス #悲惨物語 #ss

石橋トモ（まんどらごらP） @isibasitomo

『俺とお前の距離がどれほどであっても、俺の中からお前の存在が消える事はなかったから』#シスタープリンセス #悲惨物語 #ss

石橋トモ（まんどらごらP） @isibasitomo

とは言わなかった。ただ妹に背を向け「そんな事はないよ・・・お休み」と手を挙げて部屋に入った。#シスタープリンセス #悲惨物語 #ss