なぜ合肥なのか?他の巣湖沿岸ではダメなのか?魏にとっての価値の源泉は何か?呉にとっての価値の源泉は何か?考えるべきことは多いが、考える人は少ない
2012-03-01 17:31:36@sweets_street 材料さえそろえれば、簡単に分かると思いますよ。暇があったらどこかで解説しましょう。今でも直感的には掴んでますが、直感で説明してもダメですから
2012-03-01 18:11:28@Jominian 歴史的に寿春-合肥ラインが淮河流域と長江流域を結んでいたので、必争の地なのはなんとなくわかるのですが、なんとなくしかわからないので、詳しく説明いただけたら幸いです
2012-03-01 18:25:22合肥はその名が示すとおり、肥水の合する地である。施水と肥水が合する土地であると言う。施水と肥水はともに成徳県広陽郷より流れ出る水であり、一方は南に巡り巣湖へ、もう一方は北へ巡り淮水へ注ぐ。
2012-03-01 22:52:44古来より、土地が価値を持つのは交通の要衝であることが多い。合肥もその例に漏れていない。合肥は、魏の揚州における拠点である寿春と水路にて繋がっている。また、合肥より南に出れば水路を通じて建業とも繋がる
2012-03-01 22:54:30合肥を持つということは、長江から淮水への、最も良好な交通路を訳すことができるということである。合肥を無視し、迂回して進むこともできるが、その場合は、合肥を包囲するか、或いは良好な交通線を外れるかしなくてはならない
2012-03-01 22:56:56古代の軍隊が補給によって行動するのは、河川を使わない限りは不可能である。陸上輸送はコストが掛かりすぎ、大なり小なり現地調達が必要になる。したがって、大軍の移動は河川に沿って行うのが最も理想的である。
2012-03-01 23:01:01そうして見た場合、淮水より建業へ大軍を送り込むのに最も適したルートが、寿春-合肥-濡須のラインである。特に合肥は、施水から肥水へと大迂回無しで輸送路を移すのに、必ず通る必要がある場所である。
2012-03-01 23:03:29つまり、魏としては、合肥を押さえておき、堅固な城を築けば、少数の戦力で敵の兵站に大きな負担を強いる事ができる。非常に費用対効果の大きい拠点である
2012-03-01 23:07:19呉としてはどうか。合肥を押さえれば、それを手に入れていない状態に比して、非常に楽に大軍を淮水流域まで送り込めるようになる。呉にとっても、保有したい拠点である事は間違いない。
2012-03-01 23:09:49だが、一つ重要な点として、合肥そのものは、交通路を構成する土地でしかないということがある。呉が合肥を保有すれば、寿春を窺いやすくなるが、それだけである。直接寿春を攻撃し、成功する見込みがあるならば、合肥は無視して構わない。それが後年の呉の戦略の変化に現れている
2012-03-01 23:11:16魏としても、合肥を取られれば寿春を守り難くなるが、それだけである。合肥の去就が魏呉のミリタリーバランスを大きく動かすわけではない。
2012-03-01 23:14:21合肥の去就そのものが両軍のミリタリーバランスを動かすわけではなく、ミリタリーバランスを動かしやすくすると言うことである。呉が合肥を領有しても、絶対的な戦力差を覆せない限りは淮水に臨むことはできない
2012-03-01 23:16:39