【3/10】テーマ:手首【#同題ssTB】
バニーに手首を掴まれトイレに連れ込まれた。離せって喚いても離さず、あの綺麗な目で睨まれるだけ。なんだってんだよ、エライ不機嫌じゃん。冷たい壁に押し付けられ、捻り上げられた手首が痛い。目の前にあるバニーの顔。え?泣いてる?潤んで濡れる目。だからキスしてやったんだ<手首> #同題SS
2012-03-11 03:10:17@home 背中合わせに両手をあげて。手首を掴まれ引っ張られるまま体重を乗せる。ぐっと伸びてストレッチ。背中に感じる僕より高い体温と擦れ合う感覚。「おまえ運動した後でも冷やっこいなー」「おじさんの手汗気持ち悪いです」「っだ!」今度は僕が手首を掴んでハイ交代。<手首> #同題ss
2012-03-11 03:07:15<手首>左手首に横切る白の、緑の縁取りを指先で撫でた。彼はまだ眠っている。このまま目を覚まさなければいいと、ぼんやりと思った瞬間、不安を煽る警報のような音が彼の手首と僕の手首から鳴り響いた。彼は飛び起きて「行くぞバニー!」と。ああやはり、その言葉を、聞きたかった。 #同題ss
2012-03-11 02:49:07「慣れましたか」「慣れたっていっちゃ慣れたけど、やっぱ利き手が使えねえってのはイライラすんな」彼はしかめ面をした。「手首から先で済んでよかったです」「そういうもんかね」「斎藤さんご自慢の筋電義手ですし」「これでロケットパンチとか打てねえかな」僕は思わず笑った。<手首> #同題ss
2012-03-11 02:01:28冷えた指先を添え、ぬるい外耳を寄越し、次いで祈るように熱い口付けを落として。密やかに繰り返してるお前を抱きしめてやれないのを許して欲しい。<手首>#同題SS
2012-03-11 01:58:16「そこで脈を測るのは結構難しいんだ」言いながら彼は手首に当てていた僕の指を掴むと首筋へと導いた。「あ」「な、こっちの方が分かりやすいだろ」彼の笑顔を見つめる。「キスしていいですか」「…わざわざ聞くか」「脈、早くなりましたね」笑う僕の手首を強く掴んで引き寄せた。<手首> #同題ss
2012-03-11 01:56:15ささやかな細さの、けれど消えぬ強さの疵痕は、確実にお前を騒がせると思っていたんだけどね。実際は見せても態度は何もかわらなかった。こいつ俺に興味ねえなーって思ったよ。ん?だからさ。いつから惚れたかって聞いただろ。そこからだよ。<手首>#同題SS #ss_tb
2012-03-11 01:48:26ふにゃふにゃに融けた甘い声が私を呼ぶ。娘の目から見てもちょっとみっともないくらいにやに下がった親バカそのもの。そんな顔してるクセに、人波がごった返す道向こうから細い悲鳴が聴こえてお父さんの右肩が微かに跳ねた。空耳の呼び出し音。そこに絡むモノはもうないのに。 #同題ss <手首>
2012-03-11 01:46:08喪失感とそれに伴う違和感に左腕を見て思わず零れ出る笑みを噛み殺す。確かにあったはずの日常、それも少し煩わしいなと思う瞬間すらあったそれが今その場所にない。そっと手首に唇を寄せて囁くのは。「Bonjour Heroes」 <手首> #同題ss
2012-03-11 01:43:50「まてよ、バニー!」追いかけてきた虎徹さんについに手首を掴まれてしまった。ああ どうしようはやくはなしてほしい 僕の拍動が気持ちを伝えてしまう前に!<手首> #同題ss
2012-03-11 01:41:58規則正しいリズムを耳にして大きく安堵の溜息をつく。自分でも馬鹿げたことだと思うが習慣はそう簡単には変えられない。隣で寝ている存在を確かめる。夢ではない。自分よりも少し細い手首にKissをして実感する。並んで迎えることのできる朝に幸せを噛みしめる。〈手首〉#同題ss
2012-03-11 01:41:30…案外ごつい。押さえつける節くれだった感触。鍛えられた胸、割れた腹筋。気痩せするんだこの人。琥珀色がどこか嬉しそうに覗きこむ。その胸に噛みついてみようか。手首を掴まれ組み敷かれた身体が考える。僕だってされるがままじゃつまらないんですよ、おじさん。 <手首> #同題ss
2012-03-11 01:27:44初めて身に着けた時は誇らしかった。初めて出動の連絡を受けた時は緊張した。違和感も次第に薄れ、長い時間を共に過ごしてきた今では愛着も湧き、身体の一部の様な気さえする。これからも宜しく頼むよ…ヒーローでなくなる、その瞬間まで。 <手首> #同題ss 【空】
2012-03-11 01:13:44「初めて握手した時の事覚えてるか?」・・・ええまあ「3回目の出動の後だったな。お互いツンケンしてて、これじゃイカンって俺が「仲直りだ」て手を出したら、お前にっこり笑って手を出して・・・ぱっと手首返して俺の手払ったろ」虎徹さんが手首を包む。今は深く反省しています。<手首>#同題ss
2012-03-11 01:02:43「...離して!タイガーが、タイガーが!」飛び出そうとするブルーローズの手首を掴んで引き寄せた。「大丈夫です、あの人はちゃんと帰ってきます」彼女に告げる言葉を同時に自分に向けた「彼は僕の相棒なんですから」僕はあのひとを信じている<手首> #同題ss
2012-03-11 00:56:01「来週の水曜日。空けといて」伝説のヒーロー、彼が生前身に付けていたと言う旧式のPDAには、ボイスメッセージが1件だけ残っていました。深い余韻が残る声音は優しく、調査は済んでいる。相棒の声だよ。と先輩研究員は言いましたが、私には恋人の誘いのように聞こえたのでした。<手首>#同題ss
2012-03-11 00:52:22霞み掛かった視界で彼だけが鮮やかに映る。組み敷いて見下ろした先、潤んで艶を帯びる緑は息をのむ程美しかった。ああもう全て咀嚼し嚥下してしまいたい! 堪えきれず、視線を合わせたまま舌なめずりをする。――途端、押さえ付けた手首に、じわりと汗が滲み出た気がした。<手首> #同題ss
2012-03-11 00:42:18ブロンズの夜は無音ではない。車の音、遠い酔っ払いの喧噪、怒声。それらが壁の向こうからの音が部屋の静寂を深める。掌の上、手首の鼓動だけが喋っている。無言のままで僕らは孤独をシェアする。 <手首>#同題SS #ss_tb
2012-03-11 00:39:41「手首は俺の方が太い」と差し出す手首を握りしめる。巻かれたPDA、一瞬でも外す事などあるのだろうか。「手の平は僕の方が大きいので貴方の手首なんて簡単に掴めてしまいますね」子供染みた対抗をしてしまうのは、貴方には到底敵わないと思ってるから。知っているんでしょう?〈手首〉 #同題ss
2012-03-11 00:36:22夢を見る。父さんと母さんの。微笑みながらどんどん僕を置いて遠ざかっていく。泣きながら追いかけるのに追い付けなくて二人はいつしか消えてしまう。僕はしゃがみ込んで泣き続ける。そんな時必ず彼の声が僕を現実に引き戻して、僕は夢の恐怖から彼の手首を握って離せなくなる。<手首> #同題ss
2012-03-11 00:25:29青ざめた顔。どんどん荒くなる呼吸と、布団の上に投げ出された手首。その細さと浮いた血管をまだ覚えている。時々手に取っては脈を確かめ、まだ生きているんだと確認もした。「何ですか、兄さん」「んや、別に」今も時々脈を取って確認したくなる。今日も、俺の弟は生きている。<手首> #同題ss
2012-03-11 00:21:29