「Xがわかる」と「Xをわかる」

「Xことがわかる」はOKだけど、「Xことをわかる」は違和感がある。 この観察は正しいか。 あとその理由。
13
前へ 1 ・・ 4 5 次へ
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 @at_akada あ、なるほど、ありがとうございます。それほど状況の理解がずれてなかったようで安心しました。

2010-06-08 01:28:27
at_akada @at_akada

#gengo 【自他】 @dlit こちらこそ楽しみに読ませていただきます。

2010-06-08 01:30:51
(。ぅ_-̀。) @gotshu

@dlit ちなみに私は「〜をわかる」に違和感を感じる派ですが、「〜をわかってほしい」「私がそれをわかったのは」などは許容できるので、そのあたり「私は彼が好き」「私が彼を好きなのは」などと結びつけられないかなぁというところに関心があります。

2010-06-08 01:11:49
Takumi TAGAWA @dlit

「てほしい」 は意図性と結びつきそうですが、「のは」の方は埋め込みにつながる話かなあ… RT @gotshu: @dlit …「〜をわかってほしい」「私がそれをわかったのは」などは許容できるので、そのあたり「私は彼が好き」「私が彼を好きなのは」などと結びつけられないかなぁ…

2010-06-08 01:30:18
(。ぅ_-̀。) @gotshu

@dlit 埋め込み、気になりますね。

2010-06-08 01:39:34
@stogyo

自分なりの理解をまとめてみました(必ずしも時系列的ではないですが). #gengo

2010-06-08 01:37:09
@stogyo

(1) みんな「...を分かる」という言い方は不自然だと思うよね! (2) でも何故「...を分かる」という言い方は不自然なんだろう? (3) 「...を分かる」という言い方が不自然なのは,「分かる」は「自動詞なのでヲ格をとらない」からだよ.#gengo

2010-06-08 01:37:35
@stogyo

(4-1) いや,「ヲ格をとるか否か」は自/他動詞の区別にとって本質的じゃないよ.自動詞も「ヲ格をとる」よ. (4-2) 自/他動詞って「動詞の分類」ではなくて「動詞の用法の分類」らしいよ. #gengo

2010-06-08 01:38:10
@stogyo

(5) 「分かる」は形態的分析から「自動詞的出自」をもつ語だよ.でも「ヲ格をとる」場合もあって,その場合は「他動詞的用法」だと言っていいよ. #gengo

2010-06-08 01:38:41
@stogyo

(6) そもそも「自動詞」と「他動詞」の区別ってどうやるの? (7) 「自動詞」と「他動詞」の区別は統語論的に行われるけど,でも意味論的要因もかかわってきて複雑なんだよ. #gengo

2010-06-08 01:38:53
@stogyo

現段階で,当初の(1) の問題はほぼ解決されていると言っていいでしょうね.個人的にはご専門家の方に(7) の説明を詳しくお聞きしたいです.個人的に非常に興味のあるトピックなので.:-) #gengo

2010-06-08 01:40:55
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 まず文献紹介から。日本語の自他論については須賀一好・早津 恵美子編(2001)『動詞の自他』、意味と構造、形態の関係については丸田忠雄,・須賀一好編(2000)『日英語の自他の交替』所収の各論文、解説が基本かつ読みやすくて良いかなと思う。

2010-06-08 02:10:26
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 また、自他論における用語の歴史については島田昌彦(1979)『国語における自動詞と他動詞』に言及があったはず。

2010-06-08 02:13:54
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 自他論についてはいくつか注意点がある。まず最初はすでに話題になっていたけれど、統語、意味、形態の三つの観点があること。大体、統語:ヲ格/対格/目的語があるかどうか、意味:他動性のスケール、形態:自他のペアに形態的な対応があるか、だと考えれば良いかな。

2010-06-08 02:19:40
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 典型的な自他のペアは太郎がおもちゃを壊した/おもちゃが壊れたのようなもので、統語:ヲ格の有無で異なる、形態:対応あり、意味:前者が他動的(動作主が他に働きかけて事態が成立)、後者が自動的(事態の物事が起こるところについてのみ言及)となっている。

2010-06-08 02:24:50
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 先ほどのような例だと、形態的な他動詞が意味的に他動的な文を形成し、ヲ格を要求する、という対応が成り立っている。ところが、もちろんそんなにうまく行く例ばかりではないので問題になってくる。

2010-06-08 02:29:04
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 重要なのは、一つの基準で図るだけでは問題はそれほど起きないということ。「ヲ格が出る文はすべて他動詞文(統語的定義)」とか「他動性が高い文はすべて他動詞文(意味的定義)」とするだけでなく、その間に何らかの対応関係があるとすると「ずれ」が問題になってくる。

2010-06-08 02:32:16
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 日本語だとこれに形態的な対応の話までくっついてくるので大変やっかい。

2010-06-08 02:33:25
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 さて、さらに「殴る」や「走る」を自他の枠組みで考えるときは、さらに話が複雑だ。このような動詞には形態的に自他対応する動詞が無いから。しかし、ヲ格の有無や他動性の高低は形態的な対応の有無とは独立しているので、一応全ての動詞(文)に拡張することができる。

2010-06-08 02:40:08
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 ここで、いわゆる自他交替(対応)から、個々の述語(あるいは文)の自他へ焦点が移っていることは注意されて良いかと。つまり、統語、意味と形態ではそもそも「自他」に関する(適用できる)守備範囲が異なっている。

2010-06-08 02:44:33
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 「~を(対象)殴る」のヲ格と「~を(経路)走る」のヲ格はいくつか違いが指摘されている。たとえば、前者は必須、後者は任意(項性)、前者は受動化可能、後者は不可能(目的語性?)、など。「走る」が自動詞だと言われるのはこの辺りの性質の違いが重視されている場合。

2010-06-08 02:52:07
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 つまり、ラフに言うと経路のヲ格はほぼ副詞のように捉えられている。ただ、非対格/非能格の文脈で指摘されるように、経路のヲの出現は他動性の重要な要因の一つである動作主(≒意図性)の存在と関係があるようなので、一概に副詞の一種ですとも言えない。

2010-06-08 02:56:09
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 このあたりに格(対格)と文法関係(目的語)を分けて両方考える必要が生じるかもしれない(私見)。つまり、経路のヲは対格であるが、目的語ではない。ただ、一応文脈が整えば経路のヲも受動化できるという指摘はある。

2010-06-08 02:58:27
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 なんか話が拡散してきたな… あと、さらに副詞っぽい「状況のヲ」なんていうのもあったり、これは「”雨の中を”財布を探した」のように他動詞の対象のヲとも共起できたりしてとても副詞っぽい。これはヲが出たら常に統語的に他動詞って言っていいのか問題につながる。

2010-06-08 03:00:50
Takumi TAGAWA @dlit

#gengo 【自他】 具体的にずれる例を挙げると、「事故で足を折った」だと統語:ヲ格あり、形態:他動詞、なのに意味的には他動性がとても低い(むしろ受動的とさえ言える)。「化ける/化かす」は形態的に(おそらく統語的にも)自他の対応になっているが、意味が対応していない。

2010-06-08 03:04:03
前へ 1 ・・ 4 5 次へ